今回の鉄旅リターンズプラスも旅行部がお届けします。
ひな「前回まで知多シーガルで新木場、常磐線でいわき。」
むつ「磐越東線で郡山。」
フローラ「東北本線で仙台、盛岡。」
ユン「盛岡のネットカフェで1泊。」
ひな「あ、残念。正解は、盛岡からいわて銀河鉄道線で1駅乗った青山。」
むつ「そんなぐらいあってもなくたって変わんないわよ。」
ということで震災から1年後、東北を回った旅行記の続き。盛岡からスタートするこの日、最後にとんでもないことが起こってしまう。それは…?
フローラ「いいから始めましょうよ~、早く早く!」
ユン「いいですけど…、またお姉さんいるんですね。」
まりえ「えー、いいじゃん。外部顧問なんだし、一応。」
むつ「…ってか、たぶんこの画像使いまわしますよ。」
2012年3月14日(水)午前6時37分 岩手県盛岡市上堂
迎えた"2日目"の朝、ネットカフェから外に出ると予想だにしなかった光景が…。
さくら「おはようございます。」
めぐみ「おはよう、あれから雪なんてわかんなかったよ。」
ももか「久々にアレでも読んだ?銀魂…」
めぐみ「ごめん、他のが気になって読んでないの。」
なぎさ「じゃあ未来日記…」
さくら「あれ岐阜の前にニコニコで見れるんだっけ?」
めぐみ「そうだけど見てないの。」
アニメ版が『ニコニコ最速』となったこの作品。岐阜と三重で見ることが出来たがいずれも後のほうだ。ついでに今回読んだのは『日常』。
さくら「それはそうとまたソフトクリーム食べてさ?」
なぎさ「悪いか。」
さくら「甘いのダメでアイスはいいってどう?」
ももか「…今日も覚えてなさいよ。」
国道沿いのネットカフェで一夜を過ごしているうちに雪が降り、足元は溶け残った雪が凍って少し危なっかしい。住宅街の中をカーブする上り坂。
ももか「…いいですか皆さん、こんなとこ通ってきたんですよ。こんなとこに親戚いませんよ。」
なぎさ「わかってる。」
新たに降った雪の上はあまり滑らない。
さくら「足元どう?」
ももか「私はこうでも大丈夫よ。」
青山駅まで昨晩と同じ道のり。実際には手前の入口があり、その分距離は短い。
ももか「で、今日の予定は?」
さくら「盛岡から秋田通って青森行くけど途中で何かあったよね?」
ももか「横手やきそば。」
めぐみ「テレビで見るたびにいつも食べたくなっちゃうのよ。」
なぎさ「私もなんだ。」
ももか「わかるわよそれぐらい。それよりさ、どうせ次の新幹線でしょ?」
めぐみ「それもだけど…」
さくら「本数ないんだよ意外と。」
実は田沢湖線の普通列車は盛岡から先、雫石まではどうにかなるだけの本数はある。問題はそこから先、田沢湖まで直通する列車。盛岡5時22分発の次は14時10分。この区間を突っ切るならどう考えても秋田新幹線を選ぶだろう。
ももか「いやさ…、本数どうのこうのじゃなくて乗りたいならそう言えばいいじゃない。」
なぎさ「お前だって…」
ももか「何よ?アンタだってそうじゃないのよ。」
なぎさ「今回ばっかりは私もお前と同じで知らないんだっての!」
ももか「だから?私知らないからついてくだけですって!?」
さくら「2人似たようなもんじゃん。」
なぎさ「お前黙れ。」
本音は東日本の新幹線に乗りたいがため、組み入れられるようにしたということ。実際にこうしたほうが効率はよくなる。
23.青山7:01発→盛岡7:06着 普通3552M/盛岡行き IGR7001-3
行きと違って『JRから渡されたオールロング』で盛岡に向かう。座れまいが短時間なので気にすることはない。
お望みどおり『秋田新幹線』こまち95号に乗る。ただ、青山出発が予定より30分遅くなってもまだ51分待ち。さあどうするか?
さくら「もうなんだって出来るよ、朝ごはんだって買えるし。」
ももか「今まで何もしなかったじゃないのよ。」
なぎさ「朝早くに観光ってのもアレだしな…。」
めぐみ「寒いし。」
さくら「…連結でも見る?」
まずは新幹線のきっぷを買おう。秋田新幹線は全席指定とされているものの、盛岡からは自由席料金で指定席の空いている席を利用できる。
めぐみ「…あれ?」
なぎさ「どうした?」
めぐみ「どうやればいい?」
この特定特急券は自由席の使い方では買うことができない。扱いは指定席と同じで、列車を指定する必要があるのだ。どうにか購入し、出てきたのは盛岡から田沢湖までの『号数が塞がれたこまち号の特急券』(と乗車券)だった。
なぎさ「何だよこれ…。」
手に入ったところで、ちょうど『はやて12号』と『こまち12号』の時間だ。連結の様子を見ようと東京方向のホームに上がると、『はやて12号』が停まっている。
ももか「乗っちゃえば?」
なぎさ「バカ言うなよ。」
さくら「どうせならE5乗りたいじゃん。」
ももか「そっち?」
後ろから『こまち12号』が口を開け、入ってきた。
なぎさ「始まるぞ…。」
作業自体は名鉄やJR在来線のそれと変わりない。注目なのは"やや短めの新幹線車両が2本連なって東京まで走る"ことである。あくまで基準は名古屋を通る東海道新幹線16両編成…。
めぐみ「何か魅力的じゃない?」
さくら「20年前からそうでしょ?」
めぐみ「20年前からそうだけど。」
『はやて12号』と『こまち12号』は連なって、東京へ出発。お次は乗り込む『こまち95号』のお出迎え。残念ながら切り離しのあとにすぐ発車し、連結側の11号車もグリーン車。その光景を見ることは出来ないようだ。
(つづく)