2013年1月6日(日)午前7時14分 岐阜県中津川市・中津川駅を出発
2.名古屋6:09発→木曽福島8:03着 快速きそスキーチャオ9821M/藪原行き クハ312-407
 中津川を出ると、上松まで止まらない。
なぎさ「さあここからどれだけ飛ばすか…。」


 朝の日差しが山々に、1日の始まりを告げる…。
さくら「…あれ、まだスピード上がらないけど。」
めぐみ「…せっかくなのに。」
ももか「アンタらこれに文句言うわ、割り切ったら今度は遅いわってさ…。なんならまた携帯のあるなら使えば?」

 では携帯サイトで調べてみよう。
めぐみ「これもうカバー外れやすいからね…。」
なぎさ「いつから使ってんだそれ?5年前か?」
ももか「本当これだからアンタはさ…、スマホ使えばいいのに。」
なぎさ「ガラケーなめんな。」

 "4月で6年目になろうかというアクオスケータイ"を用いてJR東海から調べたところ、飯田線の車両故障ぐらいで特に問題はないようだ。
ももか「…なんでよ?」
めぐみ「わかんないよ。」
ももか「本当…、スマホ使えばいいのにさ…。」
なぎさ「これはスマホもガラケーも変わらんだろ。」
めぐみ「まだこれ壊れてないから使うよ。会員とかもあるし、買い替えで面倒臭いし。」
さくら「スマホ推しもおかしいよ。5年とかならまだしも半年そこらで買い替えさせようなんて通じないよ。」


 長野県に入り、雪が見られるように…。
なぎさ「ようやくか?」
さくら「でもこのあたりカーブ多いからあんまりかも…。振り子ないし。」
ももか「…雪見たいんじゃないの?」
めぐみ「雪見たかったけど。」

 十二兼からは単線となる。これではところどころ減速せざるを得ないか。
ももか「…雪あってよかったじゃん。」
さくら「まあ、ここから先にたんまりあるんだけどね。」
なぎさ「言うなって、そういう…。」


 そして案の定といわんばかりに雪深くなる。外は寒いだろう…。
めぐみ「中が暖かすぎるのかもね。」
さくら「そもそもこれさ、飯田線のだし。」
ももか「そんな違うもんなの?大して変わんないんじゃなくって?」


 中央自動車道は長さ8000m級の恵那山トンネルへと進み、飯田を経て岡谷へ進んでいく。そのため中津川から塩尻まで、国道19号のみが中央本線と並走する。恵那山トンネルは危険物通行禁止の他、割り増しされた通行料金を避けるために大型車両が結構な速度を出すとの事。


 上松といえば、峡谷が岩場に囲われるこの景色。『寝覚の床』は国の名勝に指定されている。
さくら「…はい。」
なぎさ「いや…、そこは触れろよ。」


 結局遅れることなく着いてしまった。やはりスキー客は指定席に集中していたのかもしれない。
ももか「本当、なんだったの…。」
さくら「わかんないよ。」
ももか「…あのさ、今度これ乗るんなら着くまで寝ない?」
さくら「さあどうかな?夜明けとか日の出とか…」
ももか「見て…、じゃあそれで寝ればいいじゃない。」
なぎさ「アレだったらアレだろ。」
ももか「…だから、寝たいの我慢なんかしなくていいってこと。セントラルライナーなんかどうだっていいわよ。」


 駅の前で『チャオ御岳スノーリゾート』へ向かうバスが待っており、やはり多くの客はそれに乗ってスキー場へ向かうようだ。
ももか「アンタらスキーとか全然見向きもしないからね…、乗るばっかりで。」
さくら「悪かったねレジャー無視で。」
なぎさ「…できる自信もないのにか?」
めぐみ「私あんまりかも…。」


 スキー客を乗せるバス。『チャオ御岳スノーリゾート』まではまだ1時間はかかるそうな。どうも当時は専用の切符を使う方が多かったようで、往復の指定席にバスにスキーの分までセットだという。
ももか「アンタ気になるなら1人で乗ってくれば…?」
めぐみ「え?」
ももか「え、じゃなくって。気になるんでしょ、またニヤニヤしちゃってさ。」
なぎさ「本当、バス好きだよな。」
めぐみ「まあ…、無類のって言っちゃあれだけどバス好きだし。」
さくら「またまたご謙遜なさって…。」
めぐみ「…でもどこ通るか気になるよ。」
ももか「ほら…。」


 予約も何もないため、バスに乗ることはない。今日は見ておきたいものがあるのでそれを見ることとしている。ではスキーの皆さん、行ってらっしゃい…。
ももか「どうせバス乗って行くったって用も何もないんでしょ?」
めぐみ「ないし…、こっちも作ってきたから使わなきゃ。」
ももか「まあそうよね…。」
さくら「何なら1人でもスキーぐらい行ってやるって?」
ももか「…そうです。」


 近くに保存されているSL『D51 775』を見る。
ももか「そういや最近もう1回見たいだの多いけどこれも焼き直し?」
めぐみ「焼き直し。」


 続いて横から。旧パソコンが"1度目の大故障"を起こした時、写真も消えてしまっていた。USBなど知らずバックアップもなかったため、この重厚な姿を再度見ておく必要があったのだ。
ももか「…何度か来てるのにスルーしたじゃない。」
さくら「まあどうせするコトもないしいいじゃん。」
なぎさ「これだけじゃないからな…。」


 そう。ここからが本番なのだ。木曽福島から塩尻まで特急に乗ることとなり、18きっぷは一旦お休み。別運賃と特急自由席の合計は1人1370円となる。
券売機「行き先のボタンを押してください。」
めぐみ「…この券売機、久しぶりな気がするんだけど。」
さくら「いつもICのばっかりだもん。そうなるよ。」

 では、"ご希望のボタンに触れてください"。

(つづく)