2013年1月7日(月)午前11時44分 富山県高岡市・高岡駅

 乗り込むは、ごく普通に見られるキハ40のリニューアル。

17.高岡11:51発→城端12:42着 普通333D/城端行き キハ40 2084
 氷見線は2008年に伏木まで、2年後に"リベンジとして"氷見まで乗りつぶした。今回は逆向きにあたる城端線を"リベンジとして"乗りつぶす。


 沿岸部を進んできた北陸本線と異なり、内陸部へ進んでいく城端線。車窓を見ると雲が多くなってきたのがわかる。
さくら「内陸って雪多いのかな?」
ももか「…そうなんじゃない?」
めぐみ「…あ、そういえば昨日もだった。」

 実のところ日本海から"冷えた湿気"が流れ込み、山々にぶつかって雪を降らすものであろう。水分の抜けた冷気はそのまま、山を下って太平洋側へ吹き込んでくるのだ。
さくら「…眠い?」
めぐみ「眠い…。」
さくら「…寝れてないんじゃん。」
めぐみ「寝れてないよ。」


 往路は景色を見なければならないので寝られない。砺波平野で特徴と言える景色が、家と家との間が離れている集落。
めぐみ「散村…、あれ?」
ももか「何がよ?」
めぐみ「外の…、家のこと。」
なぎさ「アレか?」
めぐみ「それでもやってた。」

 後に調べたところ散居村とのこと…。
めぐみ「…あれ?」
ももか「そういうのはしっかり予習してから来なさいって。」

 …まあいい。ともあれこのような形態となった理由には諸説あるが、家の周りにも水田が広がっていることは一因だろう。敷地が広く取られたため、家も相応に大きく立派なものだ。


 そのまま福光に停車したキハ40。路線の主要駅だけあって交換設備を有するなど、少々"豪華"な駅となる。SLを模した壁面模様は…?
さくら「こんなんあったの…?」
なぎさ「…わからん。」


 高岡市から砺波市を経て、南砺市へと結ぶ城端線。さあ、城端まであと少しだ。
ももか「別に寝たきゃ…。」
さくら「もうちょっとなのに?」


 非電化の単線を高岡から乗ること、49分で城端に到着。
なぎさ「着くと眠くなくなるのか…?」
めぐみ「なんか、そうなんだよね。」


 曇り空で雪も多い中、終端部からの景色は山々が近く美しく映えるものだ。この城端線は開業当初から、鉄道としての延伸計画はなかったようだ。


 毎度ながら駅前にぐらい出ておきたいと考える旅行班。折り返し時間は12分しかない。
さくら「ま、これでもういいでしょ。」
ももか「本当、来て終わりってさ…。それでもう次来ることなかったり…?」
めぐみ「さあわかんない。」


 この城端町など7町村が合併し、2004年に発足した南砺市。もちろん時間があれば、城端の街並みも見ておきたいところだ。今日はここから他の路線を回る予定もあるのでパス。


 城端に居を構えるアニメ制作会社『P.A.Works』。その元請第1作にして城端がモデルとなったという『true tears』だが2008年の放送で自宅にデジタル放送もなく、当時存じていて見たかった場合でも"深夜3時台後半の東海テレビをリアルタイム視聴"以外に方法はなかった。
ももか「何を今さら…。」
めぐみ「これ、完全に終わってから知ったもん。」

 駅に併設された観光案内所も関連のモノが多く展示されていた。ついでに言っておくが、注目し始めたのは2010年の『Angel Beats!』からである。それから『花咲くいろは』、『Another』『TARI TARI』と見ている…。


 

 


 2017年放映の『サクラクエスト』も同様。こちらは本社が桜ヶ池の近くへ移転してからの作品だ。


18.城端12:54発→高岡13:44着 普通336D/高岡行き キハ47 1092
 行きと同じくワンマンなので、途中駅の乗車が少ないであろう後ろのキハ47リニューアルに乗る。近年JRによって推し進められる単色化によって、国鉄由来の朱色1色となった中の1両。そして荷棚を占領するような、この謎めいた機械は…?
なぎさ「梯子じゃないなら…、わからん。」
さくら「何か計測機械、ってのもどう?」

 復路は景色もある程度知れたものなので、寝れるうちに寝ておこうか…。

 気づくと乗客数は混雑模様を見せる程となり、なかでも制服姿が目立っていたもの。確かに今日は月曜日、始業式ならばこの時間でもよくわかる。
さくら「本当…、若いってやっぱりいいよね…。」
ももか「もう何年?あん頃私どうしたっけ…?」

 もうちょっと寝よう。気づけば学生ばかりで、車内にいる限りは完全なるアウェーな立場となってしまった。
ももか「もういい加減どうなのよ、私だけ変なことばっかりでさ?」
さくら「それよりもっとさ、こう…。あんなぐらい若けりゃ色々…」
なぎさ「金どうするんだ?」
さくら「あ…。」
なぎさ「この酔っ払いめ。」
さくら「だって富山であんだけ時間あったのにすることないんなら、何か買いたいじゃん?」
なぎさ「…降りろ。」

 城端から50分で高岡に戻ってきた。橋上駅となり、もはや国鉄時代の面影がない高岡駅。昼の2時前になるので適当に何か買って食べるとしよう。
ももか「アンタそれ…。」
めぐみ「リトルマーメイドって…、前テレビやってから気になったのよ。」

 パンなど各自適当に昼食を買って乗り込むは、またも2両編成。国鉄から継承された急行型電車は、必ず3両以上で編成を組んでいる。


19.高岡14:06発→津幡14:38着 普通440M/金沢行き クモハ521-7
 ということで、敦賀までの間に必ず乗ることとなっている521系。富山へ乗り入れ始めたのが最近なうえ、金沢までの区間においては国鉄急行型電車と入り混じって不確定要素が高いはず。こう連続すると何か疑いを隠せない。
ももか「いや、気のせいでしょうに。」
めぐみ「…そうかな?こう、調べてないのに連続するとなんかあるのよ。」

 それよりもこの吊り革は225系と同じく、太く大きく握りやすくなっている。目立つように黄色く着色され、数も増やされたのは安全確保が目的。
めぐみ「…ドーナツに見えない?」
なぎさ「あ…、ああ。食べたかったならさっき買えばよかっただろ。」
めぐみ「別に今じゃなくたっていいよ。」

 

 

 

 …ドーンと行こう!?


 石動でしばし停車する普通。この北陸本線は特急列車が優先されるダイヤ編成で、普通列車は肩身狭く間を縫うように走っている。さてJRの車両は通常、停車中に案内LEDが駅名を出している。しかしこの車両は、始発駅と同じような案内が流れていた。
例:『今日は、JR西日本をご利用くださいまして、ありがとうございます。』

 なぜかはよくわからないが、名鉄も大体同じなので特に気にする必要もないだろう。乗り続けると32分で着き、津幡では七尾線に7分乗り換え。水分が切れてきたのでペットボトルの水を買っておこう。
なぎさ「おうおう、慌てて…。」


20.津幡14:45発→七尾16:14着 普通847M/七尾行き モハ414-805
 ボックスは埋まっていたので仕方なくロングへ。程なく交直切り替えを迎え、照明が一時的に落ちていった。雪は…、思いのほか少なかったか。
さくら「そういえば石川に入ったら少なくなったよね…。」

(つづく)