今回の目的地は小幡緑地。この緑地も愛知県や名古屋市などが整備したものです。その中は…?

2015年5月20日(水)午後5時53分 名古屋市守山区・小幡緑地

 

 右側にも緑地が広がっている。階段を下りると公園らしく、人工的に造られたであろう飛び石のある川がある。穏やかな流れながら、踏み外して楽しめなくなるのはダメなので引き返そう。
十川弟「まーた絶対変なこと考えた。」
坂崎君「考えてません。」
達彦「踏み外して落ちるとことか。」
十川弟「やめろ、縁起悪い。」

 


 まだまだ歩く。大高緑地もそうだが、やはり見る限りでは比較的平坦な名古屋市内において異彩を放っている。道路は周りを囲むように造られているため、歩道はジョギングに用いる人もいるようだ。
坂崎君「…先輩、こういうのどうですか?」
めぐ「走るのってあんまりかな?」
十川弟「あんまり無理させるなよ。」
めぐ「無理なんかしてないよ。」
十川弟「あ、これはどうも…。」

 


 歩き方に工夫がない一行もいよいよ本格的な緑地に入る。そのまま周囲を歩くだけでは工夫がない…。
坂崎君「なんか先輩たちって、遊び道具とかあると楽しそうに遊んじゃいそう。」
めぐ「本当はそうしたいんだけどね…。」
坂崎君「じゃあせっかくだしさ。」
十川弟「今やっちゃうと他回れませんよ。」

 池のほうへ進もう。釣りをする人もいるようだ。
めぐ「緑ヶ池じゃないよ。」
坂崎君「…これからそっちとかでよかったんですよね?」
めぐ「…そうしようかなって。」
達彦「釣りって行く?」
坂崎君「釣り…、したことない。」
達彦「実はないんだよな。」
坂崎君「じゃあなんで経験者のフリしたんですか…。」
めぐ「椅子とかない?」
十川弟「休憩?」
めぐ「相生山のとかもあるし。」
達彦「相生山?」
十川弟「ああ、徳重から緑ヶ丘公園だっけ?そこ引き返して戻ってからまだ歩いて。1回店で休んでから相生山入った時。」
坂崎君「そういえば相生山って確か、道路工事が中止になったとかで…。」
めぐ「それニュースでようやく道路とかわかった。」

 


 では椅子があったので、池を見ながら一休み。夕方の6時を回り、沈みゆく夕日。風に揺れる木々、そして風音。時間に追われる日々を忘れさせてくれる、癒しのひととき…。

 


 休んだらまた歩く。緑地内を歩く人向けにコースが設定されており、その案内がところどころに見られる。
めぐ「今度こそ緑ヶ池でいいと思うよ。」
達彦「…また休憩?」
坂崎君「景色ぐらい見たっていいですよね?」
十川弟「不満ならまた…。」
めぐ「せっかく今日来たのに?」
十川弟「あ、ごめんなさい。」
めぐ「いいのいいの。」

 


 池と言いながら、風に揺れて波打つ水面。昼間が真夏日でも、涼しげな風が癒してくれる夕暮れの緑ヶ池。日の長い初夏だからこそ過ごすことのできる、とても居心地がいい時間と風景。

 


 では、緑地を歩くとしよう。ところがその道は…。
坂崎君「なんか険しそう。」
十川弟「大丈夫ですか?みんな揃って装備軽いけど…。」
坂崎君「そんなに長いこと歩くわけじゃないですし。それこそ相生山なんか…。」
十川弟「それは新しい区間全部だったからまた違うものだし。」
達彦「言うなら最初に言ってよそれ。」

 


 完全に山歩きの道になってしまった。森林浴を楽しむには十分な環境とはいえ、道がわからなければどうにもならない。
十川弟「こういう時こそ使ってくださいよ。」
めぐ「じゃあ…。」

 


 調べた結果、どうやらこの急斜面が近道らしい。
坂崎君「ここ通るのダメでしょう?」
めぐ「…さあわかんないけど。」
十川弟「…ちょっと無理っぽいな。」

 


 危険が多いので回避し、回り込むように歩き続ける。すると階段が現れた。正しい道はこの方向だろうか?
十川弟「こっちしかないですよ、そのままだったらズルってなりそうでしたし。」
達彦「……。」
坂崎君「…なんですか?」
十川弟「あ、ひょっとして先輩が足挫くとこ…」
めぐ「やめてよ!」

 


 駐車場に出てきた。ただ、近いはずの出口がわからないのでは話にならない…。
めぐ「もうちょっと歩いてもいいんだよね…。」
十川弟「いいんですか?日暮れちゃいますけど。」
めぐ「まあ日没ぐらいに駅にいればいいぐらいかなって。録画は入れたよ。」

 


 唐突に表れた、大仏とまでは言えないかもしれないほどの大きさを持つ石仏。ここが目印になるものとして、右が出口のようだが遠回りになりそう。ゴルフ場も近くにあるようだ。

 


 左に進み、舗装された森林の道を歩くとしよう。持参した麦茶も少なくなり、日も傾いているので出来るだけ早く戻っておきたい。
十川弟「先輩、本当は何が見たかったんですか?」
めぐ「…この緑地もだけど、夕方の景色とか。」

 


 左側は山林を歩くような道がいくつか分かれている。右は…?
坂崎君「あれ、道合ってますか?」
めぐ「…わかんない。」
達彦「じゃあ今度は俺が…。」
坂崎君「じゃあスマホだったら誰のでもよかったんじゃないですか。」
十川弟「ああ、…どう?」
達彦「これ降りるとこあるけど通り過ぎちゃってる。」

 


 ということで少し戻ると、辛うじて道があるような雰囲気。
十川弟「こんなもん誰もわからないって。」
坂崎君「わかった人います?」
めぐ「……。」
達彦「……。」
十川弟「ほら、いない。」
(つづく)

秋口から冬にかけては日が短いため、緑地散策も早い時間を勧めます。小幡緑地は次回までとなります。