2017年1月10日(火)午前9時2分 福島県伊達郡国見町・国見サービスエリア

 国見サービスエリアで最初の休憩となった最終日。駐車スペースはそこそこ広いほうになるだろうか。
さく「たまに外出るのがいいんだよ。」
めぐ「そうだよね…。」
もも「…アンタ絶対何か買う気ね。」
めぐ「せっかくじゃん。」


 二輪車スペースも見ておく。自動車専用道路であるため125cc以下の二輪車は通行が禁止されているものの、原付シリーズを始めてからこのようなスペースが気になって仕方ない。
もも「なんなら125ccじゃなくてさ、もっと上の免許取ったら?」
めぐ「車…、よりは自分だけみたいな?」
なぎ「…お前、本当ワルだな。」
さく「いやいや、お姫様ほどじゃないよ。」
もも「アンタはちょっと黙ってなさい。」


 建物は見るからに古めかしい。レストランと軽食は完全に分離しており、大型トラックのレストラン利用を考慮していない東名牧之原と似て非なるものだったり。ひとまずトイレに入った後…。
めぐ「何か買うよーーー。」
さく「あ、始まった。」



(現)牛たん入りつくね(国見SA上り線) 350円
 サービスエリア限定とあり、元祖ともある1品。食感と風味は、確かに牛タンである。
もも「アンタそういうの弱いモンね…。」
なぎ「…もう1つ何だよ?その緑っぽい。」


(現)ずんだだんご(北上京だんご本舗) 362円
 ご存知、枝豆をすりつぶしたものが『ずんだ』。さほど甘くないのはわかったが、冷凍状態だったので硬く食べにくい。もう少し時間を置こう…。
もも「今のところはコレぐらいにしてあげるわ…。」
なぎ「…わかったからしまえ。」



32-2.国見SA9:17発→那須高原SA休憩 高速仙台・新宿2号/バスタ新宿行き H657-16408
 15分の休憩を終え、出発する"はやぶさ"。先程から引き続き、白河までは強風で最高速度80km/hに規制される。やや高台とあって、盆地らしい眺めを味わえる。
めぐ「…景色見れてるのに文句言わないでよ?」
なぎ「…文句言ってないだろ。」


 東北新幹線と並走し、幾度となく交差する東北自動車道。昨年はE5系『はやぶさ』に乗り、最高速度320km/hで駆け抜けている。福島県内無停車だった往路に対して復路は小刻みな継投策をとったため、最高速度320km/hだったのはE6系『こまち』に乗った盛岡から仙台だけ。


 一方で今年は在来線レベルの高速道路を走行し、最高速度も通常100km/hのところ強風で80km/h。速度をむやみに上げられないJRバス東北は、遭遇した宮城交通の福島行きペースカーに抜かされる。
なぎ「別にレースやってるんじゃないんだろ?」
めぐ「やってはないけど、…妄想的な?」

 気づかぬうちに普通自動車免許を取る気もないまま、自動車レースには不思議と関心深かったリーダー(ブログ主)。想像を膨らませていくうち、ペースカーは福島飯坂で降りていった。


 新宿行きのバスはそのまま東北自動車道を南下する。遠くの山々は高くそびえ、雪に覆われて美しい。
めぐ「本当…、いいよ。」
なぎ「…いいな。」
もも「…だったら黙ってくれる?」


 福島ジャンクションにて東北中央自動車道が分岐するが、現状では1区間しか開通していない。ルートとして国道13号や奥羽本線(山形線,山形新幹線)と概ね並行しており、険しい山を貫くように工事が進められている。
なぎ「楽しみか?」
めぐ「…まあそうだけど、動画上がっても最近これたまに見れなくなっちゃって再起動?」


 川口まで250kmとなった東北自動車道。福島トンネルまでは上り坂が長く続いており、低速車向けに1車線が増やされている。スマートな携帯端末も3年目、電池消耗も目立ってくるようになってきた。
めぐ「…これはデジカメだけどね。」
なぎ「そんなガムテープみたいなモンで、適当に直したヤツ見せんな。」


 照明器具はナトリウムランプから蛍光灯へ変えられている。そんな福島トンネルを抜けると、川口まで247kmの間にトンネルはない。
めぐ「…前はトンネルとかも好きだったんだけどね?」
なぎ「今は嫌いになったと。」
めぐ「そうじゃないけど、ちょっと原付じゃ怖いとこもあるかなって。」


 その後もカーブが連続している。二本松から宇都宮まで142kmと、まだまだ距離を残す高速路線バス。


 午前9時59分、郡山ジャンクションで磐越自動車道と交差。大都市圏を経由せず高速道路で日本縦断を果たすためには、ここから新潟方向に進まなくてはならない。川口まで220km。
なぎ「そんなことできんだろ。」
めぐ「できるよ、一応。北陸回って、敦賀から舞鶴進んで…。」


 もう少し走って郡山インターを通過するJRバス東北。東北自動車道から磐越自動車道と北陸自動車道を経て、舞鶴若狭自動車道を通じて中国自動車道に出られればいいという話であった。宇都宮まで122km。


 郡山東まで2km。ここまで見たところ、東北自動車道は休止状態にあるバス停が多い。これらは非常電話と駐車帯として機能する。
めぐ「…昔はあったんだよね?」
なぎ「…帰ったらまず調べろ。」


 鏡石の上り線パーキングは改装工事なのか休止中。駐車場と共に、ETC出口とトイレだけが利用可能らしい。このため、手前のパーキングに求められる役割は大きくなる。
なぎ「たまにはトイレだけでいいだろ、人少ないんだろうし。」
めぐ「…まあ入って、店やってなかったのはある。」


 川口まで190kmとなり、着実にバスは先へ進んでいる。景色としては山の合間から水田地帯を覗かせるもの。
なぎ「…また逆光だ。」

(つづく)