2021年11月6日(土)午後4時2分 岐阜県恵那市・明知鉄道明智駅
入ってきたのは前世代の車両で、『バロー』の広告ラッピングをまとっている。
3.明智16:25発→恵那17:15着 普通18D/恵那行き アケチ11
オールロングシートの車内は少々おかしい。かつてボックスシートを搭載した車両も例外なく改造されたのだが、その際に形状のやや異なる座席を用いているのだ。バケット形状のある座席が元々搭載されていたもので、少々カタく感じられた。ワンマン用の案内は設けられていない。
ここからは単線で線路が伸びており、複線になるのは岩村の駅だけだ。さあ、復路の景色を見ていこう。
野志から見る農村風景も、どこか典型的にして印象的。明知鉄道は単純折り返し運行なので、勾配のある駅も逆の向きを辿るだけ。
山岡を経て山間を抜けてきた。稲刈りの終わった田畑では、野焼きをする光景がよく見られる。確かに雑草は目立っている。
やがて旧岩村町の中心部へ差し掛かり、住宅が多くなってきた。国道257号と同418号に加え、363号も絡んでくる。原付はどのように制するべきだろうか…?
岩村が唯一有人駅にして、相対式ホームを持つ駅。ホーム途中に階段と構内踏切を持つあたり、田舎にある国鉄の駅らしい。
飯羽間から"農村日本一の風景"まで徒歩40分とある。山間部でバスなどが通じていないためだろうが、やはり躊躇してしまう。ここからは再度山間へと進んでいく。
明智を出て唯一、阿木は右側にホームを持つ駅。古い駅舎と駅名板も残っており、古きよき雰囲気を味わえること間違いなし。
すでに日没を過ぎており、周囲の景色も味わえなくなってきた。途中にはトンネルが1か所あるのみだ。
国道19号を跨げば、恵那の市街地はもう近い。
JRの線路と合流するような様相を見せ、恵那に到着。往復の景色を収めるには、何とか時間内で収まったか。
往路と同じく50分の乗車を終え、単線のホームへ降り立つ。国鉄から第3セクターへ移行した際、線路は途切れてJRとつながらなくなった。
明知鉄道の駅に隣接する『えなてらす』は物産館のほか、観光案内所も入っている。往路の前に少々見ていたのだが、時間が経過していたため商品も少なくなっていた。
1つ仕入れて恵那を後にしよう。隣接するJRの駅から、今日は予定もなくもう帰るだけだ。
4.恵那17:26発→名古屋18:38着 快速5750M/名古屋行き クモハ313-1001
すぐに入ってきた快速は前4両が313系、後ろ4両は211系。恵那のホームには両数を表記する案内がなく、乗る客も多かったため位置を見誤った。ひとまずはLED照明で車内が明るくなった、初期型の313系へと乗車する。
もはや外の景色は望めない。だからと言って極端な眠気も感じない。この際なので、先ほど『えなてらす』で仕入れたものをいただこうか。
(S)栗トリュフ(菊水堂) 200円
栗きんとんの外側にチョコレートをかけ、生チョコレートの"トリュフ"に仕立てた創作菓子。外側が固く、中がすぐ崩れるほど柔らかいという食感。むしろ生チョコレートより、その食感を強調して得られているように思う。
もうあとはすることもなし。気付けば誘われるように少しながらも眠っており、乗車時間も極端に長くないことから名古屋までは遠くなく。快速ながらも通過駅は古虎渓,定光寺,神領,新守山と少ない。
多治見で停車時間があったため、往路より長い72分で到着。今回はこれにて終わろうか…?
(S)天つま(名代きしめん住よし) 200円
名古屋駅の立ち食いは、かき揚げを在来線ホームの店で揚げているのが有名。こちらは揚げたてのかき揚げに、めんつゆをかけて提供される。せっかく揚げたての衣が即時ふやけるのはアレだろうが、冷えてきた夜にアツアツで頂くのは何よりも温まる。
(M)JR運賃:恵那→名古屋 1170円
広小路口から改札を出て、今度こそ終わろう。すっかりアングル探しも、新しいものは出つくされている。エンディングで使おうにも、わざわざ新規で入れる必要に乏しくもあり。
名鉄名古屋19:13発→須ヶ口19:21着 急行/名鉄一宮行き 3453
実は今回。名古屋駅へ向かうまでに乗車した名鉄は、前回と異なりリニューアルされた3500系(3552)が"主役"だったり。ただ席にありつけなかったからと、須ヶ口で先を急いでいる。
須ヶ口19:24発→木田19:31着 普通/佐屋行き 9555
そして最後の最後で9500系に乗車、しかも座席にありついている。この際なので藤浪あたり視察しようとも考えたが、面倒なのでそのまま帰宅。2021年の旅行モノは業界共々11月20日から23日まで、この4日間に全てを賭けたい。
(今度こそ明知鉄道で大正ロマンの村 おわり)