2014年8月31日(日)午前8時41分 山梨県南都留郡忍野村・忍野八海(標高940m程度)
15.富士山駅(8:15)発 山中湖循環バス/ふじっ湖号左回り F2774(レトロバス)

 "レトロバス"は忍野八海へ。"やや大きい"程度であれば、狭い道もそれほど苦労しない。忍野八海についてまったく調べていなかった旅行班。


 昨日から続いて雲の多い1日になりそうだ。
もも「…またタイミング合わなかったって?」


 木々の生い茂る中に、まっすぐ通っている歩道付きの道路。花の都公園では視界が開けている。"公園入口"から結構乗ってきた。
さく「こんなとこに何かあるってわけじゃないでしょうに…。」

 

 紅富士の湯を回って、ホテルマウント富士入口へ。多くの客が列をなして並んでおり、乗ってきたところで"やや大きい"程度のバスは満車状態に…。


 程なく山中湖となり、ここから左回りに1周する。駐車場も空きが見られない。


 湖畔では何やら鉄骨が組まれ、工事が行われている様子。
めぐ「デッキ…、なのかな?」
なぎ「…どうなんだか。」
めぐ「そういえば歩道ないよね?」


 旭日丘はバスターミナルとなっており、ここでも多くの客が待機中。入れ替わるならまだしも、満車状態であればスルーせざるを得ない。この時点で5分ほどの遅れが生じている。富士急バスは水陸両用車も保有しており、予約制のツアーとして運行されるが当日予約も可能だ。


 そしていよいよ詰まってきた…。
なぎ「もうこれは歩いたほうが早いな、絶対。」
さく「乗れないんだからここで待っても無駄だよ…。」
もも「…アンタら悪い人ね。」


 さて、山中湖周辺は別荘地としても有名。企業や大学の保養所、合宿所も集まっている。
めぐ「…隠れちゃってタイミングが合わないんだけど。」

 やはり標高が高いため夏は涼しく、東京都内からもそれほど離れていないからだろう。
さく「やっぱり外から見る分にはいいね。」
もも「…まだここからもうちょっとあるんでしょ?」
さく「…動かないんじゃ、どうしようもない。」


 車道はロクに動かず、バスを諦めて徒歩移動を選んだ人々と競い合う変な状況に。そしてライブイベントが目的でないからと、悠々と見守る旅行班。周回ルートに入って25分、さあ交流プラザまではあと少しだ。
もも「…観光しないで正解だったわね。」


 どうにか交流プラザに到着。帰りはそれ以上の混雑らしく、バスが機能しないらしい。ライブ会場であるため、一気に乗客は降りていく…。
もも「こういうのをフェスって言うのよ。」
なぎ「わかってる。」

 毎年8月下旬に恒例となった『SWEET LOVE SHOWER』。2020年は現地での開催を行わず、配信限定イベントとして開かれた。音楽ライブは"生で見るのに限る"といってしまえばそれまでだろうが、いかんせん生で見ようとまでは思わず混雑も避けたい人間…。
めぐ「まあこれからもフェスはないよ。」
なぎ「…野球のとか言わなかったか?」
もも「アンタらのは単なる妄想よ。」
めぐ「…そうなんだけど。」

 ここから乗る客は少ないながらもいた。再スタート時点で20分以上は遅れている。
めぐ「見た目じゃどこ行く客かわかんないよね。」
さく「キャンプっぽい格好なのにそっちの客だったり…。」

 車内が空いてきたのとは対照的に、道路の混雑は続いている。石割の湯を回るため、こちらもターミナル然とした平野を2回経由する。このバスは既に交流プラザを過ぎているので、ライブイベントが目的の客は乗車しない。
さく「…また歩きとか?」
もも「私、もうしばらくは嫌よ。昨日からそれで夜通し歩いたもん。」


 

 

 

 そしてライブイベントと無縁な2021年冬。標高故に気温差を考慮せず、失態を犯した者が現れた…。


 再び山中湖を左に回る。『ふじっ湖号』は曲がりなりにも地域住民の足であるため、山中湖エリアを中心にフリー乗降制を採用している。そのため、停留所でもないところで降りる客が1人いたのだ。
なぎ「…多分こういうのってあんまり本数がないからできるんだろうな。」

 フリー乗降制を利用し慣れたであろう客が1人、停留所でないところで乗車。相変わらず雲が多く、雨は降らないにせよ絶景を拝むのは難しい。


 晴れていれば、さぞかし美しい富士山の姿があっただろう。
めぐ「本当、そうだといいんだけどね。」
さく「…ま、これで一応河口湖と山中湖は制したと。」
もも「まああの夜中の河口湖じゃ何も見れやしなかったけど、…私だから許すのよ?」


15-2.紅富士の湯(9:39)発→富士山駅(10:08)着 山中湖循環バスふじっ湖号/富士山駅行き F2774(レトロバス)
 1周すると、あとは来た道を戻る。まだまだライブ会場へ向かう客が多い中、バスは"2度目となる"紅富士の湯に入る。ここでフリー乗降制を利用した客が降りる。
めぐ「…整理券とかないのにどうやってお金払うんだろう?」
さく「定期じゃない?」

 このバスは交流プラザへ行かないため、運転手は待っている客にその説明と"公園入口"で待ったほうがいいということを伝える。
もも「本当、何もないのがアンタらの強みね。」

 あとは花の都公園,忍野八海,富士山レーダードームと、来た道を戻っていく。この段階でバスは30分ほど遅れている。そこで、改めて印刷してきた時刻表に目を通そう。
めぐ「…11時のループバス乗れちゃうかも。」
もも「乗れるの?」
なぎ「次、ループバスでいいんだな?」

 ある意味、出発時点で無計画だったからこそなせる業。富士山駅11:00発の『富士山世界遺産ループバス』で一回りすると、河口湖駅には35分の到着とある。ここで昼食として、12:00発の『河口湖周遊バス』もしくは12:10発の『西湖周遊バス』へ乗り継ぐには十分すぎるのだ。
さく「でもこううまくつながるもんなのかね?」
めぐ「たまたまだよ。」
もも「そう?いつものごとくアンタが裏でなんか回してんじゃないの?」
なぎ「そんなわけないだろ…。」

(つづく)