2021年11月6日(土)午後2時40分 岐阜県恵那市・明知鉄道明智駅
来た以上は収めるのが礼儀。有人駅たる明智(恵那市明智町)の駅舎は平屋建てであり、比較的質素な印象。同じ『明智』の名を持つ駅は名鉄広見線(可児市)にあるものの、直接の関係はない。
そんな駅に隣接して、明智駅前プラザがある。そちらは後で覗いておこうか。
バスの発着する駅前からすぐ、国道363号が交差する。信号のある交差点を渡って、散策に向かおうか。
2年連続、3度目となる『日本大正村』。もっとも昨年8月は夜間だったため、駐車場から"母屋"を眺めただけで終わっている。この『大正村浪漫亭』を右向きから収めたのは、3度目で初めてかもしれない。
トイレを済ませたら、小さな川を渡って大正ロマンの"村"へ…。
建物を縫うように設けられた『大正路地』。木材の外壁がどこか懐かしく、石畳や幅の狭さも相まって風情を感じさせる。ここから山へと登るよう、上り坂となるようだ。
絵画館で突き当たる。入場は無料で自由なので、少々見ていこう。中は日本大正村にまつわる展示があり、入口にも『大正村記念館』とある。この日本大正村は沢田正春氏によって提唱され、構想を経て立村に至った。
進路を右に取り、さらに上がっていくと『大正ロマン館』がある。見物するには料金が必要(大人300円)なので、考えた結果ひとまずはパスすることとした。
傍らには旧三宅家があり、恵那市指定文化財とある。例によって後から調べたところ母屋は築300年以上とされるが、この地へ移築されたのは1992年らしい。中では囲炉裏に火が灯り、湯が沸かされていた。
明知城(白鷹城)へ向かうにはまだ距離を有している。駅からはおよそ700m、上り勾配を歩いてきた。
山にある城らしく険しい道のりだが、ここからは一転してきつい下りの様相を見せている。装備も手薄なので、引き返すのも一手だろうか…。
結局明知城を攻めるのは断念し、大正ロマン館まで引き返す。外からでもある程度高さがあり、なかなかの眺望を見せてくれた。もう少々休憩してから、もう少々散策したい。
散策を続けるとして、3月28日に『司葉子記念館』がオープンとある。中に喫茶店が入っているようだ。
そのまま進んでいくと、これまた歴史ありそうな建物と共に何やら広い空間へ出てきた。
どうも八王子神社の境内へ入り込んでいたらしい。先ほど見たのは神社の門と社務所だったか…。
手すりは設けられていたものの階段は角度がきつく、降りるには苦心する。こちらも眺めはよく、何かに使えそうな雰囲気を感じさせる。
ひととおり歩いたところで、このままほとんど見ないまま帰るわけにもいかない。そこで国の登録有形文化財に登録されている、日本大正村の村役場を少しでも見ることとした。入口から入ると大広間が見られ、数々の写真などが飾られている。
大正村浪漫亭に戻れば、外の売店は店じまいらしい。中で何か探そうにも、いまひとつ思い当たらなない。
駅に戻れば、隣接する明智駅前プラザも店じまいの様相。
結局は明知鉄道の本社を兼ねた、明智駅の待合所で過ごすこととなる。窓口で乗車券を販売するほか、オリジナルグッズの扱いもある。発車時間からすればまだ時間を余らせるも、当初計画の時刻ではそろそろ到着する頃だ。
(つづく)