2021年7月3日(土)午後4時27分頃 愛知県豊橋市・運動公園前停留所
4.運動公園前16:29発→駅前(16:53)着 駅前行き 801
元美濃町線の部分低床車両である。短期で廃止された後は3両中1両のみ豊橋鉄道へ継承され、残り2両は福井鉄道へ譲渡。現在は3両全て豊橋鉄道に在籍し、全て広告をまとっている。
小さなクロスシートに座って発車時刻を迎える。井原までは直線状で、特に目立った景色もない。合流するカーブが"曰く付き"で、当初この車両が運動公園前へ入線できない要因となっていた。現在は福井鉄道から再譲渡された2両含めて、対応する改造を施されている。
競輪場前に営業所を有しているため、乗務員交代が行われるのだろう。一部時間帯には競輪場前を発着する便も組まれているほか、留置線も有する。ここからは豊橋駅前まで複線が続く。
車内は次第に混雑模様を見せている。豊橋市公会堂では『小市民寄席』なるイベントが催されたようで、帰りの客もそこそこ多いようだ。国道1号に目を向ければ、静岡まで117km。浜松までは40kmあるなど、思いのほか遠い。
待ち望んだ"ヌシ"の車内を見よう。部分低床車両らしく、床面は中央に向けて下るようスロープ状となっている。クロスシートは2列1列で小さく、点対称となるよう配置。手すり類がピンク色に着色されており、名鉄では300系より先に採用されながら現在も維持されていた。
ということで、運動公園前からだいたい24分で到着。折り返しはそのまま運動公園前行きとなる。
デッキの上から路面電車を眺めてみよう。大昔は市民病院前(移転前)まで路線があったところ、駅前までに短縮。その後豊橋駅前の整備が完了すると同時に、単線で乗り入れるようになった経緯がある。黄色の矢印信号は電車専用だ。
豊橋からは名鉄で名古屋市内まで帰ることとしている。目的は2200系の特別車であり、なんとなく"ミュースカイ"に乗りたくなったため。同一の車内を持つ2200系は豊橋に乗り入れ、券売機にて指定する際は展望席がないことで判別可能。
5.豊橋17:15発→金山18:03着 特急/名鉄岐阜行き 2204
ということで2200系。来たのは初期型で、一般車両のクロスシートが2列2列となっている。
特別車は2000系と同じ車内で、最終的に1600系の"残骸"を置き換えた最新車両まで変わってない。全体的に青みがかった印象なのは青緑系のモケットと、青色の表示をする液晶画面式案内によるものが大きい。加えて空港線では棚のLEDランプが青色に光る。間接照明共々なかなか新鮮だ。
JRから分かれた後、やはり小田渕はどこだったのか見失う。国府が近づき接近、合流する線路は名鉄豊川線。
本宿を挟んで、東名高速や国道1号と並走する名古屋本線。このような山間部らしい区間は、名鉄でも数少ないもの。8両で運転されるため前方の編成が時折見られ、特急色の3100系だとわかった。
東岡崎も新しいデッキが完成し、接続する橋上駅舎も本格運用が開始される。地上駅ながら地形の都合もあって、地下駅舎と高架駅の性質を併せ持つ駅でもあった。
知立の高架工事も着実に進んでいる。太田川に次ぐ2例目となる2層式の駅なことから、自ずと工事規模が大きくなり期間も長期にわたるもの。完成後は運行ダイヤ共々、どのような姿を見せてくれるだろうか?
豊明では国道1号から国道23号への分岐が見られる。ジャンクションのような構造にして"片方向のみ"なのは、かつて国道1号のバイパスとして開通した名残に違いない。
50分弱で金山に到着。名鉄名古屋まで指定は取っていたものの、ここで降りることとする。特別車の側面を見れば、窓のない箇所にエンブレムが入っていて飽きさせない。JR東海は新幹線で同等に取り入れており、在来線でも本格的に(315系で)取り入れてほしいものだ。
JR東海の東海道本線ホームで導入が開始されたホームドアを、名鉄の駅から眺めるというのは出発時と逆の構図。中央西線にも導入されるのが定説なのだろうが、ネックとなるのは383系の特急やホームライナーだろう。金山総合駅に"未来"を感じたのも、今は昔…。
6.金山18:08発 急行/名鉄一宮行き 3358
岐阜行き特急に続くのは、一宮行きの急行。要するにこの5月改正で、平日昼間の削減対象となったものだ。利便性を損なわぬように特急を(鳴海と)須ヶ口に停車させるならば、やはり先ほど乗車した系統の特急だ。したがって快速特急から接続する空港発の特急は、須ヶ口を通過のままでいい。
なお乗車しているように休日は運行を継続し、津島線へ向かう準急は日中以降に運行されなくなった。その代替として、この急行は二ツ杁に追加停車する。
今回(※ベーシック仕様)はここまで。次に鉄道旅行へ出向くのはいつの日か。遠くないことを願いつつ、未完成の旅行記を完成させねば。
(おわり)