2021年11月21日(日)午後3時29分 福島県いわき市・いわき駅に到着

 原ノ町から81分。乗ってきた普通は水戸行きであるため、17分停車した後で乗り続けることもできる。特急へ乗り換えてもよいが、その場合は東京まで乗り続けるほかに選択肢はない。ついでにE531系のうち5両編成はワンマン運転に対応するため、車端部の側面に確認用カメラが取り付いていた。

(現)JR常磐線特急券:いわき→東京 2550円
 せっかくの機会である。そのまま特急へ乗り換え、東京へ直行することとした。2015年改正から常磐線の特急は全席指定となり、料金体系も一新。座席未指定でも事前購入の料金は変わらないので、券売機や窓口で指定をとるのが正解。最後の新幹線自由席も同時に購入し、全てが出そろった。


 乗車券が長距離にわたるため"途中下車"が可能であり、特急に乗車するため空いた時間を生かすべく外へ。10年弱前に工事中だった北口の広場は、普通車用のロータリーとなって…。


 南口の駅ビルも10年弱の時を経て、4階建てから増築するように姿を変える。どうもホテルが新しく入るようだ。ひとまず何か探そうとするならば、近くにある『ラトブ』で探すこととなる。

 特に欲しいものは思い当たらず、ここまでの疲れもあるので戻るとしよう。


 ホームにいたのはE501系の普通で、これから乗る特急より先に発車する。10両編成と5両編成が4本ずつという希少な車両であり、そもそもは"通勤用車両"として登場した経緯を持つ。ここで逃したという結果は痛いのだろうか。



20.いわき16:18発→東京18:43着 特急ひたち22号/品川行き モハE657-5
 ということで、特急はE657系の10両編成で統一。偕楽園の梅を連想させる赤みがかったカラーリングだ。当初はいわきを運用北限とする計画だったそうで、紆余曲折を経て最終的に仙台まで10両編成のまま乗り入れている。


 車内デッキは濃い色の木目模様となっており、高級感ある雰囲気でお出迎え。客室は明るい木目模様と白い天井、黒色の座席でコントラストがはっきりしている。普通車の照明はいずれも白色系だ。


 座席は可動式枕とコンセント、背面には大型テーブルとフックがそれぞれ1席ごとに設置。棚のランプは指定席用で、いわきを発車した時点では空席を示す赤色が多く点灯していた。緑色は埋まっていることを示し、黄色はこの先で乗車があることを表している。


 水戸まではこまめに停車していく。いわきからは逆方向ながらやはり10年弱前以来であり、ある程度景色は見ているもの。それにしても全席指定の特急とは…、むしろ近鉄特急で慣れていたのがよかったのか。

 さて時刻は午後4時半を回っている。11月下旬となればこの時刻で周囲が暗く、外の景色はこれ以上眺められなさそうだ…。

 …いつしか寝ていたらしい。なおいわきで乗り捨てた普通に乗り続けた場合、水戸へは5分差で逃げ切ることとなる。


 水戸からは一気に上野までノンストップで進んでいく。ここからは区間運転の『ときわ』が設定され、そちらの停車駅である程度遠近分離を図った格好だ。指定席ランプは緑色が多く灯っており、ここから黄色になることはないだろう。空席を示す赤色も、少々ながら見られた。

 すると同時進行の別チームから報告があり、北陸本線の『しらさぎ』へ乗車したという。北陸のほうへも足を延ばしたのだろうか?

 こちらは茨城県から関東平野を南下しながら、外を見れば雨が降ってきている。あちらは米原に到着したようで、雨は降っていないらしい。


 日暮里で岩沼以来となる東北本線との合流を果たし、そのまま上野まではすぐ近い。地上へ降りる線路も上野東京ラインが全盛の現状では、あまり乗らなくなりそうだ。


 もはや上野は終着駅にあらず。ここから東京まで直通する線路が2015年改正で開通し、常磐線も品川まで乗り入れるようになった。さあ、もう少しだけ乗り続けよう。

(つづく)