※この文書は各所から真似た妄想ネタです。

「ここは…、どこだ?」

 男は目覚めて気づいた。これまでに見たことのない景色が広がっている。こんな場所、当然来たことない。

 確かにここ最近"異世界転生"系の作品が数多く台頭し、日本からも数多く輸入されている。もしかすると…、いやまさか。本当に転生されてしまったのか!?

 とりあえず人がいるようだ。この世界について何かわかることはあるか…。

「お前…、誰だ?」

 あちらから聞いてくるとは助かった。

「私は中国共産党中央委員会総書記…。」
「あ?そんなもんわかんねえよ。」

 そうだった、ここはまさしく異世界。これまでの了見は一切通じない。とりあえず名前を聞けば、彼はボルソナロという。ブラジル大統領…、いや。ここは異世界で通じないんだった。

「危ない!!!」

 …いきなりだった。何か攻撃されたような感覚。

「こっちだ!」

 そして連れられ、入ったのは秘密基地らしき部屋。そこにはもう1人…。

「テドロス…?」
「なぜ俺の名を知っている?」

 考えたらそう、異世界だから誰だろうと。WHO事務総長だろうと関係ない。何せ異世界だ。記憶など吹っ飛んでるか、最初からありゃしないのか。

「しっ…、近づいてきやがった。」

 何かと思って覗き穴を見れば、傘を振りながら群衆が近づいている。雨傘運動…、香港。あれだけ排除したのにしつこい。

「やめろ、お前!」

 あれは確か東京音頭だったか…。

 東京音頭…。

 東京音頭……。

「ここは…、どこだ?」

 男は目覚めて気づいた。ついさっき見た景色が広がっている。こんな場所、当然何がどうなのかわからない。

 確かにここ最近"異世界転生"系の作品が数多く台頭し、日本からも数多く輸入されている。もしかすると…、いや確かに。本当に転生されてしまったのか!?

 とりあえずボルソナロがいるようだ。この世界について、もう少しだけでも何かわかることはあるか…。

「お前…、大丈夫だったか?」

 聞いてくれるとは助かった。話によれば、ウイルス攻撃によってこの世界は蔓延状態となっていること。感染ないし攻撃されると無意識に傘を振り回し、東京音頭を踊ってしまうこと。

「しっ…、近づいてきやがった。」

 群衆が東京音頭を踊り、傘を振りながら近づいている。雨傘運動…、香港だけでなく東京も。あれだけ排除したのにしつこい。

「やめろ、お前!」

 あれは確か東京音頭…、じゃない?

「ボサッとするな!」

 どうやら女に助けられたようだ。そしてその女は、東村山音頭で群衆に立ち向かっていった。そこでまた、記憶は途切れている…。
(つづく)