JR東日本が『スワローあかぎ』で導入し、首都圏を中心に拡大傾向となった"C特急料金"。A特急料金の自由席に準じた当該料金体系では自由席が設定されず、全席指定を前提とするのが特徴。自由席に相当する『座席未指定券』は指定席と同額、車内で購入すれば逆に260円高価となる。閑散期や繁忙期の設定はなく、現状401km以上は設定されていない。

 実のところ本題はここからだったりする。今後は『踊り子』にもこの料金体系が導入されるようなので、JR東海も無関係でない。そこで今回、JR東海で導入するならばと考えてみる話。(以下、私案。)

 まず全席指定を基本とし、とりあえずA自由席料金とB指定席料金を目安にしつつ。ホームライナーの特急化も考慮し、区間によってはB自由席料金から据え置いてみた。そして30km以内の次を60kmとし、近距離利用の促進を図りたい。

 さらには座席グレードなどの"格差"を考慮し、快速の普通車指定席(料金不要の自由席を連結)にも適用させたい。会社間の料金調整(普通・快速の指定席。現状は距離一律で530円)も、事実上『ムーンライトながら』が運行されなくなったことで不要となる。

 特急としては東日本の"C特急料金"とも絡んでくる。場合によっては2列車以上を1枚分の料金で計算することも考えたいので、そちらの料金調整は会社間で必要だろう。

 もちろん定期券との併用は(普通車に関して)全面解禁し、チケットレスサービスも充実させたいところ。できれば『青春18きっぷ』や『秋の乗り放題パス』とも併用を解禁させよう。

 さて、特定料金を考えたい。中央西線の場合名古屋市内における料金起点を新守山(快速含めすべて通過)とし、名古屋市内~瑞浪を330円。名古屋市内~中津川は660円とする。313系8000番台も特急になってしまうが、あくまで着席重視。名古屋市内相互間は料金不要としたいが…?

 関西線系統は名古屋市内における料金起点を春田(快速含めすべて通過)とし、名古屋市内~四日市を330円とする。四日市~河原田は料金不要な扱いとし(料金対象列車はすべて南四日市,河原田を通過)。

 伊勢鉄道線内は現状の320円で固定し、四日市~鈴鹿~津の場合『座席未指定券』のみ扱う。鈴鹿サーキット稲生への臨時停車分については別項で述べたい。名古屋市内~伊勢鉄道線内は合算して650円となる。

 そして津から先へ直通する際、名古屋市内~津を430円で打ち切り。津からの料金を加算する方式をとりたい。名古屋市内~松阪,多気が760円、名古屋市内~参宮線は1090円となる。

 東海道線はどうしても、並行する名鉄特別車(一律360円)がちらついてしまう。加えて現状は豊橋方向へ在来線特急が走っておらず、北陸連絡列車となる『しらさぎ』次第でどうなるか…。(ただ北陸新幹線の開業する、早くとも2023年春までは現状で変わりなさそうか。)

 何せ豊橋方向は、名古屋市内における料金起点を南大高(快速含めすべて通過)としても岡崎まで25.9km(指定席適用とすれば330円)。ここまでなら互角も、豊橋となれば60kmを超過し、特例不適用で1000円。適用させたとしても660円になり、名鉄と比べて不利。

 一方の米原方向は名古屋を出ると、枇杷島(快速含めすべて通過)で名古屋市内から外れている。岐阜はわずかに30kmを超過するため、特例を適用させて330円と指定席料金としたい。

 そうなればJR西日本も黙らない。北陸新幹線の敦賀開業をもって名古屋方向は"完成"となるだろうが、敦賀はJR西日本のままと考えられる。料金設定をJR東海のままとするならば1580円となるが、やはり会社間の調整だ。まさかJR西日本…、これ以上はよしておこう。

 まあ、車両を空想で考えつつ過ごそう。
(料金案 おわり)