2020年4月22日(水)
 モノを受け取るだけの新幹線東京往復など、もはや"旅行"とは程遠くなってしまった今回。実際には物事そのものが行われなくなったため、結局"旅行らしきもの"にすら至っていない。
なぎ「逆に…、よかったかもな。何もなくなって。」
めぐ「本当、逆に良かった。」

 もちろん、当初見越した内容はこんなものでない。
もも「じゃあ、プランAは?」
さく「そりゃ、…もうね?」
もも「もーのーすーごいってんでしょ。」
さく「それだけじゃ収まらないよ。」


 ひとまずは東京ドームにて、試合終了までじっくり観戦することが前提となる。終わってからは"キャンプ地"として、昨年利用した新宿駅西口の…。
めぐ「西…、南?」
なぎ「いや、そういうのはわかった。」


 昨年の『プレミア12』で利用した"鍵付き防音個室"である。もはや簡易宿所とも言えそうなモノだが、旅館業法の管轄外と…。
めぐ「…なんだっけ?」
もも「もう…、せっかく新時代にそういうの。」
さく「あの個室よかったよね。」

 さあ、いよいよ"真の姿"がお目見えだ。
めぐ「また北海道の。」
もも「…アンタおかしい、目的わかんないけど。」

 その前にクリアしておきたい事項も存在していた。


5.新宿9:53発→海老名11:06着 普通231M/相鉄直通海老名行き
 昨年11月末、JRから相模鉄道(相鉄)への直通が開始。これによって東京の『電車特定区間』と『大都市近郊区間』は、再び未制覇になってしまう。
なぎ「いつだっけな…?」
さく「2008年じゃなかったか。」
もも「そんな前なるの!?」

 2008年の"完全制覇"以来、久々に塗り替わった電車特定区間。一方の大都市近郊区間は2010年、2014年に次ぐ"再挑戦"となる。そこで今回乗るわけだが、可能ならば相鉄の12000系に乗りたいもの。
めぐ「1回、別の集まりで見せたらかっこいいって。」
さく「あの、青1色だっけ?」
めぐ「かなり好きかも。」


 武蔵小杉(正式には鶴見)から羽沢横浜国大までがJRの路線として"追加"され、この区間を乗車し改めての"完全制覇"となるのだ。(画像引用元:Wikipedia)
もも「正式には鶴見って…?」
さく「鶴見にホームがないんだよ、横須賀線。」
めぐ「だから運賃、メチャクチャなっちゃってる。」
なぎ「ま、ここは大して遠くないだろうし。」

 以降は相鉄の路線となり、次の西谷までが新規開通区間。全便が海老名へ直通する。
めぐ「せっかくだし。」
もも「だと思った。」
さく「本当は全部乗ったほうがいいんだけど。」
もも「そんな時間ないってんでしょ。」

6.海老名11:23発→武蔵小杉12:03着 特急142M/JR直通新宿行き
 いずみ野線はともかく、どうせなら相鉄本線だけでも制覇しておきたいものだろう。ただ時間的都合上、それも別の機会となりそうだ。
もも「ってか、出発遅い。」
めぐ「メインはここじゃなくって次なんだけど。」

 西谷からは新規開通区間へ進む。正式には『相鉄新横浜線』といい、羽沢横浜国大からは新横浜を経て東急へ直通する予定になっている。それらの多くは地下区間であり、景色は見られないだろう。
もも「いっそ…、それまで引っ張っちゃえば?」
なぎ「そのほうが案外先かもな。」
めぐ「JRをクリアしたくって…。」


7.武蔵小杉12:06発→品川12:16着 普通1186S/千葉行き
 武蔵小杉で乗り換えるのは品川へ向かいたいため。ホームは横須賀線(湘南新宿ライン)と共有しているので、降りたらそのまま待てばいいのだ。
もも「わかる。いつだったか、460mとかわけわかんない距離出てきて競走だの。」
さく「もうそういうこと言わない。」

 昼食を経て品川から向かう先は、高輪ゲートウェイに非ず。
めぐ「…行けなくはなかったけど。」
なぎ「わざわざ行かんでもいい。」
さく「それでだけど、最初新幹線は東京まで乗って。」
もも「乗ったよ?乗ってないけど、本当は。」

 実は"プランA"において、初日は新幹線を品川で下りることとなっていた。その理由こそ、壮大な旅行計画で重要事項となる。
さく「ここから常磐線で。」
もも「品川からも出るってたもんね。」
さく「それをつなげてごらんよ。」
もも「…アンタら年々おかしくなっちゃってる。」

