2021年2月15日(月)午後3時30分 愛知県清須市・西枇杷島駅
かつてはごく狭い用地に待避線を設け、2面4線としたためホームが非常に狭かった西枇杷島駅。一昨年から待避線機能を二ツ杁に全面移行させ、大規模な改良工事を進めてきたという。2021年1月末に完成したということで、今回出向いてみた次第だ。
今回の工事により、方向別に駅舎を持つ相対式ホームとなった。かつての待避線スペースを組み込んでいるため、一般的の相対式ホームと比べてなかなか幅が広い。もっともな話、これまでの島式ホームが狭すぎたことは否定できない。
ホームから駅舎へは、両方向ともスロープで段差なく移動できるようになった。これまで本線を渡っていた構内踏切が廃止され、留置線を渡る踏切が新しく設けられている。稼働する機会はこれまでより大きく減少するはずだ。
改札機は遠隔操作対応の幅広型と、ICカード専用が1列ずつ。券売機はICカードに対応しない前世代型で、改札に背を向けているというのが何とも言えない。
改札を入ると、突き当りにIC入金機と精算機が並んで配置される。縦長の窓が近代的で、なかなか高級感あるスタイリッシュな魅力を持つ。
名古屋方向の駅舎は全くの新規で設置されたもの。無人駅を遠隔操作するシステムを導入したタイプながら、名鉄で見られる画一的なデザインとは相反する印象。板張り調の外壁が落ち着きと潤いを与えている。こちらの駅前にコンビニが1件あるので覚えておきたい。
実のところ2021年2月現在、津島方向(日中は佐屋行きのみ発車する)にあった旧駅舎は解体が済んでいない様子。新駅舎の本体は完成しており、利用可能となっている。
やはり新築だけあって、駅舎内は特有のニオイを発していた。駅自体は2004年から無人扱いとなっており、窓口は設けられずインターホンを介して係員が対応する方式となる。券売機は改札の手前にあり、こちらもICカードに対応しない前世代型だ。
こちらはIC入金機と精算機が向かい合い、それぞれ背を向けて利用する配置。西枇杷島に設けられたIC入金機は両方向とも専用タイプで、履歴や領収書等の印字はレシート状となる。
幅が広くなった相対式ホームには屋根が設けられ、簡易型LED案内装置とスピーカーを設置。踏切に面した箇所は2021年2月現在まだ工事が続いているものの、これでようやく標準的な水準に達したものだ。
駅名標も吊り下げ型となった。2021年2月現在トイレは設けられておらず、囲われた区画や旧駅舎跡地に新しく建てられることだろう。全体像はもうしばしのご辛抱か…。
引き続き信号場としての機能を有するため、係員が常駐する西枇杷島。専用の建物が用意されており、駅舎と装いを共にしている。
(おわり)