2015年8月15日(土)午後1時57分 岐阜県多治見市・多治見駅前

 日本一暑い街の座を熊谷、館林(と、新たに四万十市)と争う多治見の気温は35.9℃。期待に沿えて猛暑日となったため、温度計の"バー"が赤くなった。うながっぱ師匠が現れないということは、マスコットもお盆休みだろうか?
さく「…日陰で座ってると案外風が涼しいんだよね。」
なぎ「そうなんだよな…。」


 乗り込むバスが入ってきたので、バス乗り場へ向かおう。ここからはお盆休みらしく、メジャーな行楽地へ向かう一行。



4.多治見駅南口14:10発→土岐プレミアム・アウトレット14:39着 路線バス/土岐プレミアム・アウトレット行き 東濃鉄道バス
 乗るのは真新しい中型車両。始発点では整理券の発行がないため、降車停留所で運賃をそのまま支払えばいい。そこそこ乗り込んだところで発車。
なぎ「今日、ここまでどうだ?」
ひな「なんか…、先輩らしかったり先輩らしくなかったり?」
なぎ「付き合い長いんだけどな…、未だにわからないとこあって。」
ひな「アレですか?親友にも知られたくないとか、そういうの。」


 バスは土岐川を渡る。山の緑を見ると落ち着くのはどうしてだろう?携帯端末とかパソコンとか、そういう画面を見続けたためだろうか?渡ってからしばらくは土岐川に沿って走る。
あい「目は休ませたほうがいいと思うよ。」
めぐ「…やっぱり?」
なぎ「それぐらいわかれ。」


 土岐川から離れ、生田で1人下車。着実に標高を上げているようで、左側の視界が開けると眺めがいい。何やら扇形に建物が造られており、周囲も整地されている。用途は一体何だろうか?
さく「こういうのが好きって言うからね…。」
めぐ「…ごめん。」
さく「いや、謝らなくていいのに。」


 タウン滝呂口で1人降りて4人乗る。景色は新興住宅地のそれ。ここからアウトレットへはさほど遠くなく、比較的身近な存在なのかそうではないのか。タウン滝呂センターで2人下車。桜ヶ丘4丁目と同じく西友が近くにある。
めぐ「こっちもいいんだよね…。」
あい「あ、それで桜ヶ丘…?なんとか。」
さく「桜ヶ丘ハイツ。」
めぐ「それもだけど、言ったじゃん。大学で行ったって。」


 研究学園都市センターで1人下車。名前に偽りなく、バス停に核融合科学研究所が面している。さあ、あとはアウトレットまで一直線。
あい「…わかる?」
さく「…何のことかわかんない。」


 東海環状自動車道、土岐南多治見インター。渋滞は恵那から中津川の7km40分と、中津川から園原(おそらく恵那山トンネルより手前)の4km10分。渋滞を目当てにすると、自ら渋滞に遭遇することなく傾向がわかってくるかと。


 程なくしてバスは、アウトレットの敷地へ入っていく。場内の駐車場は満車となっており、メジャーな行楽地だとわかるかと。
めぐ「…まあアウトレット行くわけじゃないけど。」
ひな「ああ、温泉でしたね。」


 多治見駅から大体30分で到着。運賃は440円。元々アウトレットへのバスは、土岐市駅を発着する便が主であった。最近になってタウン滝呂センターや研究学園都市センターから多治見駅へのアクセス強化を兼ねたのか、運行系統が多治見駅発着にシフトしている。


 駐車場からは土岐市街や、周辺の山々の景色を眺められる。それはまさしく絶景…。
めぐ「…なんていうか。」
あい「いい景色って言葉いらないよね。」
さく「それで…、何か買いたいものとかある?」
あい「買いたいもの…。」
ひな「特に欲しいものがあって来たわけでもないですし…。」
さく「…10分で回れる?」
あい「10分で!?」
なぎ「それひがし茶屋街でもやったろ。」
さく「いいじゃん、温泉に時間に取れるんなら。」
ひな「ひがし茶屋街って金沢ですよね?」
めぐ「金沢の。一応その次に富山のラーメン食べたかったから、急いじゃったけど。」
なぎ「…絶対文句言うだろうな、アイツ。」



 アメリカ、ロッキー山脈。コロラド州をイメージして造られた土岐プレミアム・アウトレット。特に持ち合わせもないので、有名ブランド店などは外から見るだけで終わり。モール内の写真は個人で楽しむ以外の目的ならば遠慮するようにとのことなので、5枚とも屋外ではあるが掲載を見送った。
あい「本当にそれだけで終わらせるなんて…。」
さく「何か欲しかったらもうちょっとぐらいいいんだけど。」
あい「…特にはない。」


 では本当のお目当てである、テラスゲート土岐へ向かおう。アウトレットから徒歩11分程と近く、出入口の坂から全体像を眺められる。建物にある『ゆ』の文字が大きく、遠くからでも目立つ。
ひな「…でも結構距離ありません?」
めぐ「…あるのよね。なんかバカになっちゃう。」


 敷地の外に出ると、駐車場向かいに住宅の建設が進められている。
めぐ「…どうなんだろうね?」
なぎ「どうもこうもないだろ。」
さく「土地があるから使うってだけじゃない?」


 高速のインターに近い側は完成し、住民が入居している。自動車交通に便利とはいえ、アウトレットに近い住宅街というのもどうなのだろう?少なくとも、ここからアウトレットへ行く際にわざわざ車を使う住民はいないはず。
さく「そりゃそうだよ、今こうやってクッソ暑いのに歩き回ってるんだし。」


 さあ、テラスゲートはもうすぐ。
めぐ「金沢より楽だったかも。」
なぎ「そりゃ、短けりゃ当たり前だ。」
さく「短かったし、…暑いけど。」

(つづく)