御所南税理士法人のブログ -34ページ目

御所南税理士法人のブログ

御所南税理士法人のスタッフが日々悩み考え思ったことを記した雑記帳

地域医療 ~再生への処方箋~/伊関 友伸
¥2,300
Amazon.co.jp


何をするにもまずは問題認識から、ということで、医療業界の抱える本質的な問題を知るために、上記の本を読みました。


問題となっている地域医療の実態が、わかりやすく書かれており、とても値打ちのある本でした。



日本人の寿命が長い一つの理由は、日本の医療の質がほかの国に比べて高いためだと思いますが、医療の質の向上に貢献している、第三次救急までをカバーするような、いわゆるフルラインナップの病院は、安心安全な生活を手に入れるには必要不可欠です。


これらの病院は、救急医療体制などを整備しなければならないため、ただでさえ不採算となりがちですが、一部の患者の利己的な行動で、本当にその医療を必要とする人が犠牲になり、それが地域医療崩壊の引き金にもなっている現実が描かれており、改めて医療を受ける側の意識も大切だと感じました。


ただ、どれだけ頑張っても採算割れを起こす病院もありそうで、今問題となっている独立行政法人などの枠組みを、こうした公共財としての意味合いの強い病院などに適用し、透明性のある中で経営を維持していくことも重要ではないかと考えさせられました。


高齢化が叫ばれて久しいですが、「強い財政」と「強い社会保障」が両輪となって社会の中で好循環していくためには、事業仕分けなどにおいても、「各論」としての問題認識ではなく、本当の意味での「総論」としての問題認識が必要ではないか、そんなことを考えた週末でした。

原田公認会計士事務所

http://harada-cpa.com/

社会性のある仕事がしたい、それは誰しもが思うことだと思います。


社会性の定義の仕方にも色々あると思いますが、私はその一つの基準として「人から感謝されること」が「社会性のあること」だと考えています。


公認会計士の存在自体、なじみが薄いと思いますが、我々が何をやっているかというと、上場会社にお邪魔して、会社が作成する決算書を監査(チェック)しています。


なんのためにやっているかというと、会社が公表する財務諸表に社会的信頼性を付与して、資本市場の発展に資するためにやっています。


これが会計士になる際に、監査論として学ぶ基本的なことです。



この仕事、一見、「社会性のカタマリ」のような仕事に見えますが、資本市場からありがとう!の声が聞こえるわけがありませんし、会社の方から心の底からありがとうという言葉を頂いたこともほとんどありません。


それは、監査を受ける側(クライアント)に、法律で規制されているため仕方なく監査うけている、という意識があるからだと思います。


また最近は、金融庁などの規制当局からの圧力が強くなってきているため、(監査証拠集めや適切な判断をしたことの証拠を残すための)必要以上の手続を実施せざるを得ず、会社にとっては何のプラスにもならないことをやらされている感が否めません。


これらのことは、やるべきことができている会社にとってみれば、「必要悪」以外の何ものでもありません。


そればかりでなく、ここ最近の資本市場の動きをみていると、非常に限られた権力者や会社が資本市場を牛耳りコントロールしていることが明らかになってきました。我々がどれだけ真剣に業務に取り組み、会社の決算書に社会的な信頼性を付与したところで、資本市場の安定にはまるで関係がないことと思わざるえません。



こうした背景があって、自分としてはせっかくとった資格をもっと違う方向で生かすことはできないのかという方向に考え方が変わっています。


社会性のある仕事への関与には色々な方法がありますが、一つは医療や農業など、資本不足でマネジメンがうまくいっていない事業体(主)にサービスを提供することではないかと思っています。


公認会計士の「監査人」としての職能に、社会性を見出しにくくなっている時代だからこそ、再度、自分の足元を見つめなおす必要があるような気がしています。


まじめなブログとなってしまい大変恐縮ではありますが、我々の仕事についてのことや、世の中に対する考え方・取り組み方を知ってもらうことも、事務所としては必要なことではないかと思っています。


これからも応援よろしくお願いします。


原田公認会計士事務所

http://harada-cpa.com/

20代にしておきたい17のこと (だいわ文庫)/本田 健

¥600
Amazon.co.jp



今日、本屋で出会った本です。


本の中身はさておき、これからどう生きるべきかを考えるいいきっかけを与えてくれました。


20代最後の年、現実と理想の間で葛藤があります。



大きな監査法人に属し、会計監査人として、色々な会社をみることができました。


実務の世界での専門的な知識やノウハウをある程度吸収できたとは思うものの、心の中では何か満足できない部分がありました。


関与クライアントの中に、「地球上で一番たくさんのありがとうを集めよう!」というスローガンを掲げ、積極的に世の中に働きかけを行っている立派な会社がありました。


経営理念は、監査部屋にも飾られていましたが、いつもそれを見ながら、自分たちの仕事は果たしてどれだけの「ありがとう」を集めることができているのだろうか、と疑念を持ち続けていました。


自己実現の欲求(心理学者マズロー)とはよくいったもので、自分の中にも、社会的な存在意義を問い続ける気持ちがあります。



20代最後の年のキーワードは『社会性』。


頑張って行かねばなりません。


原田公認会計士事務所

http://harada-cpa.com/

参議院選挙の投開票が行われました。


色々な立場の人が、色々なところでこの選挙結果を講評していますが、私は今回の選挙は政治家だけでなく、国民も自らの信念を見失い、フラフラとしてしまった、そんな選挙ではなかったかと思います。


