2017年8月5日(土)午後5時40分 愛知県豊田市・浄水駅

 名鉄豊田線は全線立体交差。線路が掘割状となっており、実質的には橋上駅舎となる。階段を下ってホームへ向かうと、再び風の通しが悪く蒸し暑い。
達彦「さっきまでいい感じだったんだけどな…。」
めぐみ「またこれで汗かいて悪くなっちゃう。」



5.浄水17:52発→豊田市17:59着 普通/豊田市行き 3351
 10分待って、来たのはまたこのタイプ。客が結構乗っており、座れない。
めぐみ「…こういうときいつも風あたりのいいとこにするんだけど。」
淳「あー、わかるわかる。」

 

 梅坪から豊田市まで1駅間だけ、三河線を通る地下鉄車両。周辺は住宅地になっており、遠くには山々が見えるなどといった景色。夕暮れの青空と共に、穏やかな雰囲気になっている。浄水からの乗車時間は7分であった。

6.豊田市18:00発→知立18:25着 普通・知立行き 6201
 隣はリニューアルから15年経とうとしている、6000系第1編成。結構な乗客がいる中、無理やり座る。
めぐみ「…そろそろ戻していい?」
達彦「戻すって…、目線?」
たかし「ああ、引継ぎまだだったってか?」
淳「じゃあ、プレイヤーチェンジで。」


 では改めて…。お目当ては最近登場した、中期型のワンマン2両編成であった。側面窓からして構造が異なっており、行先表示もLED式であることから見分けは容易につく。
めぐみ「…まあ、乗ったんだけどね。」
たかし「また唐突に…、いつなんだ?」
めぐみ「3月の名岐ダービー。」

 まあ、リニューアルは今後も続けられるはず。いずれは珍しいものでもなくなることだろう。
達彦「そうそう、花火。」
淳「そんなことはわかっとる。」


 25分乗って知立へ。高架化工事が行われるため、仮設の跨線橋を渡ることとなる。途中には6番線用の階段が設けられるようで、その部分だけ壁の造りが異なっている。
めぐみ「こういうのも見れるときにね…。
達彦「そんな駅ぐらいさ…?」
めぐみ「いやいや、終わったら全然変わっちゃう。」


 仮設ホームは大まかに完成しており、あとは線路を敷くだけとなっている名古屋方向。単式であるため、片側に諸設備が固まっていても問題ない。高架化後はホームが2層構造となり、合計で4面8線式となるという。
めぐみ「…よくわかんないけど。」
たかし「わからんならやめとけ。」


 この日は普通も6両となり、しかも2両を3本つないだ"ブツ6"といわれる組み合わせ。新安城で後続の急行などに抜かされるのは変わらないので、目立った混雑は見せていない。
達彦「…あれ、いいのか?」
淳「考えがあるんだろ?」


 快速特急は2200系の後期型に、3100系をつないだ8両。こちらは臨時停車がなく、通常と同じく豊橋まで東岡崎にしか停車しない。同日の『安城七夕まつり』は南安城を最寄としており、そちらへは吉良吉田行きの急行に乗らなくてはならない。



7.知立18:41発→岡崎公園前着 急行/豊橋行き 3404
 来たのは3300系のうち、夏用の装飾がなされた『サマートレイン』。広告等は花火を題材にしたアニメ映画で統一され、タイミング的にこれ以上ないもの。
淳「絶対ウケ狙ったろ。」
めぐみ「…じゃないよ?」

 目的地へ先に着くこともあって混雑しており、新安城からも普通から流れ出るように乗ってくる。新安城からは案内装置が簡略化し、次の駅は表示されなくなる。


 通常は普通しか停車しない岡崎公園前。相対式ホーム2面2線というシンプルな構成であり、この日だけは混雑を見せる。そのため、ホームでの観覧は禁止されている。
めぐみ「…まあ外は出るけど。」
たかし「ってか、出るんだろ。」


 改札は1箇所しかなく、集中するためなかなか階段を下りられない。壁面はピンク色に塗られ、なかなかのイロモノだ。
淳「これ…、降りれる?」
達彦「降りれないことないだろ。」


 出られたところで、今日は『岡崎城下家康公夏まつり第69回花火大会』。この岡崎公園前は、隣接する愛知環状鉄道の中岡崎と共に最寄り駅となる。ついでに同日、岐阜でも『第72回長良川全国花火大会』が開催される。


 駅前からでもそれなりに見られるので、あまり身動きが取れないようなところへいく必要のない岡崎を選んだということ。岐阜は駅から離れており、バスを利用することとなるため面倒だ。
達彦「でもさ…、もうちょっと近くで見たいんだろ?」
めぐみ「…そうかも。」


 携帯端末でズームアップさせると画質が悪いので、デジカメをズームアップさせてみる。
めぐみ「…これタイミング合わないかな?」
淳「さあ…、それこそもう1回やったらどうよ?」


 もう1回、デジカメをズームアップさせてみる。
めぐみ「…ダメ、やっぱりしっくり来ない。」


 人の流れに乗りつつ、そのまま近づいてみた。実のところ携帯端末では"タイムラグ"が生じないため、瞬間を写すには向いていると思われる。
めぐみ「ちょっといい感じかも。」
たかし「いいのか…。」


 国道248号との交差点まで来た。周辺は建物高さも低くなり、空を見上げるのに妨げとなるものもない。
淳「…国道がどうかした?」
めぐみ「これね…、蒲郡から大きく回って岐阜なんだけど。」
淳「それを…?」
めぐみ「…1回じゃないよ?」


 今回は2014年、千葉でのリベンジという目的もあった。その日は風向きが悪く、花火が打ち上げられずに終わっている。
めぐみ「あの時見れてたら、今日なかったかも。」
たかし「…国道どこいった?」

(つづく)