2012年3月14日(水)午後1時51分 秋田県秋田市・秋田アトリオンの近く
千秋公園の池。
ももか「…それで?」
さくら「…行こうか。」
何をするというわけでもないので、駅に戻ろう。
28.秋田14:16発→八郎潟14:48着 普通2631M/八郎潟行き クモハ701-103
未更新の2両、ワンマン編成。車体が軽く、相変わらずの走りっぷり。
なぎさ「何だよそれ?」
ももか「私のおやつ。」
(現)酒饅頭『ほろよい』 130円
なぎさ「…さっき言ってたやつってそれか。」
ももか「別にいいでしょ私のなんだし…。」
そのお味は…?
さくら「食ってる…。」
ももか「何勝手に食べてんの私のなのに。」
なぎさ「いいだろ食べたって…」
ももか「私のよ?」
めぐみ「…それ狙った?」
ももか「何を…。これは…、私のおやつなの。」
めぐみ「狙ったんだ…。」
ももか「そんなのどうしてわかるのよ?」
なぎさ「やっぱそうか…。」
ももか「あ…、ああそうよ、アンタに食わせるためよ。」
さくら「でも大丈夫だったの?」
ももか「大丈夫って…、いつでもいいやつじゃん。」
めぐみ「秋田のだけど…」
さくら「じゃあそうしたらさ、買うときに秘密にせずに全員ってどう?」
ももか「いいんじゃない?」
なぎさ「変なことするなよ?」
ももか「アンタに言われたくないわよ。」
八郎潟に到着。
ももか「こんなとこに何もなさそうなのにね…。」
なぎさ「まあな…。」
ももか「アンタも知らないくせに。」
しかし何か興味を引くものが…。
ももか「なに野球場でテンション上がってんのよ?」
めぐみ「だって…」
さくら「こういうの好きでよく見るんだってさ。」
ももか「アンタこんな趣味って…、電車にバスに野球に…」
少し見てみよう。この辺りの家々は2重扉の玄関が多い。
さくら「やっぱ寒いんだよ。」
めぐみ「そうかな?」
なぎさ「3月だからだろ。真冬に行けよそうしたら。」
途中で3両と2両をつないだ5両が横を通る。
めぐみ「…あれ、ここどこ?」
ももか「こんなところに親戚いないのに…」
なぎさ「どこの帰省客だよ私ら…。」
めぐみ「いや…。」
野球場は見えどたどり着けない。
めぐみ「どこから行けばよかったんだろう…」
さくら「あきらめなよ。用もないんだし乗り遅れたら大変だよ。」
結局たどり着けず、有意義とはいえない散策を終えて戻る。まあ元々列車本数稼ぎだったんだ。今度がいつになるかはわからない。でも二度とここで降りることはなさそう…。
ももか「あ、そっちのパターンなの?」
29.八郎潟15:35発→大館16:50着 普通1671M・大館行き クモハ701-13
今度は更新された3両編成。ここで大体の法則がつかめてきた。
めぐみ「これ0番台じゃん。」
ももか「またどうでもいいことを…」
なぎさ「0番台だからアレしたって?」
めぐみ「まあそうなるかな…?さっき100番台で、昨日の1000番台もそうじゃなかったし。」
要するに古いのから順に更新すると言うこと。ある意味当然。
ももか「そうなら…。私寝る。」
相変わらず飛ばす701系。『白神山地への玄関口』二ツ井に来ると日も暮れかかり、雪も強くなる。ドアは自分で閉めるので、誰かが開けない限り暖房は効いたまま。眠気も誘ってくる。
さくら「景色?」
めぐみ「景色…。」
八郎潟から大館まで75分、ロングではギリギリな時間だ。この列車はこのまま青森行きとなる。待ち時間が32分あるので、外に出るのは当然。大館と言えば…。
さくら「ハチ公でしょうに。」
大館は『忠犬ハチ公生誕の地』。『ご主人様』が亡くなっても渋谷駅前で帰りを待ち続けたハチ公…
なぎさ「ごめん、こういうの弱いんだ…。」
ハチ公は秋田犬。ハチ公像の奥には秋田犬の像も。
そして雪の降り続く大館駅。
さくら「平気?」
なぎさ「何が?」
さくら「感情移入。」
なぎさ「…コンビニ入るか?」
入っただけで特に買うものもない。待合室に入ってしばらく待つとしよう。
30.大館17:22発→大鰐温泉17:53着 普通673M/青森行き クモハ701-13
実質、先ほどの3両が秋田から青森まで直行する。ここからさらに雪深くなる中、701系は相変わらずの飛ばしっぷり。
そして気づけば青森県に入っている。これで39県を制覇した。
さくら「寝ちゃダメだよ。」
ももか「寝ないって。アンタたちよ。」
寝ることなく到着。ここに自動券売機は無かった。
ももか「温泉なのに緊迫ムードなのがおかしいのよ。」
お目当ての『鰐come』は駅から本当に近く、足元はまたしても危なっかしいがすぐにたどり着ける。では日帰りの『鰐の湯』を…
めぐみ「電球の色…」
なぎさ「またそれか。」
まあ1時間あれば十分だろう。何より『東北の温泉』だ。そもそも『一時帰宅』以来の風呂なんだから、ここで今までの汗とかを流しておこう。(※温泉の画は面倒くさいので省略。)
露天風呂に雪が降り、まさに雪見風呂。
さくら「こういうの期待してた?」
ももか「期待…?」
さくら「いいじゃん…、なんか。」
ももか「そりゃいいけど…、出てから外出っ放しじゃ風邪ひくわよ。」
戻ってサウナの中のテレビを見るとまた地震。またしても三陸沖が震源で、津波注意報まで発令されている。
めぐみ「なんか来ると思ってたのよ。117の次311でその次なら…」
なぎさ「あのな…、名古屋のアレじゃないんだからな…。」
幸い、ここは反対側にあたるのでさほど心配は要らなかった。しかしこの後、それは起こった―
(つづく)