それを強く感じたのは、先週の木曜日、大阪の大江橋の橋の上で、みんなの党、党首の渡部喜美氏が、夕方、会社帰りのサラリーマンを狙って演説してた時のことがとても印象に残っているからです。


渡部喜美は選挙カーの上で熱弁をふるっていましたが、帰宅途中のサラリーマンで足を止める人はほとんどおらず、また近くで配布されている「アジェンダ」を手に取る人もほとんどいませんでした。


みんなの党はあまり支持を受けていないと感じましたが、箱を開けてみるとみんなの党は大躍進でした。


支持政党を決めきれなくなってしまった有権者の票をうまく集めることができたのだと思います。

今回の選挙結果を象徴する出来事だと感じました。



55年体制が完全崩壊した昨夏、国民の新政権への期待は大きく膨らみましたが、政権与党となった民主党もその支持を維持することができず、今回自滅しました。


今の政権与党の国政ぶりを見ていると、数の理論で少数意見を封殺するような強硬採決があったり、政治とカネの問題が党幹部の間に見られたりと、あまりにひどい点が数多く見受けられますが、そうはいっても、55年体制の崩壊には大きな意義があったのではないかと考えています。


戦後、日本は高度経済成長期を迎え、まさに右肩上がりの時代を歩んできました。

そんな中、自民党による一党支配が続き、その間に日本の社会は政権与党である自民党や官僚に都合のいい国づくりがされました。


しかし、右肩上がりの時代は終焉し、日本は国際的にも競争力を失ってきています。


日本経済の足かせになっているのは、紛れもなく55年体制時代に脈々と作られた様々な利権や天下り組織に代表される組織ではないでしょうか。



企業30年説とはよくいったものです。


過去の成功体験に縛られ、新しい時代に順応するための変革をできない組織は非常に多いと思います。

外部の環境変に化応じるだけのキャパシティと能力を兼ねそなえた組織はそう多くはないのです。


それは企業にかぎらず、国においても言えることではないでしょうか。


財政赤字は手のつけられない範囲まで拡大していますが、それも新しい時代にそぐう国づくりができていないからであると思います。


不要となった過去の遺産はすべて切り捨てる、「事業仕分け」のようなドラスティックな改革が必要とされているような気がします。


そして、それには、政党という概念を超え、自らが確固たる信念をもった政治家、過去の成功体験を知らない政治家の台頭が必要であると感じます。


最近は身近なところで、制度設計の甘さを感じることが非常に多いです。


自らの支持母体の利益優先、利権の囲い込みに必死になっている政治家が多すぎて、代議士としての本当の仕事がされていない結果であると思います。


民意は結果として勝ち取るものであって、それが目的であってはいけません。


今回晴れて当選した政治家にはそうした当然の意識と責任感をもってしっかりとした仕事をしてもらいたいものです。



原田公認会計士事務所

http://harada-cpa.com/


週刊ダイヤモンドの「コンビニ農業」、読んだ人も多いのではないでしょうか。


最近、本当によく農業に関するニュースや記事を見かけるようになりました。

『日本の農家は中小零細の自作農が中心で営利性の追求なんてもってのほか!』、といった話は今となっては昔の話かと思ってしまいます。


それだけ今、農業に大きな変化が起き始めているのは事実なのでしょう。



かつて煙たがられた産業としての農業は、このエコブームや健康志向、失業率の上昇や就職内定率の低下といった社会現象を受けて、まさに今見直されようとしています。


その象徴が大企業が続々と農業への参入を決めていることではないでしょうか。



農業に参入してくる大企業は、既にその先に大きな需要を確保しており、供給量を増やすことだけが至上命題となっています。『作れば売れる』状態です。作ったものは従来の農協や八百屋を介在させることなく、自前の物流網や販路を活用し最終消費者へと届けられるでしょう。


そうすると(農協を中心とした)旧来型のビジネスモデルは陳腐化し、自前で物流網や販路を持たない零細農家はますます厳しい経営を迫られ淘汰されるのではないでしょうか。



一方、忘れてはならないのは、農業に参入している企業はほとんどがその事業で赤字を垂れ流しているという事実です。やはり農業には、経験や技術、忍耐力が必要であり、新規就農社(新規就農者)が事業としての農業をいきなり軌道に乗せるのはそう簡単なことではありません。

しかし、大企業は事業が不採算であれば否応なしに撤退します。

株主の目がある以上、背に腹は代えられない決断です。


こうした展開が予想される状況下において、零細資本の農家が生き残っていくためには、いち早く従来型のビジネスモデルから脱却する必要があるのではないでしょうか。


そのためには、自前で販路と物流網を用意せねばなりません。


販路の開拓(安定した需要を確保)と安定した供給を確保するため、徹底した原価計算や生産管理、顧客管理やマーケティングなど我々にできることもあるのではないかと思っています。



農業への脚光が絶えないようにするためにも、農業ブームが一過性のものに終わらないためにも、しっかりとしたビジネスモデルを確立して、安定した収益があげられる仕組みを作ることが必要に思います。



原田公認会計士事務所

http://harada-cpa.com/