T.交通車両部門
 2015年に初めて乗った車両の中から、特によかったものを選出する部門。鉄道がメインではあるものの、時刻表の存在する公共交通機関に用いられればノミネート対象となる。航空機はこれまで利用実績がなく、対象となったことがない。


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富山地鉄T101
 数少ない最新の3連接車両。先頭部分が1人がけのボックス席、中間部分がロングシート。案内は液晶画面式。その上に広告用として、1回り大きな液晶画面がある。新車らしからぬ振動とジョイント音が伝わる車内。床が低いため、昔ながらの軌道から振動とジョイント音が伝わりやすいのだろう。通常は環状系統に入らない。

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富山地鉄8001
 復路は床が高い従来型の単行車ながら、比較的新しめな型の車両。車内はロングシートで統一されている。車内にはバスと同様の降車ボタンがあり、この車両のそれは押すと"チン"と金属音がする。市内電車は富山駅に全て乗り入れるようになった。

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北陸新幹線E725-2
 500系を思わせる青に、金沢らしい銅色のラインが入った車両が入線。車内の照明は白いLED。普通車の赤い座席は、頭部分に上下可動式の枕が設けられている。リクライニングさせると座面も連動して沈み込む。そして、向かい合わせにしなければコンセントが1人1ヶ所という優れもの。秋田新幹線のE6と同じく、フェラーリのデザイナーが手がけたとか。

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JR東日本モハ484-3060
 485系のリニューアルに際し、車内にはLED式の案内装置が設けられた。現在は号車表示以外に何も機能していない。ただリニューアルからも時間が経過し、外から見てもくたびれていた特急型車両。リニューアルされた車内も、窓枠のゴムが歪んでしまっていた。『くびき野』や『北越』の生き残りも、残すは糸魚川発着の快速1往復だけ。

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上越新幹線E456-107
 あからさまな定員重視のオール2階建て8両。1~3号車の2階は、リクライニング機能のない3列3列座席。中央部分には肘掛もない。座席が狭い反面、数が多いため座れないということはなさそうだ。背面テーブルは1席ずつあるので、昼食には困らないだろう。

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名鉄バス2114
 名鉄の路線用エアロエースに装備される座席は4列ワイドシートであり、しかもトイレやコンセントも付くという長距離向け豪華仕様。ところがアウトレット号など定員を重視する近距離路線の場合、このようなグレードの高い車両は不利となってしまう。

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東名ハイウェイバス744-10992
 日本国内製造の2階建てバス車両は三菱ふそう製エアロキングが最後であり、2010年ごろに生産中止となっている。2階席は天井が低く狭苦しい。中央席でも前方左右の景色を味わうことができそうだ。3列"デラックス"シートは見た目からして大きく、レッグレストやフットレストも備えた豪華仕様。背面は網袋(ハンガーが入っている)と読書灯、路線バスらしく降車ボタン。テーブルは側面にあり、中央席は肘掛内蔵のインアーム式。コンセントも1席ずつ付いている。

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地下鉄銀座線1306
 ありとあらゆるところの照明にLEDが用いられ、明るく近代的な車内。千代田線用16000系以降に投入されたメトロの車両は、走行機器にPMSMなるものが用いられている。モーターなし車両に乗ったものの、発車時に隣からチョッパ制御のような音が聞こえる。名古屋市営N3000系らしくもやや異なる座席は、短距離なら十分なもの。新型車両は1000系と名乗っており、これは初代銀座線の車両と同じ形式。車体色もそれを思わせる黄色いフィルムで覆われている。

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名鉄電車1312
 リニューアル後は京急かと見間違わんばかりに赤くなったパノラマスーパー。ドアチャイムはJR東海と同じタイプのものが付けられた。2200系と同じタイプの自動放送が流れる。車内の案内は縦幅の狭い液晶画面に交換された。液晶画面にはスピードメーター機能がないようであったり…?特別車両に近い妻部は、片側が2200系などと同タイプの3人がけロングシート。もう片側は座席がなく、車椅子用スペースとなった。化粧板は側面のみ交換されている。座席モケットが2200系などと同タイプに交換され、座面も交換されたのか硬い感じ。特別車の側面は2200系や1700系に似たエンブレムが入れられた。出入り口の折り戸はそのまま。壁面が木目調の新しいものになっている。側面の行先表示はこれで4代目となるフルカラーLED。遠くから見やすいものの、サイズそのものが小さくてはどうにもならない。特別車の座席は2000系のモケット違いだろうか?『パノラマSuper』のロゴが入っていた箇所にもLEDで行先が表示されるようになった。2200系の側面にあるそれとは大きさが違っていた。

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JR東海キハ75-3406
 武豊線の電化と同時に美濃太田へ転入。雪の多い山岳区間へ対応するため各種工事がなされたという。このうちワンマン運転を行うものは、元の車両番号に3000が加えられている。武豊線時代と異なり整理券発行機は片側しか使われない。"箱"は識別のためにオレンジ色となり、どうもシールで貼り付けられているようだ。運賃表もキハ25や313系後期型と同じ、液晶画面のそれに交換された。ホーム高さを何とかして、高山まではキハ75を乗り入れてもらいたいところ。こうでなければせっかくの"雪山装備"や、2基エンジンがあまり役立たないまま終わってしまう。

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名鉄海上観光船イーグル2
 下層部前方が客室となっており、操舵室が上にある構造は往年のパノラマカーを連想させる。後方も通常の客室となっているタイプで、前方は階段を少し下りる形になる。着岸中も、運航中も絶えずエンジン音が船内に鳴り響く。高速船のスピードは、時速に換算してどれくらいになるのだろう?乗った感覚としては鉄道や、近距離高速バスに似たようなものでもあった。ただやはり海の上を行く交通手段であることに変わりなく、これまで数回乗った航路と比べても速度が速くよく揺れた感がある。

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東名ハイウェイバス747-14951
 日野製『セレガ』は見るからに新しい車両で、どうも2014年製造らしい。座席は4列ワイドシートで、9月に乗った3列シートのオレンジ系に対して緑系のモケット。コンセントや背面テーブルだけでなく、フットレストも備わっている。降車ボタンは座席背面になく、荷物棚にある。窓割が合わないのはハイグレードゆえの宿命か。ということで3列シートには及ばずとも、東京まで快適に移動できそうな車両であろう。

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あま市巡回バス0509
 11月に試験運行が始まった、あま市の巡回バス。巡回バスに用いられるのはトヨタ製マイクロバス『コースター』。見た限りでは試験運行に用いる目的で、あま市が用意したものと思われる。後部には車椅子用リフトが備えられ、特殊用途車両であることを示す8ナンバー車となっている。そのため後方は仕切られて入れないようになっており、座席もない。座席はマイクロバスのそれが1列2列に補助席で、前後間隔は狭い。カップホルダーがつきながらも、リクライニングはできないようになっている。窓の下には一般路線バス車両と同じ降車ボタンが取り付けられている。運賃などが表示される画面や自動放送はない。
(おわり)