鉄旅リターンズプラス 第5弾

 あまりバスに乗れないご時世ながら、今回からは名古屋発。東京へ向かうバスに触れていきたい。
ひろ「ってか…、全部?」
めぐ「一応、区切るよ。全部一気にはちょっとね。」

 最初は2012年3月、最初にして往路で唯一となる夜間走行となる『知多シーガル』号。この便は2013年から特定日のみ運行となり、2019年からは夜行便が『ドリーム知多』号と名を変え。2020年4月以降は当面の運休となっている。
めぐ「まあ、乗れるうちにね。」
ひろ「前のめりに言うなよ…。」

2012年3月12日(月)午後11時30分 愛知県知立市

 今回は知立から深夜バス『知多シーガル号』に乗り込み新木場へ。バスは『ホテルクラウンパレス知立』の向かい側に着くので、知立駅から少し歩いて向かう。『知多シーガル号』専用となっているJRバス関東のバス停もあった。
めぐみ「私は楽しみ。」
ももか「その余裕がどうなるのやら楽しみにしてますよ…。」
なぎさ「お前こそ。」
ももか「アンタだって前やられたくせに。」

 

 この183系は旧来の簡易リクライニングで、室内減灯もなかった。
なぎさ「あれは席がダメなだけだっただけで…。」
ももか「で…、バスの席ってわかるの?」
めぐみ「4列だけどちょっといいの使ってあって、スリッパとかそういうのはないって。」

 

 ここから乗る客は他に誰もいない。
めぐみ「でも他に乗る人いるのかな…?」
なぎさ「私に聞くなよ。」
ももか「それで、寝る気ないでしょ?」
めぐみ「まあ、それは別にしてさ…」
さくら「楽しそうじゃん。」



11.知立駅北23:50発 高速バス知多シーガル4号・新木場行き H651-05408
 バス到着。それなりの乗車はあった。バスは伊勢湾岸道から東名高速を通って東京へ向かう。
さくら「カーテン閉められてんじゃん…。」


2012年3月13日(火)午前0時3分 愛知県豊田市

 豊田南から高速に入る。東名高速が工事との放送があったものの、手元の情報にそんなものはない。

 午前0時7分、東名高速に入り消灯。片側3車線化で車線幅が若干狭くなったようだがわからない。辛うじて、カーテンの隙間から反対車線の"最高速度60"をのぞくことができた程度。

 

 午前0時29分、赤塚パーキングエリアで休憩。電球色の灯りがいい感じ。
めぐみ「バスの中暑くなかった?」
ももか「暑かったけど、何でなの?」
なぎさ「それと、乾燥して…」
めぐみ「そうなの、なんか…、飲むやつ持ってたからよかったんだけど。」
さくら「そうすると思ったより手強いってこと?」
めぐみ「…これたぶん寝ようとするとダメなパターンな気がするのよ。」
ももか「好みとかそういうのじゃなくって?」
さくら「外見なくていいから何か考えたら?」
ももか「通路側よ私。何かする準備はあるからいいけど。」
なぎさ「大きいほうとかじゃなく?」
ももか「大きいほうは着替えぐらいしか入ってないはずよ。」

 

 まあ乗り遅れても悪いので、トイレを済ませて戻っておこう。

午前0時47分 赤塚パーキングエリアを出発

11.知立駅北23:50発 高速バス知多シーガル4号・新木場行き H651-05408
 ここから客の休憩は一切なく、最初に降車可能な東名江田まで乗客の出入りはない。

 午前0時58分、宇利トンネルを抜けると静岡県に入る。外は当然暗く、新たに開通する新東名高速が分岐辺りはよくわからない。過ぎたところでいい加減寝ておこうか…。

 午前1時57分、日本坂トンネルは左ルートを選択。ここまで眠気はそこまでは来ず、あまり寝られない。iPodシャッフルに入っている音楽で気を紛らせば眠気は来るはず…。

 午前2時56分、足柄サービスエリアでバスは停止。ここまでポイントを通過しては音楽などで気を紛らして眠気を呼び、少し寝ては目が覚め、再びカーテンの外を見ながら考え事の繰り返し。ここでしばらく動かないのでこの間に寝ておこうか…。

 午前3時31分、再出発。逆に落ち着かなくて寝られなかった。他のバスが横を通過するのを見ていると、音楽も聴いても眠気が襲ってこない。

 午前4時16分、…もう横浜町田?ようやく眠気が来てちょっと寝られたのにあと少ししかないじゃないか。

 午前4時33分、用賀から首都高速に入る。よく寝られたかと聞かれれば答えはいうまでもない。もう意地でも寝ないでおく。都内のマンションの明かりでも見ながら…。

 午前4時46分、霞ヶ関で高速を出る。ここからは全て一般道を通るというが、だいぶ早い。これが後々響くとは…。


午前4時58分 東京都千代田区・東京駅日本橋口に到着
 東京駅で多くが降りる。新木場まで行く人は少ないようだ。


11.知立駅北23:50発→新木場(5:50)5:24着 高速バス知多シーガル4号・新木場行き H651-05408
 バスは暗さが残る中、永代橋を渡って永代通り、三ツ目通りを通る。それにしてもかなり巻いている。渋滞があるかもしれないようなことを言っていたが、むしろ渋滞があってちょうどいいようにできているようなもの。
めぐみ「私も遅れるかと思って組んだのに…」
ももか「あ、そう?」
めぐみ「新木場6時12分のに乗って東京、そっからまだ時間に余裕を持たせてあったのに。」
ももか「またまた…。」

 

 予定より26分巻いて新木場に到着した。
めぐみ「…ごめん、完全に外が気になった私の負け。」
ももか「それで寝れてないわけね?」

 これで48分余ってしまった。さあどうするか?近くにコンビニは見えず、開いているのは牛めしの松屋だけ。
なぎさ「…先行くか?」
ももか「巻けたんだし、待ってても寒いだけだし、巻いちゃえば?」

(2012年3月乗車分 おわり)