この子もママもそれでいい♪
~発達障害児を育て、支援に関わって~
子どもの発達が気になるご家族が「孤育て」にならないようにと願い山口市近隣を拠点に活動している団体「マザーズスマイル山口」が10周年を迎えました。
その記念といたしまして、アニバーサリー講演会を開催。たくさんの保護者のみなさまや、療育や団体の支援者さまにもお集まりいただき、学び、話し、つながることができた一日となりました。
日時:2024年11月4日(月) 13:00~16:00
場所:パルトピアやまぐち 大ホール
参加:50名(講師、スタッフ等含む)
アニバーサリー講演
講師 沖村文子さん
下関市で相談支援専門員として働く先輩お母さん。生まれてすぐ障害があるとわかった次男は、現在26歳で生活介護事業所に通っている。持ち前の元気さ、明るさで仲間に支えられながら、刺激的な子育てを乗り越えてきた。
『妻しない、嫁しない、母しない! でいい!!』
次男の障害を認められずにいた時、夫に「身近に関わってきたあなたに一番壁があるんだね。この子はこの子でしょ」と言われた沖村さん。そこから夫婦で障害のある子の子育てをしていこうと決めたそう。子育てを通じて、親として子どものことを伝えること、周りに頼ること、本人の意思形成、そして好きな活動を持つことの重要性など、これまでのエピソードと名言をたっぷりお聞きしました。メモと頷きが止まらない1時間でした。
情報交換茶話会「マザスマcafe」
〜悩みを共有する貴重な時間に〜
テーブルごとに5~6人、8グループに分かれての情報交換タイム。
自己紹介のときに聞いた『みんなのストレス発散法』あれこれ
しゃべる、寝る、ドライブ、読書、YouTube、推しのライブに行く、ネイル、温泉、旅行、ビール、マッサージ、音楽を聴く、ウォーキング・下の子と散歩、ひとりカラオケ、ウェブマンガを読む、スマホゲーム(パズルがいい)、クレーンゲーム、キャンプ、ペットに癒される、茶話会とかで話を聞いてもらう、ちょっといいお菓子を食べる、ひとりでこっそり出かける、おいしいものの食べ歩き、家族に内緒でスイーツを食べる、大好きなものを買う、爆買い、ドラマを見る(泣けるとなお◎)、子どもと一緒に泣く、車の中でマスクを着けて熱唱、探し中、めいそう、裁縫をする、ロックミシン、草抜き、競馬、よく寝てよく食べる規則正しい生活、ボートレースを見る、映画鑑賞、夕食作らない、朝起きてやらない…などなど、まだまだ沢山ありました
『こんな悩みが出ました!』
自己紹介で共有したそれぞれの悩みを、グループごとに深めていきました。沖村さんにアドバイスをいただきながら、模造紙に書き込んでいきました。
もしかしたら自閉症が治るかもと思ってしまうことがある。
→受け入れるには時間がかかるもの。生きてるだけでOK!ととらえる。
人に注意されることがキライで注意されると暴言を言う。
→うるさく言わない。言い方に気を付ける。ごほうびや気分転換も有効。時期もある。
きょうだいへの接し方。どう対応すべきか悩んでいます。
→その子と二人だけの時間を取る。やりたいことに寄り添う、まるっと受け止める。
きょうだいを殴ってしまう。どう伝えたらよいか。
→ストレス発散のためのグッズを見つけておく。時間はかかるけど落ち着いたときに伝える。話を聞いてもらえる場を見つけておく。
反抗期の息子が部屋の掃除をしない、させてくれない。
→服はたたまないで1つのボックスへ。わけない!服は着てればいい。タンスに入る分だけにして服の量を減らす。
祖父母の障害に対する理解が得られなくて困っている。
→少し距離を置く。その分子どもと関わる方に時間を使う。理解ある人とつながって協力を得られるといい。
学校行きしぶりや子どもの行きたくない気持ち、不安にどう寄り添えばいい?
→時期もあるだろうが、うるさく言わないようにする。言い方に気を付ける。ごほうびや気分転換を大事に。
自閉があるからしょうがない?それは甘え?
→まずは期待値を下げること。偏ったとらえ方を手放す。スモールステップが有効なのでは?
息子が思春期を迎えるに当たりどう向き合うか。
→時期を見てプライベートゾーンやされたらいやなことを教える。吐き出せる部屋や場所を教える。
待つのが苦手で初めての場所に入れないことを支援者にどうやって伝える?
