voice 16 | ポカポカ日和【櫻葉小説】

ポカポカ日和【櫻葉小説】

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嵐さんファンです。
大好きな櫻井さん、相葉さんのお話を書いてます。

BLになっておりますので、ご注意下さい
m(_ _)m




自分の気持ちに気付いたからといって、


そこから一歩踏み出す勇気は、


その時のオレには、なかった。



このまま、


お兄ちゃんのポジションでいる事が、


まさきにとっても、


オレにとっても、


いちばん良いと、思ってたから。






だけどその夏、


無事に再会を果たせたまさきの様子は、


いつもと少し、違ってた。




一緒にいても、


時々、


いつもの笑顔がふっと消えて、


どこか、思いつめたような眼差しで


オレを見つめる瞳が不安げに揺れるから、




『 どうか、した? 』




何か悩み事でもあるのか心配が先に立って、


訊かずには、いられなかった。





まさきが何か困ってるなら、


どうにか解決に導いてあげたくて


思わず、口に出してしまったけど





まさきから出た言葉は、


あまりに予想外で





 ────── 言葉に、詰まった。







しょうちゃんには、


好きな人、いる?







遠慮がちに、オレを窺いながらも


でも、


その瞳はひどく真剣、で








まさか、


バレ、た?


オレの気持ちに、気付い、た?




突然の事に動揺をうまく隠せてないオレを、



ジッ、と見つめたまま


不安気に揺れ動くまさきの瞳を見てたら、






やっぱり


ウソは、つきたくなくて。







伝えても、いい?


後悔、しない?




どうか、


どうか、嫌われませんように、と




覚悟を決めて、


口を開いたら








なぜか、


今にも泣き出しそうな顔になったまさきに、





『 待って!!


やっぱり、…… 言わないで。 』





口を、塞がれた。