2021年10月16日(土)午前10時59分 三重県伊賀市・伊賀上野駅
津から乗り継ぎ、合計76分かけて到着。伊賀鉄道へ乗り換える際は乗車券が回収されるということだが、今回は一旦改札を出ることとしたため駅での回収となる。降りる際はホームとの段差が大きいので気を付けたい。
JRの駅は2面3線式ホームとなり、間のスペースがかつて中線を有していたと想わせる。反対側のホームへは跨線橋を渡って向かう方式。
関西本線の非電化区間はかつて機関車けん引列車が行き交っていた名残で、古く長いホームが残っているのも特徴といえよう。かつてキハ120にはトイレがなかったこともあり、伊賀上野で長時間停車した際は貴重な時間となった。
改札は有人窓口のみで行っており、ICカード用の簡易改札機も設けられていない。路線の主要駅だけあってJR西日本が直接管理しており、窓口では全路線の切符が購入可能となる。駅舎内は券売機がある他、待合室として機能している。
この伊賀上野も昔懐かしい木造駅舎を有している。駅前広場はそこそこな広さとなり、タクシーが待機するほかバス路線も発着する。
旧上野市の中心部から離れていることもあり、駅の周辺に店はあまり見られない。住宅はそれなりに密集しており、地区の市民センターが駅前に構えている。このほか、ホームからは企業の工場や倉庫が見られた。
(現)カリカリチーズカレーパン(ヴィ・ド・フランス) 220円※軽減適用
駅に戻って、もう1つパンを食べておこうか。カレーパンの揚げる衣にコーンフレークを混ぜたのか、偽りなくカリカリさせていた。カレーに入ったチーズも、相変わらずまろやかにさせてくれる。
(現)伊賀鉄道乗車券:伊賀上野→上野市 260円
さて現状は券売機でICカードが使用可能となっているが、購入できた伊賀鉄道の乗車券で使用できるかは不明。JRで乗車券を購入せず乗車する場合、車載型のIC端末を介することとなる。
伊賀鉄道のホームはJRから間借りする格好となり、切り欠かれた1面1線を使用して発着。駅名標はJRの仕様を採用しており、こちらもご丁寧に下部が紫色となっていた。
ホームからズームアップすれば、伊賀上野城をはっきり捉えられる。さあ、そろそろ入ってくるころだ。
8.伊賀上野11:28発→上野市11:36着 伊賀神戸行き 203
伊賀鉄道は元東急の1000系を装飾して運用しているものの、来たのは東急時代のまま装飾のなされていない車両。下調べで上野市行きと思ったところ、伊賀神戸まで直通するらしい。
東急時代から変化した点としては2両編成になったこと、1両あたり8席分がクロスシートになったこと。この座席は形状からして転換式のそれなのだが、向きは各車両進行方向寄りに固定されている。
伊賀鉄道伊賀線は旧上野市の中心部まで、やや迂回するように結んでいる。最初の駅となる新居(にい)は、伊賀上野からすぐ近かった。
西大手からは国道25号現道(いわゆる"非名阪"。および国道163号)と並走し、すぐに上野市の駅に至る。
今回は上野市で昼食と散策の予定でいたため、行先がどうあろうと元から下車する行程を組んでいた。旧上野市の中心部にある拠点駅にして、ホームは1面2線の島式でシンプルにまとまっている。
駅舎は3階建てで1階部分が駅となっており、中のスペースそのものはあまり広くない。この上野市には『忍者市駅』なる愛称がつけられ、正式な駅名より大きく表記されるのも特徴だ。
駅前広場は広くとられて整備され、発着するバスもJRの伊賀上野より充実。待機するタクシーも多いほか、一般用の駐車場も設けられている。そんな駅前の『ハイトピア伊賀』は、古い建物から建て替わったものだ。
その一方で『新天地商店街』は以前訪れたまま、古めかしいアーケードが2021年になっても残っていた。
昔ながらの小劇場も残り、現在も一定数の店々が開いている。古い雰囲気と共に新しい店も入り、移り行く時代へ順応しようと…。
通りに出てきた。昼食とするなら何があるだろうかと探そう。せっかく"伊賀"へ来たからには、伊賀牛をいただきたいもの。
伊賀牛を扱う店はあれど、本格的なランチコースはそれなりに高額なもの。手出しできないまま引き返すように、駅前に近い"大通り"へ。電線は地中化されるなど、景観美に配慮して再整備されたようだ。
無策ではなく、一応は事前に『ハイトピア伊賀』の店を調べている。それと石碑が1つあり、どうもここは伊賀上野城の東大手門跡だったようだ。
(つづく)