2015年8月9日(日)午後1時24分 群馬県高崎市

28.越後湯沢12:56発→高崎13:25着 新幹線MAXとき322号/東京行き E456-107
 都会の雰囲気があるのは高崎付近だけ。越後湯沢からの29分はあっという間に終わってしまった。デッキには車内販売用リフトを兼ねた"塔"がそびえる。


 そして発車していくE4。MAXとき322号は本庄早稲田のみ通過となる。高崎の新幹線ホームも通過線に停車線、そして待避線の合計6線と規模が大きい。ここまで来ると雪があまり降らないのか、大屋根はかかっておらず開放的。
もも「満足した?」
めぐ「まあ…、満足したけど。」
なぎ「まだだよな?」
さく「終わってないよ。」

 これが結果的に、唯一乗車した2階建て新幹線となったと…。


 まだ時間があるので、高崎駅前も押さえておこう。考えれば、群馬県を代表する都市ながら県庁所在地でない高崎。県庁所在地ながら印象の薄い前橋と、長年対立してたりしてなかったり。
もも「そんなクソ暑いのに、大荷物でよく出ようと思ったね。」
めぐ「えー、せっかくじゃん。」


 東口は都市らしい雰囲気だが、そもそも群馬県内に超高層建築物はほぼ存在しなかった。5年前に夜を明かしたファミリーレストランは、やや形態を変えつつも営業している模様。"おはし"を冠した意味は本当にあったのだろうか?
なぎ「…戻るか。」
さく「…そうだね、あんまり暑いとこ出てたら焼かれちゃう。」


 LEDで光らせるタイプの駅名票には、ぐんまちゃんが顔をのぞかせている。ここからは上野東京ラインの、すっかりご無沙汰だったグリーン車を利用。グリーン車は自由席で、週末は51km以上であればどこまで乗っても780円(事前購入の場合)。名鉄のカードはIC媒体のグリーン券システムに対応していないため、JR東日本のICカードに1000円入れてグリーン券情報を読み込むことになる。
もも「そのまま紙の切符でいいんじゃないの?」
なぎ「ジンクスを忘れたのか?」
もも「そうね…。」

 過去に旅行班は紙媒体のグリーン券を購入したその回で、いずれも何かしらの災難にあっているというもの。始まりは10年前、まだ東海道線では113系が残りIC媒体でのグリーン券システムも導入されていなかった頃の話。
なぎ「グリーン車乗りたいって。買ったら地震で動けなくなった。」
もも「あったわね、そういうの。」

 乗れなかったグリーン車に乗れたのはそれから半月後のこと。今は亡き211系のグリーン車であった。この回で乗れなかったのは373系の名古屋行きホームライナーであり、これまた現在では豊橋から東へ乗り入れない。
めぐ「…まあそれも乗るんだけど。」
もも「勝手に仕組んどいて。」
さく「その次だっけ?」
なぎ「もう1回。」

 3回目は静岡での食事時間が長引き、熱海からE231系グリーン車への乗車時間が短くなった(結果として料金が安くなった)というもの。これは旅行班サイドに非があったものであり、以後の旅行企画では食事時間に余裕を持たせるか食事内容を簡略化している。
もも「お待たせ。」
さく「いよいよだね。」

 113系グリーン車のうち、2階建て車両は211系へ編入。同時に東海道・横須賀・総武快速線でも、IC媒体でのグリーン券システムが導入された。2006年8月、そんな113系改造車両への乗車を果たしたのだ。
さく「3本線だから、横須賀線から来た113系のなんだよ。」

 東北旅行の往路として、まずは211系。その次がE217系で、こちらも現在は座席が改められている。そして湘南新宿ライン経由で宇都宮までE231系に乗り、往路は特に問題も起こらず。復路はなぜか千葉からE217系、211系と選択。帯はよくわからないが、211系らしかったはず…。
めぐ「で、結局蒲郡で足止め食らっちゃったんだよね。」
なぎ「雨でな。」

 翌年にIC媒体でグリーン車を乗り通したところ、特に災難も起こらず帰ってこられた旅行班。このことから"お守り"として、ジンクスを信じるようになったのである。傘の件もまさしくそれ。


 高崎を発着するローカル列車は107系や115系がまだまだ主力だった。実際は2008年にIC媒体でグリーン車に乗車し、その帰りは名古屋市内を前にして大雨で足止め。そのまま朝を迎えてしまったのだ。
さく「そういうこともあったってことで。」
もも「そう?最後まで油断しないでよ?」


 乗り込むのは国府津のE231系で、上野東京ラインの文字が行先表示にある。さあ、いよいよ大移動の始まりだ。



29.高崎13:53発→熱海17:40着 普通1887E/上野経由熱海行き サロE231-1077
 やはり2階席を選ぶ旅行班。グリーン券情報が読み込まれたICカードを天井にかざすと、空席を示す赤ランプが消えて着席を示す緑ランプが点灯する。左側の景色を見るとしよう。
さく「そっちで本当にいいの?」
めぐ「景色…。」
もも「そうでしょう?どうせ進んでくと混んでくるんだし。」


 高崎を発車。留置線にあるのは、臨時列車に用いられる12系客車。高崎には1両だけSL伴走用車両があるとか。


 そして旧型の客車。こちらもSL牽引など、専ら臨時列車に用いられる。
めぐ「…結局まだSL乗れてないね。」
もも「アンタら計画すらしてないじゃないの。」


 籠原で連結し、15両となった"中距離列車"。その次は、日本一暑い街の座を多治見と争う熊谷。新幹線が停車するだけでなく、秩父鉄道とも乗り換えられる。SL列車も運行されるので、ぜひ乗りたいものだ。

(つづく)