さく「鉄旅リターンズプラス、2016年北海道編。一行はいよいよ日本最北端の地、宗谷岬へ向かいます。函館本線から宗谷本線へと進んでいき、日本最北端へ続く唯一の鉄路へ。道中や帰るまでが旅というのは、よく言われることで…。このブログでも一筋縄ではいきませんでした。」
では札幌の夜からどうぞ。
2016年1月8日(金)午後11時15分 札幌市中央区・札幌駅前通地下広場
やがて新しい空間が広がってきた。ここから札幌駅前通地下広場となり、冬の時期でも寒さに耐えることなく徒歩移動できるようになっている。店などが並んでいるものの、この時間で開いている店はない。
地上との出入り口には番号が振られ、壁面に仕組まれた照明が美しい。
めぐ「これ好き。」
もも「今朝もそんなこと言わなかった?」
地下鉄の『さっぽろ』から11分、扉が現れたので大通駅に近づいたことがわかる。
さく「…あとどれぐらい?」
なぎ「…どれぐらいだ?」
大通駅を過ぎても、札幌駅の地下空間はまだ続く。
もも「さっき何したのよ?」
めぐ「せっかくならここで1000円カードに入れて、地下鉄使えたら使おうかなって…。」
さらに雰囲気が変わり、さっぽろ地下街ポールタウンに入ったことがわかる。地下街らしく、両側に店舗が並んでいる。ビルへの出入り口も地下にあるようで…?
さく「あれ、これじゃない?」
なぎ「着いたのか?」
地下を歩き続けて30分、札幌ナナイロ(旧コスモビル)の出入り口まで来た。今回利用するネットカフェ『快活CLUB』の札幌狸小路店は6階に入っており、ビルの店舗では唯一24時間営業となる。
さく「…お疲れ様でした。」
もも「ま、…いいんだけどさ。明日って何時に出るぐらいなの?」
めぐ「…7時ぐらい?」
これまでと同様に、携帯の会員で入店。すんなりと"ブース"を確保できたところで2日目は終了。キャリーカートはそのまま持ち込むことができた。
なぎ「ではまた明日な…。」
もも「いいけど、それまた畳むんでしょ?」
とりあえずは、ひととおり荷物を整理。昼間に湯の川温泉をパスしたこともあり、備えられているシャワーを使うことになる。カウンターへ向かうも、シャワーは使用中。"予約登録"と共に、大きなタオルを持ち合わせてなかったため2種類購入。
さく「あれ…?」
めぐ「なんかちょっと順番待ちみたいで。」
おなじみとなったソフトクリームを食べつつ、ここまでの記録をまとめているうちにシャワーの順番が回ってきた。シャンプー類は備えついているため、基本的に持参する必要はない。
シャワーから上がってからは引き続き記録をまとめつつも、眠くなってきたので終了。
前日の東京駅から数えて、函館バスと徒歩を除外した2日目の移動距離は1179.5km。新幹線や特急の利用が多かったこともあり、1日単位での過去最長記録を更新したことになる。
2016年1月9日(土)午前7時10分 札幌市中央区・札幌ナナイロ(旧コスモビル)
(現)快活CLUB札幌狸小路店 合計2200円※ポイント利用45円引き
3日目の朝。ネットカフェは後払い方式となっており、まずは深夜8時間パックとして扱われる。そこへシャワー利用料とタオル2種類の料金が加算され、"端数"を手持ちのポイントから引いてもらうとこの値段となる。今回、無料サービスとなっているモーニングは注文しなかった。
もも「…寒いのに外だけど?」
めぐ「雪なくて歩きやすいから、…上もアリなのかなって。」
もも「いや、いいんだけどさ?」
この時間から札幌駅に向かい、オホーツク1号というのは間に合わないだろう。元々は"ついで"という考えだったので、札幌からスーパー宗谷1号というものでも全く問題はない。
さく「朝、食べてないし。上はコンビニあるんじゃないかな?」
なぎ「コンビニぐらいあるだろ。」
雪が少なく、晴れた札幌の朝。地下は煩わしいので地上を歩くとしよう。先日開通した市電の環状線区間は、線路がそれぞれ歩道寄りに設けられている。
さく「もう、寒いとか言ってられないしさ。」
もも「そりゃあね…、これから日本最北端行くってんだもの。」
なぎ「…コンビニそこでいいだろ。」
コンビニで軽めに調達し、後ほど朝食として頂こう。
さく「さっきの氷止めだよ、すべらないってのは。」
めぐ「そんなのわかんないよ。」
さらに地上を歩き続けると程なくして大通公園に出てきた。シンボルとしてそびえるテレビ塔が、札幌らしいというか…。
もも「…だからわかんないんだったらパスしなさいって。」
気温はマイナス3度。公園内では雪まつりに向けて準備が進められ、通れない個所がある。なお2022年は大通公園では開催されず、オンライン開催となった。
さく「ある意味シーズン外してよかったかもよ。」
めぐ「入っちゃうとネットカフェ入れなくなるかもしれないし。」
もも「ま…、野宿して死んじゃ元も子もないもの。」
国道12号、230号の起点となる交差点。札幌市中心部は碁盤の目のような形状をなしており、交差点には『北1西4』などと表記される。これは"中心部"からの距離を表しており、南北方向の"中心部"は大通公園である。
なぎ「そうなのか?」
めぐ「修学旅行で教えてもらったの。」
地下で迷うか、地上で時間を食うかの"2択問題"。それこそ高校の修学旅行における昔話に起因したのだ。
そして実は国道36号も先程の交差点が起点となっており、ネットカフェから歩いていたことになる。札幌駅はそろそろ見えてきた頃か…。
さく「時間どう?」
めぐ「…どうなのかな?」
もも「いや、どうかなじゃなくって。」
そんな中で、左に見えた広場と赤レンガの建物。下調べが不十分なこともあり、北海道庁の旧本庁舎であることがわからずに通過。パスしたところで、先を急ぎたい旅行班。
(つづく)