2015年8月8日(土)午後5時25分 石川県金沢市・ひがし茶屋街

 じっくり堪能することもなく、さっさと引き返す旅行班。逆光では撮影者の影が映らず、他人の顔も見えにくい。シルエットのようでもあり、絵になるのかも…。


 路地もまた、趣ある石畳舗装。あくまで雪の降りやすい日本海側、ご丁寧にも消雪パイプが細い路地1本1本に通っている。
なぎ「…日陰だと涼しいんだよな。」



 金沢を代表する観光地のひとつ『ひがし茶屋街』。観光客がこぞって散策している中、たった5分で往復できてしまった。
もも「もうちょっとぐらいゆっくりでもね?」
めぐ「だって…、富山のラーメンとか。」
もも「ラーメンあっても。じゃあ、何のために最終をタイムリミットとかしたのやら…。」


 街並みはもう少し続く。金沢城で買ったドリンクもなくなってきている。
さく「…何か欲しくない?」
めぐ「…かき氷?」
もも「…昨日のいらなかったじゃないの。」


 浅野川大橋を渡る。到着時はこのあたりですでに行列に並ばなければならなかったものの、帰りはもう少し先まで列ができていない。川の写真はまた逆光になってしまった。


 主計町茶屋街は橋から眺めて終わり。今回見られなかったり、不十分だったところはまたの機会ということで…。


19.橋場町3のりば発(17:26)17:36→金沢駅(17:40)17:50着 周遊バスLL/城下まち金沢周遊左回りルート 北陸鉄道バス24-248
 同じく日野製の大型路線車両で、カラーリングが異なるもの。座席は埋まっていながら、到着時と比べてかなり余裕がある。それにしても、かなり急いでひがし茶屋街を回った旅行班。
もも「せっかく来ておいてさ…。」
めぐ「バス…、乗れないよりは。」
もも「なんだかんだで座りたいだけじゃなくって?」
めぐ「…座りたいけど。」
さく「もう座れなくていいでしょ。」


 金沢駅に到着。名残惜しくも、これにて金沢周遊はお開きとなる。
さく「コインロッカー忘れてないね?」
めぐ「大丈夫、ちゃんとカギあるよ。」

 急ぎ目に回ったのは、コインロッカーが駅の改札から離れていることも理由の1つ。荷物を取り出すと、再び大荷物。
なぎ「ゴーゴーカレーあった…。」
もも「本当…。」
めぐ「そうじゃなくって、最初からあそこにしようって決めてて。」
さく「次あったらちゃんと考えるからさ。」

 なおゴーゴーカレーを押さえたのは、もう少し後の話だ。

 ここからはIRいしかわ鉄道に乗り、あいの風とやま鉄道へそのまま乗り通す。JRでなくなったため、青春18きっぷを用いた場合でも富山まで運賃1220円が別に必要となる。本数は概ね毎時2本程度。
なぎ「…ちょっと時間余ったな。」
もも「ほら、わざわざ急がなくたって…。」
さく「こういうのは早く回ったほうが勝ちなんじゃないかなって。」

 コンビニ売店で水(108円)を購入。これでしばらくは給水なしで大丈夫だろう。
もも「…ちょっと何言ってるかわかんないわね。」


 七尾線はJRとして残り、18きっぷでの通し乗車も可能となっている。ただし東金沢と森本はJRでないため、この2駅では降りられなくなった。七尾線は413系も用いられるようになり、最後尾はとうとう2両しか生き残っていない急行用電車。そのクハ455-700番台と合わせ、車体が赤1色へ塗り変わった。
さく「あんなにあったのに。」
なぎ「だいぶガタきてたよな。」


 七尾行きは6両で発車。先頭は415系800番台で、元々113系を交直流化したもの。こちらは初期車両が多く老朽化が目立っている。にもかかわらず置き換えの計画は、2020年まで存在していなかった。この編成は『わくたまくん』のラッピングをまとっている。
さく「…できるんだね。」
めぐ「…うん。」
もも「わかんなかったの?」
めぐ「違うものなのかなって。」


 さて、富山行きに用いられる521系が4両で入ってきた。色合いからしてIRいしかわ鉄道の車両である。IRに転用された車両は合わせて5本。水色をベースとしたカラーリングとなり、5本全てに異なる色のラインが入る。


 後ろの車両は後期型で、前方の車両と同一形式ながら先頭部の構造が異なるのがわかる。運転台の屋根高さも後期型のほうがわずかに高い。
さく「まーた当たっちゃった。」



20.金沢18:42発→富山19:41着 普通483M/富山行き クモハ521-56
 赤ラインの車両はもっとも新しい編成であることから、最初からIR向けとして製造された車両と考えていいだろう。実際は一旦JRによって投入されており、第3セクター転換と同時に編入されている。
さく「…もうすることないね。」
もも「…寝るぐらい?」

 発車時点で結構座席は埋まっていた。この列車はIRの乗務員が富山まで通しで乗務する。逆にあいの風とやま鉄道の車両は、乗務員も金沢まで通し乗務する。
さく「…もう通ってるし。」
めぐ「暗いし、眠いし…。」

 IRは4区間、倶利伽羅でおしまい。ここからはあいの風とやま鉄道となる。昨日と同様に、寝ながら進もう。第3セクターとなり、特急が通らなくなったかつての北陸本線。413系は現役を続けており、つり革などが交換された以外はほぼJR時代の姿を維持している。通過待ちがほぼなくなったため、気のせいか以前より早い…?
さく「…特急ないんだよね?」


 59分で富山に到着。JR時代から引き続いて高架化工事が行われるため、内部の構造がややこしくなっている。
もも「殺風景なもんよ…、いつまでか知らないけど。」

(つづく)