2016年1月9日(土)午後10時40分 北海道上川郡和寒町付近(※定刻の場合)
予定では朝食の提供開始となる7時から、富良野線の発車時刻まで42分しかないという。バイキングにかける時間が実質25分しかなかった新山口での前例があるため、二の舞だけは避けたいのだ。
めぐ「一応…、寝坊用のも用意はあるのよ。」
なぎ「あるのか。それだったら…。」
めぐ「釧網本線に乗れないし、帯広の豚丼もなしで終わっちゃう。」
せっかく北海道に来た以上、乗りたいものは乗りたいし食べたいものは食べたいというのは当然。5日目の予定も合わせて言うと、まず4日目の"キャンプ地"を新千歳空港温泉としている。
さく「あ、またあるんだ?」
めぐ「せっかくだもん。」
なぎ「いや、お前は知ってたろ。」
さく「ルートだけ!」
翌朝からは札幌市内の観光をメインとし、今度は小樽にてホテルを予約済み。
もも「そりゃ、札幌観光は欠かせないわよ。」
めぐ「そう、それで先に札幌観光しようかなって…。」
そこで考えたのは旭川9:34発となる"寝坊用プラン"をベースとし、富良野についてからは"最長普通列車"に乗らず逆の滝川へ向かう。そこから札幌へ向かい、市内観光を経て新千歳空港というもの。こうすることで5日目に塘路まで向かうことが可能となり、さらに帯広で豚丼を味わえるという計算だ。
もも「要は何、4日目と5日目をチェンジってこと?」
めぐ「そうそう。」
とりあえず4日目の"道東方向"と、5日目の"札幌市内"を実質入れ替えると決まったので…。
さく「…寝たいんだよ。」
めぐ「もう、一応終わったよ。あとはこっちで仕上げとく。」
永山からは普通らしく、各駅に停車していくキハ40。新旭川で石北本線と合流し、高架に上がって旭川四条に停車。
なぎ「…もう着くのか?」
めぐ「着くよ。」
名寄からおよそ1時間半で旭川に到着。極寒の中において、暖色系の照明が優しい高架駅。すでに最終の発車時刻は過ぎているようで、あとは到着を待つだけである。
もも「どうにか戻ってこれたって感じね…。」
さく「あとはホテルまで歩けば終わんだよね?」
旭川の高架ホームにはエスカレーターがあり、自動ドアで仕切られた中は木のぬくもりを感じさせるデザイン。
めぐ「…ダウンライト?」
なぎ「…それがどうかしたのか?」
めぐ「結構おしゃれで好き。」
コンコースからさらにエスカレーターを下ると改札がある。思えば近年訪れておしゃれだと感じた施設では、ダウンライトのような照明器具を採用しているところが多かった。ガラスや木を多く採用すれば、なおさらおしゃれだと感じてしまう。789系やキハ261系でも、通常の蛍光灯と小型ダウンライトを併用している。
めぐ「あと間接照明とか…。」
なぎ「早くベッド…、だよな?」
めぐ「ベッドだけど。」
改札機に"かえり券"を投入して戻ったところで、3日目の鉄道利用は終了。稚内を発車して6時間半が経過しようとしていた。
さく「寒いから何か着込んでからね。」
もも「それもだけど…、まだキャリーカートの操り方っていうか。不安でしょうがない。」
なぎ「まだ使い始めて3日目だもんな。」
まだまだ雪が舞う駅前広場。雪が多く積もった中において、部分的に雪のまったくない路面が顔を出している。これは地中に電熱線を敷いた、いわゆる"ロードヒーティング"であろうか。
めぐ「…これ寒いのは大丈夫。下が怖い。」
もも「そう?キャリーカートとか…。」
めぐ「雪とか解けたりとかで濡れたりとかかな?」
さく「下のビニールってそのために?」
駅前からは歩行者用の通路が公園のように整備されており、ここも路面が温められているのか雪が積もっていない。今回予約している『スマイルホテル旭川』は、駅から徒歩約5分とある。
もも「それで、どうしてそこ選んだのよ?」
めぐ「調べたら出て、…テレビで外国の人が気に入ってたとかで。」
あと少しというところで、雪が強くなってきた。それでもマイナスの寒さとなれば、逆に雪がついても払うことができてしまう。店などはほぼ営業しておらず、さほど騒がしくない。
(現)スマイルホテル旭川・1周年記念サンキュープラン 朝食付き3900円
日付が変わる前に到着できた旅行班。まずはフロントで予約の際に印刷したものを見せ、確認を経て名簿に名前などを記入。料金は先払い式であり、ルームキーと共に朝食券が渡される。
なぎ「これでようやくだな…。」
さく「お疲れ…。」
実際にはブログ記入者による1人旅であるため、エコノミーシングルの禁煙を選択している。ツインルームも同価格であるため、旅行班としてはツインルームを2室選択したものとする。参考までに、シングルルームの写真を撮影。
さく「…アラームあったんだね?」
もも「ほら、目覚まし時計いらなかったんじゃん。」
なぎ「まだわからんぞ?」
めぐ「もう1箇所の小樽なのよね…。」
3日目は鉄道だけで655.6kmを移動。ついでに、稚内駅から宗谷岬までは30.9kmと出た。こうして、予約したホテルで日付を跨いだ旅行班。4日目と5日目の行程をこのタイミングでほぼ入れ替えたことが、後々どう影響を及ぼすのか?ご期待あれ!
(つづく)
さく「ということでこの旅行班。朝に札幌を出て、昼過ぎまでかけて念願だった日本最北端の地。宗谷岬を訪れることができ、夜までかけて旭川まで戻ってまいりました。」
なぎ「本当、あれから6年だもんな。あっという間。」
さく「しかし日本最北路線の復路でとんでもない展開。じっくり時間をかけて立てた行程なのに、変えてしまうそうなのです。もっともこれまで幾多の経験を経た旅行班なので、ある程度は見越していました。」
なぎ「まあこれが後々…、な。」
「鉄旅リターンズプラス、ひとまずこれにて失礼。2016年北海道の珍道中は続きます。」