2018年8月27日(月)午前11時34分 高知県四万十市・中村駅を出発
61.中村11:34発→宿毛12:04着 普通615D/宿毛行き TKT8000-2
中村からは少しだけ市街地を通っていく。ここからは特急も少なくなり、いよいよ"末端"へ…。
さく「この辺って何か…?」
もも「どうせ時間なんかないくせに。」
四万十川を渡る。青い空と白い雲、緑多き山々が美しい。まさに日本の夏休みらしい風景だ。
ユン「こういう景色ですよ。」
なな「いいよね…、そういう経験も。」
めぐ「ないけど。」
正確には中村を境目として、中村線と宿毛線に分かれている路線。特に後者は比較的開業が遅かったこともあり、山々を高架橋と土盛工部で通っている。この付近は稲刈りも早いようだ。
有岡を出て、中筋川を渡る土佐くろしお鉄道。ここまで来る特急はごく少数しかない。
なぎ「…空きまくってるけど。」
さく「ま、それだけ自由に。」
工業団地は駅名に反して、駅から見えにくい位置へ構えている。次の平田はすぐ近い。
もも「アレでしょ。見えてるわよ工場っぽいの。」
さく「ってか、よくこんなとこに。」
東宿毛にかけては長いトンネルが通っている。出たら松田川を渡り、少し沿って進む。
なな「ああ、こういう川で遊びたかったな…。」
高知から合計131分。高松からは4時間44分で、終着駅たる宿毛に到着。相対式ホームにして頭端式ホームの高架駅で、なかなか近代的な造り。
めぐ「ごめん、また…。」
なぎ「いいから行け。」
三度トイレへ入りたい気分であり、改札を出た突き当たりへ。入口の壁は中央を"幹"として、木の絵になっている。トイレに入れば、なんとか洋式で済ませられるもの。
さく「…OK?」
めぐ「今度こそ。」
改札に向けて、店が少々と事務所みたいな区画が並ぶ。人はほとんどいない様子らしく、寂れた印象はぬぐえない。
もも「…なんか、いつも時間余らせるパターンやるのよ。」
なな「ここだけじゃわかんないでしょ、外出て探さないと。」
改札口は有人手動式であり、発車時間近くまでは閉められているようだ。券売機はなく、特急券などは窓口で買うこととなる。もはやここまで来ると、LED発車案内があるだけで立派に思ってしまう。
外に出たら宿毛の高架駅を見よう。外壁は青くグラデーション状に彩られている。外観だけであればありがちなタイプだが、頭端式の終着駅であるために…。
めぐ「…なんだっけ?」
ユン「…まとまんなかったんですね。」
せっかくなので駅の周辺を見て回りたい。とりあえず見た限り、建物は少ないと断言できる。
もも「そんな失礼なことね、これ見てるかもしれないし。」
さく「見た直観だよね?」
それでもコンビニやパチンコ店、家電量販店は見られるもの。それと時刻は午後0時を回っている。
なぎ「何かあったり…?」
なな「何がいいの?」
すぐ近くにうどん店があった。可能ならば現地ならではのモノをいただきたい性分なので、好都合だろう。
さく「じゃあ後は適当に。」
なぎ「本当、それでいいんだな?」
(現)肉ぶっかけ・冷(うどん将元) 450円
高松から93駅。高知市からも離れた宿毛で、よくぞ美味しいうどんに出会えたもの。具材はおそらく牛丼のそれだろう。そして添えられたレモンで変化をつけてみる。
なな「あんまり冷たいものばっかりでもよくないでしょ。」
めぐ「で、ちょうどよくなったぐらいかな?」
(現)いなり寿司(うどん将元) 160円
加えて米類が欲しかった。決して主役になろうとしない、安定の名脇役。
めぐ「米なかったら後々。」
なな「バッテリーとか燃料とか、あんまり関係ないと思うんだけどな…?」
(現)ミンチカツ(うどん将元) 110円
ここでは全ての揚げ物が同じ値段となっている。作り置きを自ら皿に取るのが"讃岐うどん"の基本であり、高松から298.0km離れた宿毛でもそれは健在だった。
なな「やっぱり汁入れるのね。」
めぐ「いつもこんな感じかなって。」
(現)あなたのお茶(サンガリア) 100円
さらにはここからの水分補給として、しっかり冷えたペットボトル飲料をここで1つ仕入れておきたかった。価格は自動販売機より安い。
さく「次って何分だっけ?」
めぐ「50分だから…、そんなに余裕ないんだよね。」
ごちそうさま。さあそろそろ、四国最南端(高知県最西端)の地から後にする時間だ。
なな「で…、何が目的だったの?」
さく「一応、乗って来て終わり。」
改札を入ってからは、回りこむように階段を上がってホームへ。エレベーターも用意されている。
めぐ「何かな…?なんか、町とか市とか?公共施設的なにおい。」
ユン「…間違いではなさそうですけど。」
第3セクターからJRを跨ぎ、高松まで93駅。駅番号換算なら92だったが、設定後に開業した小村神社前(JR土讃線、K08-1)を加えている。そして瀬戸大橋で本州へ繋がる線路はここから始まる。
さく「そう、線路はどこまでもつながってる。」
なぎ「いいところばっかりとっていく。」
往路に乗った車両の隣。同型(TKT-8000)ながら、カラーリングの大きく異なる車両が中村行きだ。
ユン「今…、間違えませんでした?」
(つづく)