2016年1月8日(金)午後1時52分 北海道函館市・函館駅

 函館駅は頭端式となっており、線路の奥に通路がある仕組み。寒さ対策として、ホームと通路の間にドアがある。通路には函館本線、函館~旭川間458.4kmの起点を示すものが…。
さく「…でも特急は室蘭のほう入っていくんだよね。」
なぎ「組んではないんだろ?」


 自動改札に『北海道全線フリーきっぷ』の"ゆき券"を投入し、何も出てこずにそのまま抜ける。正面は吹き抜けとなっており、北海道新幹線開業の告知が大きく掲げられている。ということで『北海道全線フリーきっぷ』の"往路"はここまで。
さく「とりあえずは荷物預けたほうがいいよね。」
もも「荷物もだけど…、靴底よ。」
めぐ「…先っぽはしっかりくっついてて。」



(現)天然水(サントリー) 110円
 とりあえず2階のコインロッカーへ向かい、水分もなくなっていたことから水を購入。よく考えれば両替機が別にあったため、両替の役目を水に求めなくてもよかった。函館駅のロッカーはかなり多いというが…?
もも「空いてる?」
さく「…小さいのはいっぱいあるけど。」
もも「小さいのじゃダメでしょ。」
さく「小さいのじゃなくって大きいの。」


(現)コインロッカー・中型 500円
 結果として幅が狭いことから、カートと荷物を"分解"。カートは折りたたんで中型のものに入れることができたというもの。実質、昨夜の銭湯にあったそれと変わりない。
めぐ「これでよしと…。」
もも「じゃあ次は靴底よね。」


 吹き抜け部分に架かる渡り廊下。その奥はホールのようだが、工事中で利用できない様子。
さく「…パス。」
なぎ「じゃあ次、進んでな。」


(A)両面テープ(ニチバン) 216円
 JR北海道のコンビニ売店もセブン-イレブンとなっていたので、手持ちのau WALLETポイントを電子マネーに"変換"して購入。これで1(+1)ポイントながら付与がある。あくまで応急処置として、その効果は…?
めぐ「…一応何とかなるっぽい。」
もも「何とかなるったってね…?」


(現)函館市電・バス共通1日乗車券(函館市企業局交通部) 1000円
 駅建物に入っている観光案内所でとりあえず、どれだけ周遊できてもいいように共通の1日乗車券を購入。磁気カードとなっており、カードを車載端末に通すとそこから日付が変わるまで有効という形。カードそのものも記念として残る。
もも「いいけど、また帰ったら使い道とか?」
めぐ「…どうかな?」
もも「いや、どうかなじゃなくて。」



 そしてようやく、儀式となりつつある駅の前へ。2003年完成という函館駅舎は新しいながらも、ところどころ工事が進められている。
もも「本当、誰かが靴を見誤らなきゃね…。」
めぐ「他になかったんだもん。」


 駅前からはバスが出ており、手持ちの1日乗車券で乗車できる区間がある。事前に調べていた『元町ベイエリア周遊号』もここを発着する。
さく「…とりあえず路面電車乗ってからじゃない?」
なぎ「路面電車な…。」


 函館市電は2系統と5系統が12分間隔ずつ、交互に運行される。湯の川から函館駅前を経て、十字街までは線路を共有。そこから谷地頭と函館どつく前へ分かれている。駅から停留所は、名前とは裏腹に少し歩くこととなった。
さく「相変わらず雪だし寒いし…。」
なぎ「…函館でこうなら稚内は?」
めぐ「わかんないから困ってるの。」



8.函館駅前(14:47)発→湯の川(15:19)着 函館市電5系統/湯の川行き 8001
 正面に"5"と出された、ごくありそうなタイプの車両が来た。車内もごくあるタイプで、床が高めなオールロングシート。座れるなら座っておくのが旅行班。
さく「結構長期戦かもしれないからね。」
もも「いいけど、座れなかったらどうしてたのよ?」


 松風町で子供が団体乗車し、騒がしくなる。
もも「…アンタらだって大して変わんないくせに。」
めぐ「だって来たことないもん。見れるうちに見ようよ。」

 五稜郭公園前ではそれなりに客が降りるも、子供の団体は降りない。車内からはどこに五稜郭があるのかわからない…。
なぎ「また、後で調べればいいんだな?」
もも「わかるように入れてよ?」

 調べれば函館市電の五稜郭公園前から、五稜郭(国指定特別史跡)は徒歩15分と遠いらしい。函館駅から函館バスに乗れば、五稜郭公園入口から徒歩7分で最も近いとされる。JRの駅からは更に遠く、2kmほどあった。


 駒場車庫前は、文字通り市電の車庫がある場所。それにしても車両の窓が曇っているのか、元から汚れているのか。雪も降っており、外の景色がうまく写真に収まらない。
さく「…そう?」
めぐ「全体的に白っぽくなっちゃうのよ。」


 温泉に入る計画もあった湯の川温泉。この雪では下手に出歩かないほうがいいのかもしれない…。
めぐ「…パス。」
もも「何、入らずにそのまま行くの?」
さく「時間も押してるし。」


 結局、子供の団体も終点まで乗車。函館駅前からは大体32分ぐらいか。
もも「長いのか短いのか、どっちよ?」
なぎ「…間を取ってちょうどいいとか。」

 相変わらず雪が降りしきる。ここですることは特にないので、そのまま折り返そう。
さく「…これじゃ外出なくてよかったかもね。」
もも「この計画は…、晴れると思って組んだわけ?」
めぐ「晴れじゃなくても、…そんなに降ってないぐらい?」

(つづく)