えりんぎバター焼きリンゴ

えりんぎバター焼きリンゴ

日常を徒然なるままに書いて行きます。

Amebaでブログを始めよう!

春 唐突に訪れる

夏 目まぐるしく駆け巡る

秋 誘惑に目がくらむ

冬 この寒さを乗り切ればまた。

 

 

ミンクが産まれた。

周りに祝われることはなかった。

それでも、とても小さなミンクは両親に愛された。

ミンクには友達も兄弟もいない。

両親はともに忙しいので

あまりミンクに接してあげられなかった。

ミンクは両親に愛されたくて、ひどいいたずらをした。

うそもたくさんついた。

ただただ両親に愛されたかったのだ。

両親は精一杯愛情を注いだつもりだったが

ミンクはもっともっと愛されたかったのだ。

 

ミンクは産まれた時の2倍の大きさになった。

日が経つにつれて成長していき

ついには両親より大きく育った。

気まぐれな母親はそんなミンクをもて余すようになる。

父親も病気がちでミンクにはあまり接することができない。

ミンクは寂しさでいっぱいになっていった。

ずっと寂しかったのに。

ついに、実感することになった。

昔からずっと、

ずっと思っていた。

自分は父にも母にも似ていないと。

 

ミンクは重大な嘘をついた。

大好きな母親と父親に。

「少し、出かけてくるね」

それがどこにいくのか、

なにをしようとしているのか、

父にも母にもわからなかった。

何日かが過ぎ去った

 

ミンクは走って走って

ただ走った。

目的の場所に着くまでに。

たどり着いたその場所では

憔悴しきっていたミンクがいた。

ミンクは本当の父親の腕の中で

静かに目をつぶった

とても幸せそうな笑顔を浮かべながら。

ミンクは幸せだった

最後にとてつもなく素敵な愛情を感じた。

ミンクはそれから

目を覚ますことはなかった。

 

 

 

 

 

ミンクはこれから成長することはない。

だが確かに、

両親の心の中で生き続けることだろう。