2016年1月8日(金)午後3時22分 北海道函館市・湯の川停留所を出発
9.湯の川(15:22)発→十字街(15:59)着 函館市電5系統/函館どつく前行き 8001
単純折り返しなので、そのまま先ほど乗ってきた車両へ。もちろん、往路で乗ってきた子供たちはいない。
もも「…これ景色見える?」
めぐ「…ちょっとわかんないかも。」
なぎ「…温泉なしでよかったかもな。」
さく「…入りたかったんじゃなくって?」
さて、事前に調べていた『元町ベイエリア周遊号』。函館駅前のバス乗り場を基点として、40分間隔で運行される。市電のほかに市内を回れる手段として、あらかじめ調べていたのだ。
めぐ「せっかくなら乗りたいよ。」
もも「それで温泉パスってわけ?」
さく「お風呂なら一応、札幌のネットカフェにシャワーあるからそれでいいかなって。」
もも「いや、いいかなじゃなくって。」
せっかくだからと乗るとして、問題は函館駅前を発車する時間。函館駅前17:00が最終であるため、それより前には乗っておきたいものとしよう。すると、函館駅前が15:40…。
めぐ「…ダメなのかな?」
さく「…ダメならダメでそのまま乗っちゃえばいいんじゃない?」
気づけば車内がそれなりに混んできている。客の多くは五稜郭公園で降りるようだが、この雪でそこそこ距離があるとすればどのように向かうのだろうか?。
もも「調べた?」
函館駅前では既に『元町ベイエリア周遊号』へ乗り継げないので、引き続き乗り続けるとしよう。
めぐ「いいかな?」
なぎ「何だ?」
めぐ「これ十字街まで乗って、そこからちょっと歩きでどうかなって…。」
さく「歩きで…、ハセガワストアとかラッキーピエロってあるけどそこ?」
もも「その靴、テープでどこまで持つのやらね?」
十字街に到着。ここから市電は谷地頭へ向かう2系統(Y)と、函館どつく前への5系統(D)に分かれる。交差点の奥にある指令所はかなりの年代モノ。頭上は架線や電線が複雑に交わっている。
湯の川からここまでは両系統であることを示すため、停留所番号の前にYDと付く。ついでに、この国道279号は本州から続いてきた路線の1つ。
さく「…これ道わかる?」
めぐ「…どうなるかわかんないけど。」
携帯内蔵の地図と照らし合わせつつ、歩きで進もう。新しく降り積もった雪の上はあまり滑ることがない。
もも「いいけど、あんまり変なとこ歩いて落っこちたりとかない?」
なぎ「本当…。」
向きを変えれば、函館の雪山が雲に覆われている。都市部に近い山も不思議と魅力的。
なぎ「…いいから、前向いて歩けって。」
めぐ「ちょっとだけだって!」
道はこちらで正しいのかと探りつつ、雪の上を歩き続ける旅行班。夕方4時を過ぎ、函館は既に日没を迎える時間。本州ではまだ明るくとも、北海道では雪もあるのか既に薄暗い。
信号のある交差点を渡ろう。ここから目的の場所まではさほど遠くないとはいえ、横断歩道の存在がわからなくなっているなど前途多難。
もも「…いつもにアレに隣接って書いてあったけど。」
めぐ「隣り合わせになってて、…なんだから"ダブルは行進あり"みたいな?」
目的の場所同士が隣接していたからといって行進するかはともかく、この雪ではしっかり踏みしめて歩いたほうが滑りにくく安全である。そして、函館は坂の多い町でもある。
めぐ「写真にできるうちにね。」
さく「そうそう、いつできるかわかんないし。」
西波止場が見えてきた。この付近にあるのが『ラッキーピエロベイエリア本店前』なるバス停である。
さく「もう近い?」
めぐ「近いけど、…靴底がちょっと。」
もも「やっぱり両面テープじゃダメよね。」
ということで函館市内に14店舗ある『ハセガワストア』が目的の場所であった。そしてベイエリア店は、もう一方の目的である『ラッキーピエロ』に隣接しているのだ。
めぐ「函館の2大グルメをまとめて。」
もも「もっと他にあるんじゃなくって?」
入ってみると、入口付近は調理カウンターとイートインスペース。奥のほうはコンビニである。お目当てであり、看板にもあった『やきとり弁当』は入口付近の注文書に記入して店員に渡す方式。店内はかなり空いている。
さく「まあ、初めてだし。普通のにしましょうよ。」
(現)やきとり弁当・タレ(ハセガワストア) 小445円
ということで、函館名物その1。"やきとり"と称しているものの、実際は豚肉ねぎま串である。注文後にそれを焼き上げるため、出来上がってから呼ばれて受け取ることになる。オーソドックスというべき"タレ"を選択。小サイズはご飯200gに海苔、"豚肉ねぎま串"が3本。
めぐ「私、これ好き。」
もも「だと思った。」
なぎ「おいしいよな?」
焼き立てとあって香ばしい肉、そしてタレがご飯とよく合うもの。これはこれでよしとして、同じく豚肉を使っている"やきとり"として室蘭やきとりがある。今回は予定に含まれなかったものの、機会があれば食べてみたいものだ。
さく「…鶏肉はどうなんだろうね?」
めぐ「え、今からだけど。」
ハセガワストアベイエリア店と隣接している、ラッキーピエロベイエリア店へ。こちらもかなり空いており、外はいつしか日も暮れてきている。
もも「本当、隣同士だから楽でいいこと。」
(つづく)