オペラは総合芸術というけれど、
オペラ歌手自身が総合芸術だと
最近とみに感じる。
まず声が必要、
次に言葉(言語、発音、滑舌)、
楽譜を読み込み、
表現するために作品について調べたり、
それを踏まえて実際に表現したり、
その作品らしい様式での演奏する知識、
役者として演技力、
衣装の着こなし、立ち姿、
共演者とのアンサンブル、
3時間近く歌う体力、大勢の
観客の注目を浴び続ける精神力…
まだまだありそう、
やることたくさんあるなあ。
これらを天賦の才能でこなす方も
いらっしゃるのだろうけれど、
私の知る限り、歌手の皆さまは
陰であらゆる努力をされている。
そうだ、努力することも才能のひとつ。
本場の演奏家や先生と、スムーズに
コミュニケーションが取るために
語学力も必須。
年齢にふさわしい曲を選ぶことも
大切だ。本当に演じたい役の曲は、
将来時期が来たら歌える、と
思わせるような年相応の選曲を、と。
声楽の勉強会に見学(当初の気持ちと
しては、見物、に近かったかも!)に。
そしたら成り行きで私も歌うことに
なり、四半世紀ぶりにピアノの前に。
いきなりだったので、前の方が
歌った曲を。学生の時以来でしたが、
歌詞は入っている。
しかし、まったく声が出ない。
思うように出ない。(当たり前だけど)
年の功で貫禄あるように見えたのかなあ、
第一声で、オーディエンスの皆さんの
失望の表情が見えた。なんだありゃ?
という感じ。(だから言ったのに、
と自分に言い訳するw)
声がなければ、話にならない。
聴いてもらいたいから一生懸命
表現したつもりだったが、
聴いてくださってた方から
「歌詞の棒読みで、なにも
伝わってこない」とバッサリいわれた。
(がっかりしたけど、言ってもらえた
ことが、とても嬉しかった)
たまたまいらしていたイタリア人の先生、呆れちゃったかなと思ってたら
他の本格的な研修生の手も借りて、
筋肉もなく立ち方も忘れている
私の身体を総勢三人がかりで
羽交い締めにし、
(すこし、おおげさ!でも本当)
容赦ないレッスンをしてくれた。
こんな、どこの馬の骨ともわからない
新参者に。
偶然、学生のときにさえありえない
シチュエーション、この日のために
しっかり準備してこられたであろう、
本物の研修生の皆さまの貴重なお時間を
頂いてしまった…それでも若く、
これから可能性がたくさんある方々に
変化とか、チャレンジ精神とか、
何か感じてもらえたのだろうか。
そのために少しは役にたてたのかも、
と無理やり自分を納得させる。
なお、出だしがOから始める曲は
難しいことを実感したので、
次は不測の事態に備えて、
Iで始まるあの曲を(密かに)
さらっておこう(笑)
感謝を込めて記します。










