2013年1月6日(日)午前11時35分 長野県長野市
6.長野駅前11:23発→長野駅11:50着 長野市中心市街地循環バス「ぐるりん号」 WEB-4
電動バスは善光寺入口へ差し掛かる。
ももか「例によってパスね…。」
めぐみ「だってあんまり余裕とかないことない?」
さくら「あ、それもだけど。なんか善光寺だけ単独だとあんまりよくないらしくて。」
ももか「そうなの?」
実験段階の電動バスであろうとどう乗ろうとも150円だが、4年前より値上げしたような…?
なぎさ「そういえばそうかもな…」
さあ時間が余った。次に乗るのは12時45分発、有名な『妙高』だ。とりあえず地下に長野電鉄の駅があり、通路の役割もあるので通ってみようか…。
ももか「…また見たいからって?」
今回は時間の都合上、長野電鉄は見るだけで終わり。入場券の160円を払い、改札の中に入る。
元東急の普通と、元JR253系の特急『スノーモンキー』。後者の車内は基本的にJR『成田エクスプレス』時代と変わりなく、LED案内も当時さながらの動きっぷりだ。座席は基本的にリクライニングも回転もない固定クロスで、全席指定の『成田エクスプレス』はこれでA料金を取っていたのだからボッタクリも甚だしい。
めぐみ「まあ、乗ったことないんだけど。」
ももか「本当…、だったらさ?今日はアレだけど。」
それと比べて長野電鉄の特急は元小田急ロマンスカー『ゆけむり』とともに100円の追加で利用でき、全席自由だ。ただし残された253系の4人用個室は指定扱いで1組1000円、"この旅行班のような"4人の場合は1人あたり250円となる。この機会なので座っておきたかったものの、念のためやめておこう。
まだ時間があるのでとりあえず何か食べるか…。
めぐみ「とりあえず米食べたい。」
さくら「そう来ると思った…」
松屋には入らない。
なぎさ「撮っておいて入らないんかい。」
めぐみ「だってこれからのためにとっておきたいし…。」
ももか「またそっちのパターンはいちゃって、大丈夫なの?」
さくら「そういえば次って…」
そう。ここから新潟の『フレンド』とか『みかづき』が控えているので、過度な詰め込みは避けておきたいのだ。そしておにぎりを少し買っておいたあとは何をするわけでもなく、新幹線側を少し見るだけ。1998年長野オリンピックの記念のを軽く。
ももか「…これで本当にいいの?」
めぐみ「もっと時間あればいいんだけどね。」
まだまだ時間があるので、長野の列車を少し見ておこう。これから乗り込む189系『妙高』は国鉄色であり、下の部分に着いた雪がここからの道のりの様子を示している。
東北旅行で活躍したキハ110系列は、飯山線でも主だって活躍。この日は除雪を行うため、戸狩野沢温泉から越後川口が運休となっていた。
さくら「…ある?」
めぐみ「…なくはないかな?」
E2系新幹線『あさま』は、東北新幹線と異なり周波数60Hzにも対応する。この編成は開業15周年の装飾が施されていた。
しなの鉄道の快速は115系で、方向幕は英語表記がないなどあまり良くなさそう。さあ、乗り込む189系『妙高』も発車する頃合いだ。
ももか「これのために時間とったの?」
なぎさ「もういいだろ、乗るぞ。」
7.長野12:45発→直江津14:17着 普通妙高3号/直江津行き モハ188-28
中間車の座席は、センターアームレスト付きのフリーストップ式リクライニングシートに交換されている。台座はそのままなので足元は開いていない。棚は昔ながらのパイプ式。照明は昼白色の直接照明だけ。天井にあるカバーも古めかしいまま。青とグレー系のツートンが特徴。
なぎさ「割と乗ってるな…。」
最高120km/hの189系も、ここでは線形の都合で100km/hまでしか出さない。長野から北長野にかけて車両基地があり、長野地区に来る211系などが置かれている。現状、211系3000番台に改造される形跡は見られない。
めぐみ「…オールロング?」
さくら「そりゃいくらなんでもダメでしょうに…。」
ここからは2014年度開通予定の新幹線と並行するため、第3セクターとなる。ついでに211系3000番台はオールロングシートのまま運用を開始し、第3セクター路線へ乗り入れることもなかった。
豊野で飯山線と別れる。外はあっという間に雪景色となってしまった。
さくら「…また見れてよかったとか?」
めぐみ「ここからが本番よ。」
雪深く進む中、乗り通す人はさほどいないようだ。
めぐみ「雪国ってなんかいいかも…。」
なぎさ「お前どこでもいいんだな…。」
黒姫に来れば、外は結構な雪の量。長野からは35分ほど経過しており、雪はなくともなかなか変化が大きい景色。
妙高高原はこのとおり。新幹線開業後はここまでが『しなの鉄道』となり、ここからは『えちごトキめき鉄道』となる。
ももか「宿とらずにこんなとこで寝ないで本当よかったわよね…。」
なぎさ「ここで宿無しなら確実に死ぬな…。」
やがて雪が強くなり、窓の外にあるはずの景色は見えない…。
なぎさ「おいおい待てよ…」
さくら「何?」
なぎさ「外のほうが白くないか?」
さくら「外は雪で白いよ。」
なぎさ「なんか中が暗いっていうのか…、黄色いのか…。」
さくら「不思議だよね…。」
特急型の『妙高』3号は、この日2駅目となるスイッチバックの二本木に停車。雪国らしく、屋根の下はいつも以上に暗い。駅舎を見れば、つららもびっしり垂れ下がっていた。
めぐみ「これ。駅の…、アレ。」
ももか「まっすぐ進めないからって?」
"雪国の駅"の風情を味わった後は、二本木のスイッチバックを後退する。6両固定編成の189系を、3両編成の115系(および313系)と同じように動かす様。なかなか高度に思えるものだが…?
さくら「後ろのほうに動いてないし、見えないんじゃなくって?」
なぎさ「そういう風にできるようしてんだろ。」
雪が降る光景は静かでいい…。
脇野田にあたる新幹線の駅も形になっている。脇野田は新幹線側に移動し、駅名も変わる。
めぐみ「私が思うに"上越高田"なんかいいんじゃないかなって…。」
ももか「…上越高田?」
めぐみ「高速にもあるけど。」
そして北陸新幹線の駅となった脇野田は、"上越妙高"と名を変えた。
上越市役所の最寄となる春日山から、今日夜を明かすネットカフェは見れるか…。
ももか「…今日の寝どこ?」
さくら「…大丈夫そうだね。」
駅からの道のりはさほど難しくなさそうだと、この時思ってしまった。そして直江津に差し掛かると雪は少なくなった―
(つづく)