参議院選挙の投開票が行われました。
色々な立場の人が、色々なところでこの選挙結果を講評していますが、私は今回の選挙は政治家だけでなく、国民も自らの信念を見失い、フラフラとしてしまった、そんな選挙ではなかったかと思います。
それを強く感じたのは、先週の木曜日、大阪の大江橋の橋の上で、みんなの党、党首の渡部喜美氏が、夕方、会社帰りのサラリーマンを狙って演説してた時のことがとても印象に残っているからです。
渡部喜美は選挙カーの上で熱弁をふるっていましたが、帰宅途中のサラリーマンで足を止める人はほとんどおらず、また近くで配布されている「アジェンダ」を手に取る人もほとんどいませんでした。
みんなの党はあまり支持を受けていないと感じましたが、箱を開けてみるとみんなの党は大躍進でした。
支持政党を決めきれなくなってしまった有権者の票をうまく集めることができたのだと思います。
今回の選挙結果を象徴する出来事だと感じました。
55年体制が完全崩壊した昨夏、国民の新政権への期待は大きく膨らみましたが、政権与党となった民主党もその支持を維持することができず、今回自滅しました。
今の政権与党の国政ぶりを見ていると、数の理論で少数意見を封殺するような強硬採決があったり、政治とカネの問題が党幹部の間に見られたりと、あまりにひどい点が数多く見受けられますが、そうはいっても、55年体制の崩壊には大きな意義があったのではないかと考えています。
戦後、日本は高度経済成長期を迎え、まさに右肩上がりの時代を歩んできました。
そんな中、自民党による一党支配が続き、その間に日本の社会は政権与党である自民党や官僚に都合のいい国づくりがされました。
しかし、右肩上がりの時代は終焉し、日本は国際的にも競争力を失ってきています。
日本経済の足かせになっているのは、紛れもなく55年体制時代に脈々と作られた様々な利権や天下り組織に代表される組織ではないでしょうか。
企業30年説とはよくいったものです。
過去の成功体験に縛られ、新しい時代に順応するための変革をできない組織は非常に多いと思います。
外部の環境変に化応じるだけのキャパシティと能力を兼ねそなえた組織はそう多くはないのです。
それは企業にかぎらず、国においても言えることではないでしょうか。
財政赤字は手のつけられない範囲まで拡大していますが、それも新しい時代にそぐう国づくりができていないからであると思います。
不要となった過去の遺産はすべて切り捨てる、「事業仕分け」のようなドラスティックな改革が必要とされているような気がします。
そして、それには、政党という概念を超え、自らが確固たる信念をもった政治家、過去の成功体験を知らない政治家の台頭が必要であると感じます。
最近は身近なところで、制度設計の甘さを感じることが非常に多いです。
自らの支持母体の利益優先、利権の囲い込みに必死になっている政治家が多すぎて、代議士としての本当の仕事がされていない結果であると思います。
民意は結果として勝ち取るものであって、それが目的であってはいけません。
今回晴れて当選した政治家にはそうした当然の意識と責任感をもってしっかりとした仕事をしてもらいたいものです。
原田公認会計士事務所
http://harada-cpa.com/