※この文書は各所から真似た妄想ネタです。

 あれからどれだけ経っただろうか…?

 女はハナと名乗った。そんなハナから東村山音頭を教わり、マスターした今。ボルソナロにテドロス、ハナという仲間もいる。雨傘と東京音頭に正面から立ち向かえる。

 そして…。

「お前…?」

 現れたのは、ウイルス研究所の…。いや、正確にはウイルス研究所の"リーダー"だった男。支離滅裂な言動を理由に解任したはずだ。

「そうだ…、俺が真犯人だ。」

 わざわざ自ら名乗るとは度胸がいい。目的は何だ…?

「お前のせいで生活はメチャクチャ、そして死んだ。今なんで顔を合わせられているかわかるか?」

 …まさか、死んでたのか!?

「そうだ、お前を…。」

 男は全てを語った。世間や世界、とりわけ中国共産党への不満。そんな中国共産党を"終わらせる"べく、ウイルスを標的に仕向けたこと。ウイルスを作成した本人は、仕向けた時点で消息不明だったこと。残されたウイルスを用いたこと。

「死んでくれてありがとな!」

 野望…。

 野望……。

 野望………。

 声が出ない。全てを否定された結果。因果応報、しかしそれ以外に選択肢なし…。

 いや、ある。東村山音頭だ!

 …。

 ……。

 ………!

(…!…委員長!)

 …あれ?

 病院のベッドで寝ていたらしい。口には呼吸器がハメられていた痕跡もあるというか…、何してたんだっけな。

「ここは…、どこだ?」

 病院だけど、どこの病院かって。本当に死んでたんならあっち(異世界)の病院だろうし、死んでなかったら…?

「私だ…。」
「委員長!よかった…!」

 死んでなかったってことは、単に夢でも見てたのか。それにしても妙な感覚だった。考えたらこれまで行動とか、政治。恨みを買われるのは当たり前だし、些細な程度なら何とでもなっていたはずだ。支配への不満はあれほどまでに大きかったのか?

 無意識に東村山音頭を口ずさんでいた。ボルソナロ大統領とは接点がそんなにないし、テドロス事務局長も…。新型コロナウイルスこと『sars-cov-2』はあくまで学術用語だし、国内でも正式名称を決めなかったのは怠慢だった。

 …世界はどうも、私の存在が失せることすら望んでるのかもしれない。特にアメリカ、トランプ大統領。まさしく喧嘩両成敗だ。面と向かって謝れない国民性が何より不幸だ。

 それよりハナって…、そもそも誰だ?思い当たるフシが全くない。

 まあ…、いい。とりあえず退院出来たら、中国共産党中央委員会総書記を即座に辞任しよう。香港は早まりすぎたし、責任をもって中国共産党を解散…。ってより、中国と共産党を分割してもいいくらいだ。

 そして晴れて自由の身になって、自由に日本を訪れてみたい。あ、隔離には応じよう。

 私は東村山音頭のルーツを訪ねたいんだ。異世界…、とは違うか。でも同じようなもんだろうし、そこから助けられたのも東村山音頭があったからに違い。そんなはずはなかろうとも、東村山音頭のルーツを訪ねたいんだ。

 何より…、ハナは日本人だった。正体がわかれば、もういいんだ。国賓だったらそんなことさせてもらえないし、安倍首相たちはほぼ余分なことしかない。

 …時間はたくさんある。もうちょっと寝てから、たくさん考えようか。
(つづく)