 名古屋市内を発駅とし、品川で途中下車するという形だ。ここからは複雑で奇怪な長距離片道切符となるが、詳細は後程…。

8.品川12:45発→仙台17:26着 特急ひたち13号/常磐線経由仙台行き
 2020年3月14日。常磐線が全線復旧し、仙台まで直通していた『スーパーひたち』も"復活"。震災前に決定していた系統分離が(3往復に限られながら)白紙となったほか、当時存在しなかった品川発着便も設定されている。
めぐ「メインはこっち。」
もも「わかりやすいってか…、また。」
めぐ「東京ドームからつなげられるかなって。」
もも「だからって全部1回で乗らなくてもいいのに。」


 いわきから先は2006年8月以来であり、当時は車窓の景色もあまり覚えていないようなもの。さらには逆方向、ましてや震災前なので経路等そのものが当時と一部異なっている。加えて復旧の際、大都市近郊区間(東京,仙台)に追加されている。
さく「写真ないもん、昔だし。」
めぐ「パソコンも古くてUSBもわかんなくって。」
なぎ「ほとんどお初でいいだろ。」
もも「そうそう、アンタらのことだし。」

 仙台からは新幹線で盛岡へ向かうとして、この間は各駅停車便に乗りたい。
めぐ「ここだけ駅が飛んでるっていうか…。、正式には一ノ関から盛岡がなくって。」
もも「そんなのどうだっていいわよ。」


9.仙台18:31発→盛岡19:44着 新幹線はやぶさ105号/盛岡行き
 利用可能な各駅停車便は意外と少なく、自由席のある『やまびこ』に限ればほぼ消滅状態。101号以降の『はやぶさ』は『はやぶさ』として全席指定であるばかりか、追加料金(仙台→盛岡:210円)も必要となる。
さく「でも仙台までせっかく乗って、10分ちょっとってのも。」
もも「変に慌てるより待てばいいんじゃない?」

 実際は仙台~盛岡において、当該区間で各駅停車する『はやぶさ』は特例が適用されるという。可能だったならば自由席特急券(通常期合計740円引き)で、仙台~盛岡相互停車駅間のみ指定席の空席を利用できるはず…。


 盛岡では『じゃじゃ麺』を食べたくなる。駅前に店があり、頂いてから早8年。どういた味になったのかすっかり忘れてしまった。
さく「肉みそ麺ったらアレだけど…。」
なぎ「具をちょっと残して、卵混ぜたらスープにしてもらうんだっけな。」


10.盛岡21:13発→青山21:17着 普通3731M/いわて沼宮内行き
 盛岡からはIGRいわて銀河鉄道で1駅。同じ盛岡市内にあるネットカフェはここが最寄となっており、同じく"キャンプ地"としてから早8年。思えば『快活CLUB』の会員になったのはこのためだったのだ。(※2020年4月現在、首都圏などの店舗で休業。)
もも「本当、どこで間違ったのやら…。」
めぐ「やっぱり低予算で。」
もも「最近のアンタらよ、金の使い方。」

 ここまでが2日目である。盛岡からであれば三陸鉄道も乗るべきだろうが、3日目の目的地になっていない。
めぐ「北海道また行きたいってのはね…。」
なぎ「まだ手つけてないとこあったな。」

 ここでもう一度、4年前のルートを思い出そう。東京都内を出て札幌へ向かい、その翌日は日本最北端(宗谷岬、稚内市)へ到達。旭川へ戻る途中、3~4日目の行程を実質入れ替えている。このため、富良野から新得へは通らぬまま終わっている。
さく「惜しいことしたよね、考えたら。」
もも「そこ…、じゃないのよね。」

 結果、札幌市内がメインとなった3日目。新千歳空港から釧路湿原へ伸ばし、さらに戻ったところで小樽のホテルを確保していた4日目。実質の最終日は小樽から、ほぼ捻りなく東京都内へ"帰って"きている。
さく「抜けてるとこ、どこ?」
もも「…網走?」
さく「…と、その前。」
もも「小樽から別ルート?」

 名古屋市内から常磐線を経た乗車券は終わっていなかったのだ。長万部からは小樽へ進むルートをとり、さらに旭川から網走へ向かおうとするものである。そしてさらに、複雑で奇怪な長距離片道切符が続くというのだ…。
(つづく)

もちろん感染しないよう、外出を控えるに越したことはありません。ただ個人的に2020年4月現在、どうも"新型コロナウイルス"という一般名称を使い続ける基準が分かりません。(この企画では外出していません。)