舞「2016年初めから繰り広げていました、北海道旅行の続きです。今回は旭川で珍しくまともな宿泊箇所を確保した旅行班。そして朝を迎えて謎な対決に発展します。初見の方々へ念入りに言いますと、この文書は"旅行者1人の記録"を4人のキャラクターによるものとしてアレンジしたものです。」

2016年1月10日(日)午前0時 北海道旭川市・スマイルホテル旭川
 テレビは地上波が見られればいいというようなもので、BSはNHKの2チャンネル分だけ。例によってトイレと風呂場は一体化しており、シャンプー類,タオル類,歯ブラシセット,カミソリの用意がある。旅行班は"宗谷岬の到達順"で部屋を決めるということとなり、"さく・めぐ"と"もも・なぎ"に分かれることとなった。
もも「で…、7時まで寝ていいわけね?」
さく「それぐらいかな?起きたら朝、たっぷり食べる時間。」

 とりあえず出発時間が遅くなったことで、睡眠時間は長く取れそうだ。シャワーを浴び、荷物整理をして寝るとしよう。
さく「おやすみ…。」
めぐ「…おやすみ。」

 迎えた4日目の朝7時過ぎ、起床時間はいつもと変わりないぐらい。枕元にあったアラーム装置はセットしたものの、さほど必要としなかった。
さく「…いい感じに寝たことない?」
めぐ「そうなのよね…。こういうとこで寝ていい感じで、夜遅くなっても朝そんなに遅くなかったりとか。」


 外は雪が降りつつも穏やかな空模様で、相変わらずの冷え込みよう。
もも「なーにのんきにやってんのかしらね?」
めぐ「あ、いたの?」
もも「いたとかじゃなくって、アンタが部屋開けたんでしょうに。」
さく「それで?」
なぎ「朝食対決したいんだと。」
さく「対決いいけど、出発遅くなったんだしゆっくりさせてよ?」

 ということで、1階のレストランへ。チェックインの際に受け取った朝食券を入口に置き、空いているテーブル席に座る。バイキング方式なので、皿からすべて自分で取りに行くこととなる。残してはいけないというのがルールみたいなもの。
もも「嫌いなもの取らなきゃいいだけでしょ、いつものごとく。」

 以下は実際に食べたもの(プレイヤー:めぐみ)であり、ポイントは独断で判断した。プレイボール!


(放)ごはん 2ポイント×2
 炊き立てでも、粒の食感がしっかりわかる。

めぐ「どうもね…、家の炊き方ってやわらかすぎるっぽくって。」
もも「あ、カタめが好きなのよね?」


(放)味噌汁 2ポイント×1
 わかめと麩という、シンプルな具は後入れ式。家であれば、前日残った揚げ物を入れることも多い。
なぎ「そりゃ冷蔵庫から出したばっかりじゃ美味しくないよな。」
さく「いいけど、味噌汁の話は?」


(放)厚焼き玉子 1ポイント×3
 ほんのり甘い玉子焼き。この手のものは出来立てより、冷ましたほうがおいしくなるという。
もも「あ、そうなの?」
めぐ「テレビで見たらそうらしいよ。」


(放)焼き魚 1ポイント×1
 小さな欠片のような大きさでしかない塩鮭だが、2つ3つと持っていくことを想定しているのかも…?
めぐ「まあ、肉ばっかりだし…。」
もも「いや、だからってそれだけ?」


(放)唐揚げ 1ポイント×3
 ごく普通のタイプで、北海道で『ザンギ』と呼ばれるものではなかったと思う。
なぎ「…前言取り消せ。」


(放)ハム 1ポイント×2
(放)ポテトサラダ 1ポイント×1
(放)キャベツサラダ 1ポイント×2

 最初に野菜を食べておくといいということを、他のものに気を取られたのかすっかり忘れていたりする。なんてことはない普通のロースハムもセットで。
さく「思い出しただけいいんじゃない?」
もも「また…、そんな無責任なこと。」


(放)肉豆腐 2ポイント×1
 朝から温かく、薄味の煮物を頂くというのが不思議。別に生卵も用意があるので、合わせるのも悪くなさそう。
さく「すき焼きみたいにお高くないのもいいよ。」
めぐ「なんか…、食べたら熱くなるよ。」


(放)ウインナー 1ポイント×3
 あれば何となく安心してしまうソーセージ。そして、どうしても数が多くなってしまう。
もも「わかりやすいったら…。」


(放)スクランブルエッグ 1ポイント×1
 和食だった厚焼き玉子とは対照的に、洋風のほうは半熟トロトロのうす塩味。用意されているケチャップが役立った。別に用意があるパンと共に頂くのもいい。
さく「ってか、ご飯だったじゃん。」


(放)フルーツカクテル 2ポイント×1
 デザート系で締めくくり。そもそもフルーツのカクテルって…?
めぐ「…どういう由来?」
もも「知らない。」
なぎ「パス。」

 そして食事中、ウーロン茶と水を飲んでいる。ドリンクは例によってポイント対象外として扱うため、合計26ポイントとなった(プレイヤー:めぐみ)。さて勝負の結果は?
めぐ「26。」
もも「…21?」
なぎ「25で。」
さく「23ぐらい。」



 勝負あり。ホテルらしく、おいしい朝食をご馳走様。朝食後は一旦部屋に戻り、出発に備えておこう。もう少しだけ時間はある。
めぐ「…結構いい具合かも。」
もも「そう無理してさ…?」
なぎ「お前がけしかけたんだろ。」
さく「いや、いいんだけど。そもそもみんなで向かい合いになってるし。」

 食事時間があまり取れそうになく、持久戦が予想される4日目。これで今日は食事のとれない時間が長くとも、ある程度までは持ちこたえることができそうだ。
もも「…ってか、アンタのそれが目的なんじゃないの?」
なぎ「おう、責任逃れか?」
めぐ「そんなんじゃないよ、せっかくこういうとこで食べられるんなら食べたいもん。」
さく「そうだよね?」
もも「…覚えときなさいよ。」

(つづく)

 

 

舞「予約の際に"いい感じ"のバイキング朝食だったので、無視することができませんでした。さあ4日目、北海道の実質3日目はどうなるのでしょう…?なお2022年現在の朝食メニュー等につきましては、最新の情報をご確認いただければ。」