JR東海が民営化後、非電化路線向けにキハ11を投入。ワンマン運転と共に地方線区の合理的な運用を実現させた。1999年にはステンレス車体となるなど改良した300番台が6両投入され、現在は東海交通事業と合わせて当該6両のみを保有。運用している。

 ベースは新潟鐵工所の"商品"で、全国のローカル非電化路線へ投入。新潟トランシスへ継承されて以降世代交代も順次進んでおり、現在は3代目となる。考えたのは…、東海地区のローカル路線。旧国鉄から転換されたのだから、JR東海のキハ11に統一してみたらどうなるかと。

 


 以下、私案を記す。ひたちなか海浜鉄道へ譲渡された車両については記述しない。


東海交通事業キハ11-301・302 →現状維持
 城北線ではかつて同じキハ11でも、専用設計となる200番台を用いていた。置き換えはJR東海で使用されてきた300番台となり、こちらは大きな改造も施されていない。トイレ部分は施錠されて使用できなくなっている。


JR東海キハ11-303~306 →現状維持
 キハ11のうち、300番台のみトイレを搭載。このため紀勢本線の長距離運用を主とし、キハ25(2両編成)へ置き換えられるまで続いてきた。現在は4両が在籍し、輸送力から単行が適正な名松線で運用している。


伊勢鉄道イセ101~104 →キハ11-351~354
 伊勢鉄道で現在主力の単行気動車で、エンジン出力共々キハ11を連想させる。ステンレス車体で、車内にトイレは設けられていない。最初の1両は富士重工業にて製造され、事業移管を控えたこともあって"新潟式気動車"ともいえる。

 元々キハ11へ統合する私案はあり、350番台としていた。伊勢鉄道内で運用を完結させており、併結運用そのものが年2日のF1日本グランプリ(鈴鹿サーキット)のみ。2020年は開催されなかったため、年間通じて単行運用に徹していた。


樽見鉄道ハイモ330-701~703 →キハ11-701~703
 樽見鉄道の最新形式。形式の"ハイモ"はハイスピード・モーターカーの略、330はエンジン出力から由来している。オールロングシートなのは従来の生え抜き気動車と同じ。ブレーキ方式が異なるため、従来型との併結が不可能となった。

 後述する明知鉄道,天竜浜名湖鉄道と同様、普通鋼車体で車内にトイレはなし。この形式から車両番号が700番台となり、下2桁も01から再度付番される。キハ11へ統合する際も車両番号はそのままでいいだろう。

明知鉄道アケチ101・102 →キハ11-751・752
 明知鉄道の最新形式。オールロングシートなのは"食堂車"としてテーブルを配置するためで、従来の生え抜き気動車もオールロングシートに統一されている。ブレーキ方式が異なるため、従来型との併結が不可能となった。(車内で調理は行わないため、食堂車を示す"シ"は用いない。)

 樽見鉄道と同等ながらやや異なり、こちらは開閉窓を車両両端に設けている。明知鉄道でも車両番号を101から付番しているが、キハ11へ統合する際は樽見鉄道とも関連付けよう。750番台がいいだろうか。


天竜浜名湖鉄道TH2101~2114 →キハ11-2101~2114
 天竜浜名湖鉄道では現在、後述するTH9200と合わせて当該形式のみの運用。こちらはクロスシートを備えている。車両番号はそのまま2100番台とするにして、一気にインフレ化したか…。

天竜浜名湖鉄道TH9200 →キハ11-9200
 そして1両のみ団体兼用車両を保有。全席転換式クロスシートとなったほか、カラオケ装置を設けている。宝くじの助成金を受けて製造され、車両番号が9200なのも"くじ"からきているため。

 …と、ここまで"新潟式気動車"について述べてきた。厳密にいえば"本家"のみ自動空気ブレーキとなっており、電気指令式でないブレーキとなる。もっとも運用は事業者共々全て分離しており、混用されることはない。
(つづく)