2015年9月5日(土)午後4時30分 長野県松本市・松本駅
11.松本16:38発→中津川18:51着 普通1836M/中津川行き クモハ313-1312
中津川行きは上諏訪へ行かないので、花火大会へ向かう客はいないものの結構混雑してきた。ドアは半自動式でボタンを押して開閉する。この点、ドアが自動で開く関西本線や武豊線とは対照的である。そして松本から動き出す、313系と旅行班。
もも「…先帰ってたほうがよかったんじゃなくって?」
さく「いや…、こういうのって基本全体行動モノじゃない?」
盆地の中を進む313系。かつては1700番台が1往復だけ長野まで乗り入れており、普通に格下げされた中においても『みすず』の列車名に恥じない存在感を示していた。岡谷から長野までフルに乗車したのは、2009年1月1日が唯一だろうか。
なぎ「ああ、そんなんあったな…。」
めぐ「結構まぶしくってね…、雪で晴れって。」
それから3年、塩尻から篠ノ井まで乗る計画はダイヤが乱れて115系へ変更。程なく313系の長野乗り入れは廃され、その1年後には『みすず』の列車名も上下1本ずつある快速を除いて廃止となった。
なぎ「…全然わからん。」
塩尻で10分停車。ここで降りる客はいるにしても、花火大会へ向かうためにわざわざ辰野を経由する客はいないだろう。東京近郊区間が拡大されたため、ルール上は普通乗車券で一応可能となった。しかし辰野で乗り換える手間も合わせて、飯田線共々接続が悪すぎるのだ。
さく「…混んでなかったんなら有効活用できるのに。」
もも「ま、バカなこと言わないの。」
その区間に乗ったのは2008年12月31日の、これまた1度きり。しかも日没後であったために、景色をまったく見ていないのだ。当時その区間で1両だけ活躍していた123系『ミニエコー』の引退後、現在はE127系が用いられている。
ここからはJR東海、中央西線をワンマンで運転する。中央東線とは趣が異なり、運用からして篠ノ井線とほぼ一体化している。しばらくは複線が続き、贄川から木曽平沢の間は単線となる。
さく「…何かない?」
もも「もう、何もすることないなら寝れるだけ寝たら?」
夕方5時を回り、日も暮れ始める。特に木曽平沢からはすることもないので、寝ておくとしよう…。
ところで中津川から乗り換える快速名古屋行きは、JR東海が民営化初期に投入した211系5000番台と出てきた。ここまで211系に付き合わされると、2004年夏の東京往復を思い出す。E231系が東海道本線に投入されていなかった当時、浜松から東はごく一部の例外を除いて113系と211系が占めていた。
…ただ、転換式クロスで寝られるとは限らないが。
めぐ「…?」
もも「まーた変なこと考えてた。」
めぐ「…最後も211だし。」
もも「アンタせっかく漫画あるんだから、それで暇つぶしたら?」
名古屋行きの快速へは、階段を介して4分で乗り換えることになる。
12.中津川18:55発→名古屋20:18着 快速5756M/名古屋行き クモハ211-5618
最後の快速は、JR東海が投入した211系5000番台の8両。先頭部分の窓が大きくとられており、展望が利くのが特徴。後方は客も少なく空いていた。
めぐ「…このロングはちょっと使いたいかも。」
なぎ「…何言ってるんだお前。」
もも「それがさっきから変なことばっかり考えてて。」
さく「どういうこと?」
同じオールロングでも、こちらの座席が優れていると改めてわかる。
めぐ「今日って、211ばっかりだったじゃん。」
さく「211だったね。」
めぐ「そろそろリニューアルとか…、名鉄もだけど。」
なぎ「名鉄はあったな。」
もも「何、それで座席とか変えてやろうって?」
めぐ「私が変えるわけじゃないよ?そうなったらいいかなって…。」
もも「…何見てんのよ?」
めぐ「クロスとか、どう置くのかなって。」
東京と名古屋を結ぶ路線は、大きく分けて東海道本線と中央本線の2つ。かつては東海道本線で幅を利かせていた211系も、静岡県内での活躍がほとんどとなった。一方で東海道を追われた211系が中央本線へ移り、元々名古屋地区で活躍していた分を合わせて立川~名古屋間で211系が見られるようになった。
ということで、211系ばかりが目立った今回の後半戦であった。5000番台の快速は土岐市で中線に入り、6分停車。
さく「…今更漫画?」
めぐ「することないし、もう寝れないし。」
特急を待つこともなく、そのまま発車。多治見で普通に乗り換えられるものの、今日は乗り換えず乗り続けよう。このルートは『青空フリー13』のラストと共通していたようで、キハ25のオールロングシートも見られる。
さく「…漫画もやめちゃって。」
めぐ「面倒くさくなっちゃった。」
快速は古虎渓と定光寺、神領を通過。不思議なことに、古虎渓がこの日最初の通過駅である。春日井では、通過する神領始発の普通に乗り換えられる。今日は乗り換えることなくそのまま乗り続けよう。
めぐ「…中山道ラインの話聞きたい?」
もも「結構です。」
さく「中山道ライン?」
めぐ「瑞浪とか中津川から美濃太田へ直通できたら、どうなるかって。」
もも「アンタもバカみたいな妄想に乗らなくていいの。」
本来は新守山を通過する快速だが、特急が遅れたため新守山で通過待ち。おそらくは土岐市で先に通すはずだった、しなの22号と思われる。あくまで通過扱いなのでドアは開かない。あとは通過駅の扱いがなく、ホームのない尾頭橋を除いてそのまま1駅ずつ進むだけ。
松本から220分で名古屋に到着。JR東海の211系は列車番号表示機を用いておらず、後期投入車両は最初から備えていない。これは311系も同じである。
もも「今回ね…、本当ラストひどすぎ。」
めぐ「ごめんね、思ったこといっぱいあって。」
なぎ「いいだろ、どうせすることなくて寝れないってんなら。」
さく「何度も通ってるもんね。」
これにて野球観戦と翌日のJR最高地点、松本の山賊焼きを頂く旅はおしまい。そしてラストの名鉄も、通過駅のない普通。噂をすれば、まだ1本しかなかった1200系リニューアルが通りがかる。
1000系列のリニューアルはそのまま、2019年2月末をもって12本に施された。そして7500系由来の編成も、完了をもって姿を消した。
(高原列車で駆け上がれ!2015 おわり)
「これにて今回の旅行が終わりました。それにしても後半は211系に対する愚痴とか、勝手な考えばかりが目だって失礼いたしました。でもオールロングシートでは面白みがありませんし、ボックスシートより座席数が少なくなります。」
…あれ?