公開中の『シン・ゴジラ』(2016年㋈23日現在)では、外敵に日本が攻められた際の政府や自衛隊の対応についてあまりにも課題が多いことが浮き彫りになっていました。
この状況、麻生幾の原作の映画『宣戦布告』(2002年公開)を思い出さずにはいられませんでした。その内容から当時は自衛隊の協力を得られませんでしたが、もしも今製作されていたらどうでしょう。
久しぶりにDVDで観返してみました。
◇北東人民共和国(モデルは北朝鮮と思われる)の潜水艦が福井県敦賀半島に座礁、11名の工作員が上陸した。
諸橋首相(古谷一行)は当初、警察力だけで対応しようとしたが、出動したSATはなすすべもなく工作員達が繰り出す銃撃の前に1名が殉職、多数の負傷者が出す。実はSAT出動時には出されていた射撃命令が工作員に出くわした直後に撤回されていた。
その後民間人にも犠牲者が出る事態に諸橋はついに自衛隊の出動命令を下す。
戦後初の治安出動命令。
ところが法解釈の壁に阻まれて有効な銃器の使用もままならない隊員達に犠牲者が続出した。このままでは本当に戦争になってしまうと内閣官房長官の篠塚(佐藤慶)は動揺する。
一方で内閣総理大臣秘書官の村尾(河原崎健三)がハニートラップにより機密情報を「北」に盗まれてしまう。これを知った内閣情報調査室長の瀬川(夏八木勲)はある秘策を打つ。
その直後、「北」のフリゲートが日本領海に接近、日本周辺の事態は急速に危険の度を増していった。当初から防衛出動に反対していた外務大臣の小池(天田俊明)は、「安易に防衛出動などするからこういうことになるんだ!」と言いながら茫然とするのみだった。
いったいどの国が宣戦布告したのか。
◇先の大戦から71年。
日本は海外で戦闘に参加することもなく、他国の軍隊の攻撃を受けることも無く過ごしてきました。ところが万が一、『宣戦布告』が描く様に他国の攻撃を受けた場合にどの様な対応をとれるのでしょうか・・・・。
ミサイルの発射実験や核実験を繰り返す北朝鮮。今そこにある危機。
今やミサイルに核弾頭を搭載可能な技術を手に入れ、米国のグアムさえも射程圏内に収めているのではとも言われています。
いざとなれば米国が守ってくれる?
『宣戦布告』や『シン・ゴジラ』では、初動対応の遅れに加えて、まずは日本だけで対応しようというこだわりが描かれています。
日本の憲法では日本の国が攻撃されたときに必要最小限の武器を使用できるという「個別的自衛権」は認められていますが、同盟国を守るという「集団的自衛権」は認められていません。いずれにしろ、国民の生命や財産が危険にさらされたときにいかに守るか国際情勢の変化に応じて十分な議論がこれからも重ねられてほしいものです。
もちろん私達国民も憲法改正がもしも問われたときには責任ある国民投票をすべきことを肝に銘じておかなければならないと思います。
宣戦布告 (2002年)
監督 石侍露堂
脚本 小松輿志子 石侍露堂
出演 古谷一行 夏八木勲 杉本哲太 佐藤慶 財津一郎 石田太郎 鶴田忍 天田俊明
河原崎健三 塩屋俊 小野武彦 西田健 中田浩二 岡本富士太 田中実 土門廣
二橋進 夏木マリ 多岐川裕美 白鳥靖代 池内万作 田中要次
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