2021年11月20日(土)午前9時13分 大阪市中央区・大阪難波駅

3.大阪難波9:15発→武庫川9:37着 快速急行/(神)神戸三宮行き 9330
 近鉄特急『ひのとり』で到着して8分後、同じホームに阪神へ乗り入れる快速急行が入ってきた。近鉄の8両編成で、全て"シリーズ21"のオールロングシート車両となる。座席も埋まって発車。


 地下から抜け、西九条からは通過運転を行う。淀川を渡る風景は画になると言いつつ、阪神なんば線に関してはまだ大阪市内から抜けていない。


 尼崎で本線と合流し、少々の停車時間がある。この快速急行は本線の急行(尼崎止まり)から接続を受け、間に入っていた普通の車内を通り抜けて乗り換える方式。これにより大阪梅田から西宮までの急行となるほか、神戸三宮まで先着できるのだ。


 大阪難波から22分。到着した武庫川は平日日中と休日に停車する。目的となる武庫川線への乗り換えは、ホーム位置も異なることで距離がかさむ。


 本線の相対式ホームは『武庫川』の上に架かっており、歩道橋も兼ねていることからフェンスで隔てられている。このホームも快速急行の休日8両化に合わせ、有効長を延長すべく改良工事がなされた。


 川の両岸に改札口を設けた武庫川駅。特に武庫川線の位置する側は中間改札も設けられており、考えようでは路線別に改札を設けたようなものか。


 時間をまだ有しているので、今一度トイレへ入ってから中間改札を通過。本線の発車案内はサイズの大きい液晶1画面でまとめられ、時折各種案内が流れるタイプ。構内の自動放送もひっきりなしに流れていた。


 武庫川線のホームは1面2線で、事実上は1線のみ使用する頭端式となる。本線と異なり3両以上で運転されることはなく、有効長は短い。このほか、待合室も設けられている。


 駅名標も本線とは独立して設置。駅番号(HS12)は本線~神戸高速線で通し番号(HS01~HS39)となり、阪神なんば線は大阪難波(HS41)を起点に出来島(HS49)まで繰り上がった番号。そして武庫川線も同様、武庫川団地前(HS51)から付番される。



4.武庫川9:58発→武庫川団地前10:03着 武庫川団地前行き 5912
 入ってきたのはピンク色の装いが目立つ『トラッキー号』。武庫川線の車両は本線用"ジェットカー"、5500系を改造したもの。転用に当たっては4両編成2本を2両編成4本にするため、中間車を先頭車へ改造。完成した4本はすべて異なる装いを見せる。


 距離が短い武庫川線なので、座らないままの客も多い。左を見れば、景色は堤防でほぼ遮られている。


 終着間際で左側が開け、景色が見えるようになった。この付近は戸建ての住宅地となる。


 5分の乗車で武庫川団地前に到着。単純折り返し式であり、乗客を乗せるとそのまま武庫川へ折り返す。昼間は20分間隔となっており、1本だけで十分間に合ってしまう。



(M)近鉄・阪神運賃:近鉄名古屋→武庫川団地前 2770円
 武庫川線の終着駅にして、武庫川線の駅としては唯一有人駅となる。スーパーマーケットが隣接し、24時まで営業するので買い物には困らないだろう。


 駅名に偽りなく、駅の周囲には集合住宅が多く立ち並んでいる。ドラッグストアやコンビニもあり、なおさら買い物には困らないかと…。


 この駅は2面2線の相対式ホームを持っていた。現状は1編成を用いた単純折り返し運行なので、片面だけで十分なほど間に合っている。



5.武庫川団地前10:25発→武庫川10:30着 武庫川行き 5512
 ということで予想するまでもなく、往路と同じ『トラッキー号』が来る。今度は武庫川団地前側の車両へ乗り込もう。こちらは元来からの先頭車両となる。


 ドア上の案内装置はJR東日本で採用するような2段LED式となり、緑色の濃い3色タイプと思わせた。実際はドア開閉の向きが白色で表示され、フルカラータイプだったりする。本線用のリニューアルでも採用された、半自動ドアボタンは使う機会があるのだろうか?


 先ほどと反対側の景色を見たところで、住宅地のそれが全てを占める。



 同じように5分で戻ってきてしまった。やはりピンク色の内装は個性が強すぎて、特別仕様でしか採用できない。


 本線のホームへ来れば、ちょうど5700系の普通が発車するタイミングであった。さすがに接続が良すぎたので、今回は見送ることとしよう。

(つづく)