→紙に子どもの困りごとを書いて渡すといいかも。
協賛企業・協力施設/団体
今回の講演会では、たくさんの企業、団体、施設などこれまでお世話になったみなさんが「マザスマさんのために!」と、ご寄付、講演会チラシの配布協力、団体パンフレットの提供など、それぞれできることをできる形でご協力くださいました。ほんの一部ですが、お時間をいただき参加者のみなさまへとご紹介させていただきました。
山口県子ども政策課の事業「やまぐち子ども・子育て応援コンソーシアム」の登録企業様よりご提供いただきました。
三笠産業株式会社 様
野菜パウダーチョコフォンデュ
野菜パウダーを混ぜたホワイトチョコをマシュマロにトッピング!
株式会社丸久 様
スティックコーヒー、お茶♪
他にもたくさんのご協賛ご協力をいただきました。
《 寄付・寄贈》
マーブルアーク山根様、特定非営利活動法人いんくる こども発達支援いんくる、tonton、ウェブマガジン発達と、ポポメリー(がん啓発グッズ)、あるばるんて(バルーン花束)
《講演会への参加》
特定非営利活動法人いんくる こども発達支援いんくる、一般社団法人Happy Education、なかぞのフォァ・アス、やまぐちネットワークエコー、ブルーライトやまぐち、もふもふピース、えじたま、ナラティブ・ママ・サロン、こころのほし〜完璧な親じゃなくていい。もっと子どもの心の声を聴いて〜、親子で防災@みやの、ハグハグ
《講演会PR、チラシ配布、施設・団体情報パンフレット配架等 協力》
やまぐち子ども・子育て応援コンソーシアム登録企業(河崎運輸機工株式会社、山口日産自動車株式会社、株式会社カワトT.P.C.)、明治安田山口営業所、美容室porte、認定特定非営利活動法人やまぐち発達臨床支援センター特定非営利活動法人あくしゅ、山口県発達障害者支援センター、山口県立大学社会福祉学部附属 子ども家庭ソーシャルワーク教育研究所、社会福祉法人ひらきの里、子ども発達支援センター愛、NPO法人あっと、NPO法人ドリームファクトリー、おおいちフォァ・アス、みらいフォァ・アス、グリーフサポートやまぐち、.Style(ドットスタイル)、山口県障害者職業リハビリテーション研究会、らるごかふぇ防府、親の会カフェ山口~起立性調節障害と不登校を考える~、あるばるんて、kikkake、パパカフェやまぐち、CAP西京 他多数
参加されたみなさまからの声を少しだけご紹介します。
共感すること、学びになることばかりでした。少し気持ちを楽にして息子と接してみようと思います。
子どもに付き合う親の覚悟を感じました。
実践的な話ができて学びになりました。
サポートブック、少しずつ作っていきたいと思います。
『条件が揃えばできる』という御言葉に安堵感を得ました。
好きが強みになる、自閉症児にわかる説明をしていない等、よくわかりました。
自分が頑張っているなと思えた。
沖村さんの、園外との具体的な連携の進め方などのお話、とても参考になりました。
沖村さんのアドバイスは最高でした!
はじめて参加しました。同じ悩みを持つ方ばかりでとても勇気をもらえました。
実体験を赤裸々にお話しくださり、寄り添いを感じるお話しでした。
うちでよくあるお話をみなさんがされていて、安心しました!
先輩方の体験談を聞くことができたり、共感し合えることで、励みになり心の支えとなりました。
自分が誰かに感謝されてはじめて、自分も誰かに感謝する気持ちが芽生えますよね。
自分のことも大切にして、子どもに接したり、やりたいことをちゃんと聞いていけたらと思います。
家族に感謝することを「言語化」していきます。
18歳を超えた後の暮らしをイメージしながら、ちょっぴり大変な子育てを頑張っていきたいなと思います。
時間が足りないぐらい盛り上がった。
マザスマや、いろんな団体さん、社会的資源のご発展を祈念します。
茶話会で、有徳な情報が得られ、来てよかったです。心から感謝しています。
話すって大事。
重く考えていたことに対しての気持ちが軽くなり有意義な講演会でした。
マザスマカフェや他の団体のご活動は本当にたいせつな居場所だなと感じました。
新しい出会いをいただき感謝します。
〜講演会を終えて〜
私たちが助けられてきた沖村さんの言葉を、今がんばっているママたちに届けたいー。そんな思いから始まったこの10周年記念企画でしたが、支援者さんや企業のみなさんにも届けることができ、たくさんの笑顔に出会えた一日となりました!ご協力いただいたみなさまに御礼申し上げます。本当にありがとうございました。
これからも私たちにできることを楽しくやっていきたいと思います。今後ともよろしくお願いいたします。
マザーズスマイル山口 スタッフ一同