2018年8月29日(水)午後3時34分 兵庫県佐用郡佐用町・佐用町役場

 佐用の駅前にめぼしいものは見当たらず。とりあえず冷房が効いているだろうと、駅にほど近い町役場で休憩することとした一行。
さく「考えたらもう兵庫県だもん。」
ユン「あっという間でした。」
なぎ「まだ早い。帰るまで終わるな。」
めぐ「…ごめん、トイレ行きたいんだけど。」

 とりあえず時間は余っているので、用を足すには十分だろう。
もも「終わった?」
めぐ「だいぶスッキリした。」


 第1庁舎は本館と西館に分かれており、新しい西館に合わせてリニューアルしたのだろう。ひとまず涼しい屋内で休憩できたのでよしとしよう。
もも「本当、これこそ冷やかし以外の何物でもない。」
さく「まあ、たまにはこういうのも。」
ユン「今度は調べてから来ましょうよ…。」


 結局は商店街も見ることなく、佐用を後にすることとなった。
なぎ「…じゃあ、行くか。」
めぐ「次もちょっとね…。」



86.佐用16:22発→播磨新宮16:50着 普通3866D/播磨新宮行き キハ122-6
 乗るのは姫新線の高速化に合わせて登場した、キハ122の1両。223系電車と同等の車体を持つ2ドア車両で、2列1列の転換式クロスシートが主体。こちらも目的の1つとして、今回のルートに組み込んだのだ。
ユン「さっきと全然違います。」
さく「やっぱり直角じゃないのっていいよね。」
もも「で…、また1人で座っちゃって。」


 この車両が223系と違う点…。窓が2列分で1面を用いる"内折れ式"で、窓枠はアルミ地そのままで加工されたもの。ついでに発車まではまだ時間がある。空席の多いうち、最終決戦の画だけを先に入れておこうか。
さく「これも引っ張るよね…。」
めぐ「…まだタイミング早いかな?」

 座席がそこそこ埋まって発車。ここからは名実ともに近畿地方の路線となる。


 佐用から2駅目、三日月に停車するキハ122。ちょっと駅名標を入れるにはタイミングが早かったか…。
ユン「ここ、何かあるんでしたっけ?」
なぎ「さあ…、本人に。」


 次の西栗栖に停車し、こちらも収めておこう。上月からは駅名標に朱色が入っており、これはキハ122が投入された当時からのもの。路線記号[K]導入と同時に"アーバンネットワークへ編入"されたならば、それ以前から導入したというのは興味深い。
めぐ「…今度は大丈夫。」
ユン「何が大丈夫だったんですか?」
めぐ「あ、これ?加古川線が電化したとき乗って、駅名のが緑なってたっていうか。」
もも「本当、それだけなのに…。」


 日も暮れ始め、建物の多くなってくるところを走る姫新線。平成30年、夏休みも終わりを迎える…。


 佐用から28分。待ち時間より乗車時間が短く、播磨新宮で乗り換えとなる。橋上駅舎となった駅では、主に島式の2・3番ホームを用いている。1番ホームはあまり使われないようだ。
ユン「あれ…、ここは見なくて。」
もも「そんな余裕ないんでしょ、座ろうってんだし。」


 乗ってきた1両が接続を待って発車するように、これから乗る2両も折り返しとなる。
なぎ「ま、座れるだろ。」


87.播磨新宮17:06発→姫路17:37着 普通1868D/姫路行き キハ127-1005
 2両固定タイプのキハ127は9年前に乗っていない。モノ自体は同じなので、座ってしまえばそれまでのことだ。
さく「一応言うけど、その時は2つつなげてた。」
もも「…本当に分かり切ったことね。」


 揖保川を渡る。やはりこれから年を重ねるにつれて、旅行スタイルは変わっていくのだろうか…?
さく「二次元キャラってのは永遠に理想の姿を保って…。」
もも「だーかーらー、そういうのやめなさいっての。」


 本竜野では乗車客と降車客が共に多い。外を見れば、駅付近は家々が多くなった印象。
なぎ「もう…、どうだろう?」
めぐ「…一応、最後まで進める気だけど。」


 播磨高岡でも乗車客と降車客が共に多い。無人駅の多い姫新線では、ICカード専用の改札端末機が主流。車内は通路まで埋まってきた。


 播磨新宮を出て31分、津山からは合計187分かけて姫路に到着。姫新線の3・4番ホームと播但線の1・2番ホームは、互い違いになって共有している形状だ。
さく「ここまで来ればもういいでしょ。」
ユン「もう…、確かにそうですよね。何回も。」
もも「後は散々引っ張ってきた最終決戦とかいうヤツよ。」


 ここまで来れば後は単純。5番線から発車する新快速は12両であり、8号車の位置で待つのがちょうどいい。
めぐ「この向きだと必ず8両のほうが後ろになるの。」
ユン「…何か狙ってます?」
もも「225とかでしょ、新しいの。」



(S)奥大山の天然水(サントリー) 110円
 水分も補給しつつ、5番線は先に117系8両の団体列車が停車した。JR東海は全て4両編成で引退しているが、JR西日本では8両編成も在籍。団体列車などにも活路を見出している。
ユン「何の団体なんですかね…?」
なぎ「…修学旅行じゃないよな?」


 そして新快速が入ってきた。前方はカラーLEDが目立つ225系、すなわち"新車"…。
さく「…チェンジで。」
もも「わかりやすいもん。」

 あとは最終決戦をこなしつつ、ひたすら進むだけ。車内放送は車掌がタブレット端末を操作する自動方式、駅番号A85からのカウントダウンだ。

(つづく)

 

「…ということで2018年西日本旅行、次回が最終回になるんですよ。ここまで長かったと思う方は長かったでしょうし、あっという間だったという方にとってはあっという間に終わったことでしょう。一足お早いながらも、ご覧いただきましてありがとうございました。」