2018年8月25日(土)午前11時31分 岡山市北区・岡山駅
新幹線1本目、まずは岡山に到着。全ての便が停車するために通過線はなく、待避可能な2面4線式ホームとなる。山陽新幹線でも発車メロディが採用されており、まさしく『銀河鉄道999』が長距離旅行を盛り立ててくれた。
もも「…よかったわね、2枚だけ指定とれて。」
めぐ「本当、ごめんって。」
さく「なんかね、なぎ姉。もう乗ってるんだって。」
もも「それはいい、アンタらよ。全部。」
新幹線の改札内部はさほど豪華設備もなく、在来線への乗り換え口と待合室ぐらいだろう。夏休み終盤とあってか、行き交う人々は皆荷物が多い。カフェで持ち帰りはできそうにないので、コンビニへ入るしかない…。
もも「せめて昼おごりなさいよ。」
めぐ「はいはい…、ちょうど欲しかったし。」
大都会、岡山の新幹線駅。その周辺はビル街だとわかる。1972年に新大阪から延伸開業し、終着駅の役割を3年間担っていた。
さく「じゃあ…、博多で。」
もも「せいぜい座って頭冷やしなさい。」
16両固定編成で、座席数を重視した本州用のN700。のぞみの指定席は2列3列であり、グレードが相対的に低いながらも料金が割り増しとなる。九州直通『みずほ』も同じ割り増し料金だが、そちらは2列2列となる。
めぐ「で…、指定席も。」
さく「バラバラなんだっけ。」
39.岡山11:55発→博多13:41着 新幹線さくら553号/鹿児島中央行き 782-8006
白ベースの本州用16両に対し、薄青色ベースの九州用8両。川内から新八代まで乗車した5年前と異なり、JR九州の編成が来た。車両番号は内部に記載されていない。
指定席は700系『レールスター』から引き継いだような2列2列の座席であり、濃い金色系のモケットが高級感を感じさせる。大きな肘掛やテーブル、壁面も濃い目の木目模様。普通車でありながら暖色系照明もあって、雰囲気は完全に国鉄グリーン車を上回ってしまった。
指定された席は通路側であった。窓側にコンセントがあるものの、先客の荷物に塞がれている。残席から考えればある程度仕方ないが、今さら座席移動も不可能だ。車内チャイムはそれを超越するような、ダイナミックなアレンジを利かせている。
(現)岡山の味!えびめしおむすび玉子ソース(セブン-イレブン) 140円×2
せっかく岡山に来た以上、コンビニでもいいから食べたかった名物料理。特徴の黒いソースは独特の味わいを出し、一言では言い表せない。半熟な玉子ソースに小さい海老は1尾だけだが、欠かせない。
腕を伸ばせば、それなりにデジカメで景色を収められる。レールスター時代からほぼ全便停車する福山も、待避線にホームを有する構造。ここから三原までは同じく5年前、逆方向に乗っている区間。
デッキは濃い木目調の壁面であり、高級感を演出しているもの。山陽新幹線はトンネルが多く、気にする程景色は見られない。
さく「…気分転換的な?」
めぐ「…的だし、トイレついでに。」
広島も新幹線は全て停車するため、2面4線式のホーム構成。大都市にして山々が近くにあるのは興味深い。ここから徳山まではこれも5年前、順方向に乗っている区間。
この『さくら』は『のぞみ』と同様に選択停車の方式を採用しており、次に停車するのは新山口。この日指定席の多くを埋めていたのは、子ども英会話の団体であった。さあ、どこへ向かうのか…?
気付いたら少々寝ていたらしい。のぞみの選択停車に含まれない新下関を通過し、小倉まで来ている。ここから新鳥栖まではやはり5年前、逆方向に乗っている区間。
岡山から博多まで106分。普通車指定席にしてグリーン車レベルの座席であり、最高300km/hでもほとんど揺れる感覚がないまま到着した。
さく「こんなの乗っちゃって申し訳ない。」
めぐ「ごめんね、前もって指定とれなくて…。」
鹿児島中央へ向けて、『銀河鉄道999』と共に発車していく九州新幹線用N700(8両編成)。子ども英会話の団体はそのまま乗り続けていく。
なぎ「お待たせ。」
もも「本当、お待たせよ。アンタらの顔見なくて清々した。」
さく「…寂しかった?」
なぎ「いや…、何も考えなくてよかったし。座れて楽できた。」
ここからは特急券が分かれており、次に乗る列車まで時間も少々ある。目的地が福岡市内から外れているので途中下車も可能だ。筑紫口へ出てみれば、比較的こじんまりした印象。
さく「やっぱり暑いよね…。」
なぎ「言うなって、そんな当たり前。」
こちらの"駅ビル"は見た目からしても、新幹線の駅によって形成されたようなもの。
めぐ「じゃあ、次。」
反対側の博多口へ回ろう。やはりこちらがメインらしく、大都市らしい印象の駅前。博多バスターミナルは隣接しており、かつて『博多駅交通センター』という名称だった。
もも「…岡山のどこが大都会よ?」
さく「アレは単なるシャレみたいな。」
こちらの駅ビルは新しく立派な高層建築物。大昔にあった旧駅ビルは2009年時点で姿がなく、新しい駅ビルを2013年に見ている。旅行班が九州へ上陸したのは、それ以来5年ぶりだ。
めぐ「もう、水足りない。」
(現)ファミマの天然水・新潟県津南(ファミリーマート) 100円
水分調達に続いて在来線コンコースへ。せっかくなので、時間の許す限り"見られるもの"を見よう。
(つづく)