2012年3月16日(金)午前9時50分 宮城県石巻市・石巻駅を出発

45.石巻9:50発→小牛田10:29着 普通7630D/小牛田行き キハ40 2021
 ワンマンではなかったものの、そのまま後ろのボックスシート車両に乗る。青森のホテルの起床時間を仮に8時として、そろそろ26時間が経過する。景色は気になりつつ、眠気にも挑む旅行班…。
なぎさ「あんま大したこともない気もするんだけどな…。」
ももか「私は寝るよ。」


 気仙沼への分岐駅であった前谷地を過ぎる。結局、終始淡々と平坦な田園風景で終わったようだ。


46.小牛田10:38発→仙台11:24着 普通2546M・仙台行き クモハ719-2
 お次は、これまた久々の登場となる719系。相変わらず日光が車内に入ると暑いが、"日よけを半分だけ閉める"ことができないためでもある。民営化前後に登場の車両は、どうも人に優しくない気がしてならない。

 岩切では利府支線が分岐。本数が少ないこともあって今回はパスし、東北本線で唯一乗っていない区間となった。景色もロクに覚えておらず、仙台と石巻の間を結ぶ2ルートを辿った意味は…?
なぎさ「…ちょっとはあるよな。」

 石巻から94分かけ、仙台駅に戻ってきた。
ももか「3回目ですね…、はい。」


 利府をパスした分だけ時間も余るが、忘れてはいけないものが。
ももか「…私が何か言えって?」
さくら「名物は?」
ももか「牛たんでしょ?」
なぎさ「おにぎり1個だけじゃな…。」

 駅の3階にある、その名も『牛たん通り』。昼のこの時間はどの店も行列が出来ている。
さくら「時間余らせてよかったかも。」
めぐみ「はは…。あんま予算ないのにごめん…。でもせっかく本場のとこ来たんだし、ちゃんとしたの食べたいのよ。」
なぎさ「焼肉屋にあるヤツじゃないわけだな?」
めぐみ「あんなペラペラのじゃ満足しないもん、今日ばっかりは。」

 『たんや善治郎』に決定。
さくら「…スイーツでお金使っちゃってたのに誰もつっこまないの?」
ももか「そりゃアンタ以外は言いだしっぺとなかったことにしようとしてる人だもん。」


(現)牛タン重・竹(たんや善治郎) 997円
 牛タンは値段が張るもの。低予算ならこれで十分だ。では今回も…。
めぐみ「あ…、歯ごたえあるんだ…」
ももか「あんま無理しなくていいからね。アレなら代わるけど?」

 やはり本場の厚切りの牛タンは歯ごたえが違った。味もしっかりついて、炭焼きも香ばしい。
さくら「そういえば店とかで写真撮ってないじゃん。」
めぐみ「ちょっと色々あるし、こっちもそれやって何かと言われるかなって…」


 ご馳走様。



 時刻は午後0時5分。改めて東北最大の都市、杜の都仙台。駅の西口が玄関口となる。
ももか「まあ今まで色々ね…」
さくら「飛ばしたけど?」
ももか「いいじゃないのよ今回ぐらい。なんなら私だけでも行くからさ。」
さくら「本当にそれでいいの?」
ももか「アンタたちどうせお金ないとかで私を連れるどころか行く気もないんでしょ?」
めぐみ「今年は一応これ1本でいこうって思って…」
なぎさ「それ本当か…?」
ももか「お金もないそうで。」
めぐみ「来年また行くつもりだけど?どこかはまだこれからよ。」

 次回作の期待もそこそこに、しばらくお土産でも物色しておこうか…。
なぎさ「…なんだよ?」
ももか「まだあると思ったでしょ。」
なぎさ「…あるのか?」
ももか「ないよ。」
なぎさ「…そうか?」
ももか「ないって、お金ないってのに。さあさあ、笹かまでも食べなさいよ。」
なぎさ「笹かまぐらいな、試食なんだからさ…。」

 まだ時間があるのでホームで列車でも見よう。E721系のドアはE231系でも、E233系でも…。はたまた225系でもない独特な物である。発車のアレは仙台独特の壮大なものが使われている。いい曲だけど、別れも感じてしまうもの…。

 そこそこ待って、快速列車となる719系が4両編成で入ってきた。
めぐみ「あ…?」
なぎさ「何、間違った?」
めぐみ「位置とか…。」


47.仙台13:03発→福島14:16着 快速仙台シティラビット4号/福島行き クモハ719-40
 まあ座れたのでよしとしよう。快速はさすがに速い…、はず。
さくら「…そういえばそのリュックって変えた?」
めぐみ「新しいのだけど。」

 今回のメインのバッグは3代目。ここでは大きい荷物はサブの位置づけである。
さくら「前使ってたのって…」
めぐみ「どうしたかな?」
さくら「捨てちゃったとか?」
めぐみ「だいぶ長いこと使ってたし…。」

 『初代』を使い始めたのは2002年になる。その翌年に晴れて"ソロデビュー"を果たし、『初代』は2006年までは使い続けたことになる。翌2007年に使い始めた『2代目』は2011年までの5年間、実に37都府県に持ち込んだ。その末期は汗臭く、触り心地も明らかに悪くなっていた。
さくら「思い出もあるんじゃない?」
めぐみ「あるよ色々!」
さくら「腐ったガムとか?」
めぐみ「それじゃなくって他に。」

 さまざまな思い出を乗せ、快速列車は福島へ。眠気にも襲われつつの73分。


48.福島14:19発→郡山15:07着 普通1148M/郡山行き クモハ701-1024
 隣にいたのは701系ワンマン2両。一応、座れた。
ももか「さっきだってわかってたんでしょ?」
めぐみ「え?」
ももか「アンタたちがモハとかクモハばっかり乗るもんだからそこにしてんのにさっきの何よ?」
なぎさ「2人だけ後ろ移ったんだしよかったろそれで。」
めぐみ「まあいいけど…。」
さくら「なぎ姉に変なことしてない?」
なぎさ「私は何も…。」
ももか「何もしてないって。」

(つづく)