部署紹介ブログももう半分が終わってしまいます……。

面白そうだな、と思う部署はありましたか?

たとえ興味をもっていただけなくとも、楽しく読んでもらえていれば幸いです😊

さて、六日目の今日はMSPの脚本担当、言葉の魔術師“コラプターズ”の紹介です!

 

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新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。

MSP20thコラプターズチーフを務めます、理工学部3年諸岡千恵です。

 

まず、コラプターズの語源は、Corrupt(コラプト)

私が持っている辞書(旺文社 コアレックス英和辞典 第2版)には

「堕落して不正・違法行為などを行う」…え、ちょっと待って、違法!?

怪しい部署じゃありませんよ!

 

私たちのコラプターズとは、

「明治大学シェイクスピアプロジェクト専属の学生翻訳チーム」のことです!

シェイクスピアの原文を和訳して、等身大の大学生らしい台詞を私たちの手で一から作り上げます。

 

このコラプターズの由来としては、

シェイクスピア『十二夜』第三幕一場における道化の台詞

"I am indeed not her fool, but her corrupter words."

(俺はお嬢様の道化じゃない、ただ彼女の言葉を堕落させているだけなのさ)

にちなんで名づけられました。

言葉を堕落させる者たちという意味で、「言葉を一度壊して新しく創造しよう」という意味が込められています。

 

作業としては

● 原文から和訳する下訳作成

● 下訳をもとにコーディネーターの井上優先生と演出家、プロデューサーやメンバーで台詞をブラッシュアップさせていく検討会

の二つです。

 

検討会は、zoomで週1~2回ほど行い、7月までに台本の完成を目指しています。

 

そして、今年の作品はシェイクスピア四大悲劇の一つ、

『ハムレット』!

ハムが入ったオムレツのことじゃないんですよ!

 

私たちが使っているシェイクスピアの原文です!

 

(『ハムレット』の原文 右は現代語訳)

 

翻訳の経験がない、特に英語は苦手だった…そんなことは大丈夫です!

必要なのはむしろ日本語力!

検討会では、井上先生がきちんと解説もしてくださいますし、たくさんの既訳本を参考にしながら、それらと言葉が被らないようにみんなで試行錯誤して作っていきます。

言葉を探して集め、作っては崩し、また作っては崩すという作業をみんなで繰り返しながら、役者さんたちが演じやすいように、聴いてわかりやすいように、少しずつ台詞のクオリティを上げていきます。

 

私たちが検討会にかけた台詞です。

 

(本番ではどのようになっているでしょうか!?)

 

この台詞たちも、役者さんたちに渡るとまた違ったニュアンスになったりもします。

私たちが迷って悩んで考えた台詞に役者さんたちが息を吹き込み、感情を込め、新しい解釈を見つけて演じているのを本番前に間近で見ることができるのは、コラプターズのメンバーの特権なんじゃないでしょうか!?

 

メンバーも多くの学部から集まっています!

文学部演劇学専攻、英米文学専攻はもちろん、法学部、商学部、理工学部、農学部、情コミ、国日などなど、多彩です。

 

今回の『ハムレット』で特に有名な台詞、

"To be, or not to be- that is the question:" (第三幕一場 ハムレットの台詞より)

この一文だけでも名だたる翻訳者が名台詞を残してきました。

「アリマス、アリマセン、アレハナンデスカ」(チャールズ・ワーグマン訳)

「生か、死か、それが問題だ、」(新潮文庫 福田恆存訳 『ハムレット』)

「このままでいいのか、いけないのか、それが問題だ。」(白水社 小田島雄志訳 『ハムレット』)

「生きていこうか、消えてなくなるか、それが問題だ。」(ちくま文庫 松岡和子訳 『ハムレット』)

「生きるべきか、死ぬべきか、それが問題だ。」(角川文庫 河合祥一郎訳 『新訳 ハムレット』)

 

さあ、あなたならどう訳しますか?

名台詞を作り出すのはあなたです!

 

「——行こう、僕の運命が呼んでいる」

コラプターズへの参加、お待ちしています!

(先輩20名が、あなたの参加をお待ちしています!)