本日のお天気:ほとんど雨で時々くもったり晴れ間がのぞいたり夕立があったり
渡英より84日の間で今日は最悪の一日であった。
<Prologue>
私は朝のうちに起こる出来事で、今日一日いい日が過ごせるか、あんまりいい日にはならなそうだから大人しく慎ましく過ごした方がいいかを判断することにしている。
主に後者になりそうな出来事の方が多い。
それは些細なことで判断できる。
例えば、駅で自分の目の前の人のせいで自動改札が バタンッ と閉まってしまったとか、家を出た瞬間になぜかコケタとか、そんなことがあった日は、あんまりナイスではないお客さんの対応をすることになったり、予定外で人手不足になったり、一日通してあんまりいいことがなかった。
そして、このサインはこの国でも通用するらしい。
<Story 1>
私はこの日元家主宅へ行くことになっていた。
最近、元家主がパソコンをオンラインで購入し、それが今日届けられることになっているらしく、(この“らしい”というのがくせ者)元家主達は二人とも仕事にでているし、居候させてもらった恩があるので、無職の私がその荷物を受け取ることになった。
旦那が元家主宅の鍵を持っていたので、昨日の夜 鍵渡してね と言っておいた。
そして旦那が出かけるのと同じ時間に私も家を出れるように準備し、出かける約10分前に鍵を渡すように言った。
「鍵、渡せないよ。なくしたみたい。。。」
ぬぁんで昨日聞いたときに確認しとかないんだよっ・・・と思ったところでもう遅い。
大急ぎで元家主達に連絡し、うちの近くのオフィスで仕事をしていて、元家主宅の鍵を持っている友人が出勤前に鍵を届けてくれることになった。
バナナと豆乳を朝食代わりに食べて(これはいつも通り)、10時半頃、友人から鍵を受け取り元家主宅へ向かった。
<Story 2>
元家主宅に到着し郵便受けをみてみたが郵便物だけで“不在票”みたいなものは見当たらない。
(この“不在票”というものが存在するのかもアヤシイ)
ひとまず暇つぶしに持ってきた荷物を置いて、勝手知ったる元家主宅で紅茶をいただきながら荷物を待つことにした。
前に私たちが同じオンラインショップから買い物をしたときは、だいたい午後二時前に荷物が配達されたので 同じ時間くらいには届くんじゃない? という旦那と私の勝手な予想。
しかし
“何時頃に届くのか”とか“何日の何時の時間帯に届けてください”とかオーダーしたり聞いたりできないのかよ。
というギモンが消えない。
<Story 3>
勝手に予想していた配達予定時刻午後二時を過ぎたが何も届かない。
そろそろ腹も空き始めたが、ちょっと家を離れたすきに荷物が届けられちゃったら何にもならないので、元家主宅のキッチンをチラリとのぞいて トーストくらいいただいちゃおうかな と思ってみるが、パンの在庫があまりないので紅茶をミルクティではなくフレーバーティにかえて甘くしてしのぐことにした。
テレビをみて、飽きたら本を読んで、疲れたら音楽を聴いて、の繰り返しで時間が過ぎていった。
ホントに今日とどくのかよ。
というギモンもわいてきた。
<Story 4>
午後四時を過ぎた。
空腹具合も最高潮。
「まだ何も届かないんだけど。私が来る前に配達の人が来てたら不在票みたいなものを残して行くと思う?」
というメッセージを携帯で旦那に送ってみたら
「オレは今日届かないと思うんだよ。たぶん家主がなんか間違えたんだと思うんだよなぁ。」
という返事。
想定外。
なんだとぉ!なんで今日届かないと思うんだよ!!と思ったけどそれは伝えず
「じゃあ、私はどうしたらいいんですか?帰ってもいいんですか?」
と聞いてみたら 家主のどっちかが帰ってくるまでそこにいたほうがいいと思うよ。念のため。。。 という返事が返ってきた。
ふざけんな!!家主のどっちかが帰ってくるまでって6時くらいじゃねぇか!腹が空いてんだよこのやろぅ!家主に今日届くのかどうかちゃんと確認しろ!!!
と思ったけど、稼ぎ頭で仕事中の旦那にそんなことは言わない。
ただ、この空腹は甘いフレーバーティでもごまかせなくなってきた。
旦那が言った 今日届かないと思う というのがひっかかるところであったので、一番近くにあるco-opに大急ぎで行ってミルクチョコレートがけのダイジェスティブビスケットを買ってきた。
戻ってきても“不在票”みたいなものは見当たらない。
(なんどもいうが“不在票”が存在するのかもアヤシイ)
とりあえず、何枚かビスケットを食べて少し空腹をおさめた。
<Story 5>
元家主のどちらかが仕事を5時に終えてストレートに家に帰ってくれば、6時にはだれかがこの家にいる。
が、今日は誰も帰ってこない。
5時半を過ぎた時点で 今日これから荷物が配達されるとは思えない と自分でも思い始めた。
6時まで待って誰も帰ってこないので旦那に電話して事情を伝え
「もう帰ってもいい?」
とお伺い。
しかしかなり強い口調になっていて
“もう少し待ってろよ”
とは絶対に言わせないぞ!という意思がこもっていたと思われる。
私の思い通り旦那は
「そうだね、もういいよ。。。大丈夫???」
と心配気な口調。
「全然!全然大丈夫だから。じゃぁね。後でね。」(ブチッ)
と電話を切って、一応元家主達に事情を伝えるメモを書いてその場を離れた。
この日、朝7時に起きてから午後6時まで、バナナ1本と豆乳グラス1杯とco-opのビスケット数枚が私の食事だった。
やったことといえば、約7時間他人の家で座ってただけ。
<Story 6>
家に着いたら旦那は心配顔。
珍しく
「怒ってるの?」
と聞いてきた。
本当に正直に誰に対しても怒ってはいない。
ただ、なんとも合理的でないこの配達のシステムに対して納得がいかないし、なんでこんなシステムの中でここの人たちは暮らしているのかも理解できない。
という気持ちだけが地球サイズにデカくなっているだけだ。
さらに旦那は
「ごはんつくろうか???」
と言ってきた。
が、
「私は今日、バナナ1本と豆乳1杯とビスケットしか食べてないの。あの家から動けなかったからね。だから晩ご飯は自分が食べたいものを自分で作るの。だからあんたはご飯ができるまで待ってて!!」
と言って、
「私のランチの残りでよければ、食べて待ってていいよ。」
と付け足してビスケットの残りを渡した。
<Epilogue>
幸いにして、元家主宅のそばにある八百屋から購入してきたゴーヤと豚バラ肉をごま油で炒めて、醤油と砂糖と豆板醤で味付けてご飯にのせてネギをかけたものとBritish Potato CoucilのWebからいただいたイモ料理が、手間がかからずおいしくできたし、旦那はいつも以上に優しくて とても飲みたい気分なんですけど と言ったら、ワインを買ってきてくれた。
だがしかし!
日本では あたりまえ なことが、ここではそうでないってことを思い知らされた一日だった。