T.交通車両部門
2015年に初めて乗った車両の中から、特によかったものを選出する部門。鉄道がメインではあるものの、時刻表の存在する公共交通機関に用いられればノミネート対象となる。航空機はこれまで利用実績がなく、対象となったことがない。
2014年ノミネート:JR東日本モハ251-2,富士急行クモロ8051,JR東海モハ313-1328,岐阜バス連接3

JR東海キハ25-1004
まず正面のLEDが片側にしかなく、結構詰めて表記されるため見づらい。オールロングシートの座り自体は静岡の電車と大きく変わりないものであるが、仕切りが大型化されている。荷棚は全てパイプであり、ドア部分もステンレスそのまま。ドア上のLEDも、愛知環状鉄道の車両と同じく片側にしかついていない。同時期に導入された313系と同じくLED照明が採用され、白っぽく明るい車内。それにしても短距離利用が多いからと転換座席を用いなかったのならともかく、座席定員を重視するならばボックスシートという選択肢があったはず。

名鉄バス1270
津島営業所では見られない、2012年製造のエアロスター。黒サッシを持つノンステップ車両は、ワンステップ車両ベースらしく"ゲテモノ"呼ばわりされているとか…。車内はLED照明といい、全体的に青紫な雰囲気。停車時に、注意喚起のため段差部分が赤と緑のLEDで光るのが興味深い。

名古屋ガイドウェイG-24
開業時点での車両が入れ替えられ、特別仕様となる日野製のハイブリッド車両に置き換わっている。ハンドル操作がないこと以外は、乗った限り普通のバスと特に変わりない。新型車両の座席は通常の低床路線バス車両と変わらず、背もたれに高さがない。旧車両は背もたれが高かったため、グレードダウンは否めない。床の高さは従来車両と変わりないため、車いす用のリフトが付いている。

特急しらさぎクモハ681-507
車両変更と同時に6両に減車。2000番台でないことから、西日本生え抜きの車両であることがわかる。車内にある荷物棚は照明が内蔵され、雰囲気のいい暖色系の明かりが優しく照らす。難点としては窓枠が縦に長く、窓側は肘の置く場所に困ってしまうところ。これは683系での改良に生かされた…、はず。

JR西日本クモハ221-22
正面にも行先を示すようになった点は分かりやすく評価できる。しかし固定席が減ったことはマイナス点であろう。その固定席も窓下にあった肘掛がなくなっている。実際には補助席が設けられ、リニューアル前後で着席定員が変わっていない。ドアは225系に準じた処理が施され、LED式の案内はドアの上に新しく設けられた。少々出っ張りが気になりつつ、それ以上にこのリニューアルがグッドデザイン賞を受賞していることが気になってしまう。

近鉄電車22218
平成初期に登場した"ACE"。低速域で妙な音を奏でるインバーター制御車両であり、80分程度なら大満足できる設備。主要駅に着く際には専用のチャイムが流れる。実は昨年にも乗っており、本来ならば昨年のノミネート車両であった。今後、リニューアル予定あり。

名鉄電車3268
ドア上にあった情報案内はLEDから液晶画面へと変更。ドア開閉ランプ、時計は採用されていない。ドア部分は横方向につり革が増設。ドア横のポールはつや消し加工が施されている。床はブルーグレーが1色。号車表示は液晶画面に表示されるため、壁面には車両番号しかなくやや殺風景。

稲沢市コミュニティバスハイエースワゴン
今回、路線バスとしてかなり異質な存在であったためノミネート。9人乗りとあったものの、運転手もいるため実質的定員は7人。車内の床はカーペット敷き、座席背面にカップホルダーも付く。感覚としては、バスに乗るというよりかは送迎してもらうようなもの。車体も小さく、振動が伝わりやすいので車酔いもしやすい。運賃は均一制で、行き先を運転手に告げてから運賃箱に現金を入れる方式。

北鉄バス24-251
周遊バスは、一般車両と異なり床が木目調となっており、通常運賃は200円均一であるため整理券発行機もない。液晶画面式の案内は後方にもある。

IRいしかわクモハ521-56
座席などは中期車両とまったく同じ。照明がこれまでの車両と比べてなんとなく白っぽい。後期車両のドアは225系と同じもの。ただ225系と比べて丸みを帯びており、強さの中に柔軟性のある面構え。広島地区に投入が進んでいる227系も同じマスクを持ち、大阪環状線用として導入予定となっている323系(3ドアオールロング)もまた同じ顔つきらしい。IRに転用された車両は、全ての編成に異なる色のラインが入る。
(つづく)