2017年8月5日(土)午後1時45分 愛知県豊田市・竜泉寺の湯豊田浄水店
 適宜、出入口の給水機で水分を補いたい。そして入浴前のかけ湯を忘れずに…。
達彦「…はいはい。」
淳「いや、まずやれ。」

 炭酸泉は天然温泉に炭酸ガスを溶け込ませたもの。入っていると、確かに炭酸水らしい感を覚える。
淳「家の入浴剤じゃこうはならんよ。」
たかし「ってか、こんな広いモンが家にないだろ。」

 続いてシェイプアップバス。これは水深90cmのところを、立ったまま。隣の電気風呂は個人的にダメな気がする。
淳「俺もダメなんだよな…、電気風呂。」
たかし「よさがわかるに30年かかるな、コレ。」

 お次はジェットバス。
達彦「…はい。」
たかし「いや、何か言え。」

 内風呂をひととおり回り、外へ出る。露天風呂は竹垣に囲われており、景色が見られない形。屋根にはミスト噴射装置が取り付けられ、気化熱で涼しくしている。

 シルク風呂は微細な気泡によって白濁させており、炭酸泉と異なる"アワアワ"を感じさせる。これにより美肌効果が得られるというもの。
淳「あ…、泥じゃないのか。」
たかし「泥だったらすぐなくならんだろ。」

 1人、もしくは少人数で入る壺湯が3つ。常にお湯が入る構造なので、人が入ったらあふれ出る。
達彦「こうなったらとことんあふれさせて…。」
たかし「おうおう、大丈夫か?」
淳「大丈夫っしょ、ホモじゃないんだし。」
たかし「やーめーろ。」

 湯上がりスペースもあるので、適宜休憩したい。晴れた夏空の下、直射日光が不思議と妙に心地いい。
淳「いくら暑いったって、風呂の中と比べりゃ…。」
達彦「なんだかんだ言って外なんだよ。」

 露天の岩風呂は、腰湯として深さが2段階に分かれている。
たかし「まあ…、外なら一理あるかもな。プールと風呂が似たようなものってヤツ。」
淳「まあ、プールも外で水入るようなもんだし…。」
達彦「違いは水着かスッポンポンか…。」

 座り湯はソファーでくつろぐような感覚。寝ころびの湯は名のとおりであり、水深が浅い。
淳「…隠してないからって見るな。」
達彦「お前こそ…、変なこと考えてないよな?」

 中に戻ってサウナへ入ろう。壁面に黄土タイルを用いているのが特徴であり、室温はおおよそ83度となっている。
たかし「耐えろ…。」
淳「リターンが待ってる…。」

 水風呂はサウナで熱せられた体を冷やすものであり、水温が20度ほど。
達彦「…やめ!」



(現)メローイエロー(コカ・コーラ) 150円
 風呂上がりの1杯に選んだのは、自販機専用とあった復刻商品。内容量430mlのペットボトルは、黄色い柑橘系の味がする炭酸飲料。結局よくわからない。
たかし「だってコーヒーじゃつまらんだろ。」
達彦「そう言って、好きなくせに。」

 風呂場共々、2階に主だったものが集まっている。とりあえずは、畳くつろぎの間で過ごそう。
めぐみ「…お待たせ。」
達彦「おお、待ってたぞエンジェル。」
淳「エンジェルって…。」
達彦「じゃあ、プリンセス。」
たかし「そういう問題じゃない。」

 人はそれほどいない畳の間。テレビでやっていたのはつまらない野球。滞在時間に制限はないので、気が済むまでじっくり過ごすことが出来る。
めぐみ「絶対変なこと考えてた。」
達彦「別に考えてないぞ、女湯のことなんか…。」
淳「こいつさ…、俺のマタばっかり見て。」
たかし「やーーめーーろ…。」
淳・達彦「…はい。」

 改めて、花火を見たいという話。今日行われる岡崎の花火まで、まだ時間を残している。
たかし「…今日、最初から花火見に行くつもりだったろ。」
めぐみ「…まあそうなんだけど。やっぱり見れるときに見たいじゃん?」

 3階へ上がってみよう。基本的には岩盤浴のフロアとなっており、専用の休憩スペースも設けられる。屋外の展望クールダウンテラスは、来館客なら誰でも利用できる。夕方になっていくと、風が心地いい。喫煙用区画もあり、館内で唯一となっている。
めぐみ「なんかね…、最近歪んでるかなって。」
淳「歪んで…、る?」
めぐみ「考えとか…、当たり前が嫌いなっちゃったり。」
淳「…わからんけど。」
達彦「わからん。」
たかし「繰り返すな。」


(現)みかん氷ソフト(竜泉寺の湯豊田浄水店) 350円
 みかん味のカキ氷に缶詰のみかん、その上からソフトクリームをのせるというシンプルな組み合わせ。それでいて絶妙に絡み合い、さわやかな味わいを見せてくれる。外のテラスで食べれば、まさに南国のリゾートだ。
めぐみ「こうやって…、何もしたくなくなっちゃう。」
淳「…海外とかって?」
めぐみ「海外行く必要ないもん。」
達彦「ま、見えるのはマンションとかだけど。」
淳「マンションだけじゃないだろ。」
めぐみ「山とかもいいよ。」
たかし「リゾートどうした?」

 広大な面積を持ち、様々な表情を見せる豊田市。気づけば夕方5時を回ってきた。
たかし「…まあ、そろそろ行くか?」
めぐみ「そうね…。あんまり早すぎちゃダメだし、遅くなってもいけないし。」

 


(現)い・ろ・は・す(コカ・コーラ) 130円
 最後に持ち出し用の水分を調達し、温泉を後にしよう。外は涼しくなったとはいえ、まだまだ暑さは残っている。では浄水からいざ、岡崎の花火へ―
(つづく)