2016年1月10日(日)午後1時5分 北海道岩見沢市・岩見沢駅に到着
岩見沢で乗り換えよう。区間快速は同じホームになく、またも大荷物を抱えて階段を上り下りしなくてはならなくなった。
もも「本当、誰がこういう風に…。」
さく「今いいから、あとで!」
22.岩見沢(13:05)13:08発→札幌(13:43)13:48着 区間快速いしかりライナー3190M/手稲行き モハ735-102
待っていたのは、北海道で2本しかないアルミ試作車両。オールロングシートの3両編成である。
もも「…まあ座れたから座ったとして。」
なぎ「別にいいだろ、こういうのとかあっても。」
もも「そういうことじゃないの。どこへ行っても、いっつも余裕な感じで。いざってなったら慌ててるのを…。」
めぐ「はい、どうもすいません。」
強く降っていた雪はいつしか止んできた。ついでに、特急とあまり変わりないような自動放送がこちらにもある。到着前のチャイムが鳴らず、言い回しもやや異なるので区別はされているようだ。
さく「…本当、聞きやすくていいよ。」
もも「落ち着いた感じが、誰かさんと違ってね…。」
さて特急スーパーカムイには札幌から方向転換し、快速エアポートとして新千歳空港へ向かう列車もある。先程まで乗車していた"20号"もそう。車内の案内として、札幌から先も一体となっている。これらの運用は3月で廃止となるようで、やはり今日のような遅れを千歳線内まで引きずりたくないことも要因だろうか。
夕張川を渡る735系。快速運転区間は"江別~札幌"と、"札幌~手稲"の2パターン。この列車は区間快速にあたるため、江別から快速運転となる。
もも「またそれも目当てだからって…。」
なぎ「別にいいだろ。」
快速運転となったものの、あまり速度は上がっていない様子。ここまで来ると札幌は近く、家々が多く建ち並んでくる。高架化される前の江別駅舎は、某作品に登場したとかしなかったとか…。
めぐ「よくはわかんないけど。」
もも「そう言って、適当にネットで調べたこと流しゃいいんだもん。」
大麻(おおあさ)でそこそこの乗車がある。ここはまだ札幌市内でなく、次の森林公園から札幌市内の駅となる。区間快速が通過する駅ながら、2日目に"キャンプ地"としたネットカフェと同じチェーン店が近くにある。
もも「…別にそこでいいんじゃない?近くに温泉だってあるんだし。」
めぐ「選択肢にはあったんだけど、考えてパスなのかなって…。」
白石を出ると豊平川を渡り、いよいよ市内中心部へと入っていく。近年投入されるオールロングシート車両にはデッキがないものの、袖仕切りにガラスの壁が付いているなど寒さ対策はなされている。
なぎ「何だかんだで乗り換えてよかったとか?」
めぐ「乗り換えてなかったら景色見れてないし。」
さく「…そのまま乗っちゃ意味ないよ。」
もうすぐ札幌駅というところ、市街地を前にして減速が続く。結局、札幌には5分の遅れとなった区間快速。昨日出発して宗谷岬に達し、旭川で1泊を挟んで富良野を経て30時間になる。
旅行班が下車した札幌で快速運転は終了し、2日目夜の快速エアポートと同じく普通として扱われる『いしかりライナー』。すぐに発車した735系は、731系などと同じく強そうな面構え。なお2020年3月改正で『いしかりライナー』は廃止され、全区間各駅に停車するようになった。
さく「いいけど時間押しちゃってるし、ロッカーとか。」
もも「そりゃそうよ、この大荷物で観光なんか誰ができんのよ?」
自動改札に"かえり券"を通し、取ったところでひとまずJR『北海道全線フリーきっぷ』はお休み。まずはロッカーを探したい…。
さく「結構使ってるよね…。」
なぎ「空いてるか…?」
めぐ「…わかんないけど。」
(現)コインロッカー・大型 600円
数は多いものの、特にサイズの大きなものは空いているものを探すのに苦労した。とりあえず確保できたので、荷物を入れよう。
めぐ「…そのまま入れれるかも!」
もも「あら…、たまにはこういうのあったもんね。」
なんとキャリーカートを"分解"する必要がなかった。とりあえず、これで札幌市内を自由に動き回れることとなった。何せ11年前(旅行日基準)、高校の修学旅行で訪れた際の実質滞在時間は70分。…何もせずして後にしている。
もも「…あとはその靴どうにかしないとね。」
めぐ「わかってるんだけどね…。」
とりあえず地下へ向かおう。今回札幌市内で重点を置いたのは、地下鉄と札幌ドームだ。
さく「これで一応、5大ドーム行ったことになるし。」
もも「…いいけど、どうせなら野球見て"制覇"ってしなさいって。」
なぎ「野球だけじゃなくって、サッカーは?」
めぐ「サッカーいいかも。」
札幌ドームへは地下鉄の東豊線を利用することとなる。とりあえず案内に沿っていたものの、デパートの地下食品売り場に迷い込んでしまったようで…?
さく「…どこ?」
なぎ「いや…、私に聞くな。」
途中でトイレに入りつつ探したところ、フードコートの中に下りエスカレーターを発見。東豊線に乗る前に、100円ショップを少し見ておくとした旅行班。思えば出発時点で右の靴底に貼り付けた滑り止めが剥がれ、函館で両面テープを購入。それでも不安が拭えず、対処も限界を迎えていた。
めぐ「…接着剤とかあるかな?」
もも「接着剤ね…。」
さく「…瞬間系とか?」
なぎ「瞬間系あるか?」
(現)強力瞬間接着剤・多用途使い切り3個パック(キャン・ドゥ) 108円
このタイミングで都合よく接着剤が入手できてしまった。とりあえず靴底の問題が解消するとして、ここでは使えない。東豊線の券売機と改札へ向かいたい。
さく「本当、押してるもん。早くしなきゃ。」
めぐ「わかってるって。」
もも「…ってか、札幌ドーム見たらどうするつもりよ?」
(つづく)