私の悪い癖で、一度何かにハマると
ブワッと熱くなってしまい
財布の中身を考えずにあれこれと
買ってしまうのは…我ながらホント問題だ
ここ数日は急にカセット熱が上がり始めた
最近は若い人にも密かに人気があるらしい
カセットテープ
私が若かった頃はこれの全盛期だったから
私自身随分とカセットのお世話になったものだ
しかしCD, MD, MP3そしてハイレゾ音源と
デジタルによる高音質で聞ける音源が増えてきて
カセットテープの出番はすっかりとなくなり
持っていたラジカセが壊れたこともあり
録り貯めたカセットは全て燃えないゴミとして処分…
それから20数年も過ぎた今
突然に再びカセット熱に感染してしまったわけだ
ところが、昨今市場に出回っているカセットプレイヤーは
正直碌なものがないと言った印象
私の手元にある中華ポータブルカセットプレイヤーは
コンパクトで可愛らしい外観は良いのだが
テープの走行は安定せずひどい音だし
同じく中華ラジカセはポータブルのものよりは
幾分マシなのだが
モノラルなので音としてはタカが知れてる
7月に東芝から使えそうなカセットプレイヤーが
発売されたものの
値段からしてちょっと怪しい感が否めない
そんな折、中目黒のWaltzのHPで
we are rewindというカセットプレイヤーがあるのを知った
おフランス起源で、アルミ外装、Bluetooth搭載…
ひと目で興味を引かれたが2万円強というお値段は…
カセットテープのヘビーユーザーでなければ
使用頻度からして元が取れないかもというお値段
しかし、唯一のまともなカセットプレイヤーという感じがあり
これしかないだろう、ということで購入した
注文したら次の日に届いた
Webで見ていて知っていたが
テープ巻取りのための鉛筆が同梱されている
最近は鉛筆も余り使わなくなったので
確かにテープ緩み巻取りのために
鉛筆1本入れておいてくれると便利だ
現物は思ったよりもゴッツいものだ
アルミ筐体でしっかり感はあるが
ポータブルカセットプレイヤーと考えれば
ちょっと大きすぎるのでは?というサイズ
私のはブルーということだが緑色っぽい
全体的な外装仕上げはそれほど悪くはない
内蔵リチウム電池による駆動方式で乾電池は使わない
充電はUSB-Cで行うが
急速充電用のアダプタには対応しておらず
iPhone付属のちっこいUSBアダプタなど
電流値が小さいもので長時間掛けて充電しなくてはいけない
実際かなり時間が掛かるので正直ちょっとイライラする
テープ操作部に関しては、何ら難しいことはない
取説を読まずとも直ぐに使うことができる
ただ、今どきのMachineなのでBluetoothなども備えている
ヘッドホンマークのボタンを押して接続されると
ブルーのLEDが点灯する
早速テープを入れて聞いてみる…
おぅ、これは…
正直、今まで使っていた中華ポータブルカセットプレイヤーとは
比べ物にならない、しっかりとした音質
デジタルの音源と違い、どこかもやっとした感じで
特に高音域は抜けが悪い感じが否めないが
奇妙な程に気持ちに響く音であり
かすかなサーというノイズさえも
嫌な感じがしないのが不思議だ
走行速度も一定に近いし、音にも不自然さはない
もちろん大満足…と言いたいところだが
2万円超えという価格を考えると…元を取るほど使うだろうか?
今日はハイレゾ音源が主流となりつつあり
カセットテープなどは正に旧世代の遺物だ
それなのに何故今更カセットテープに惹かれるのだろう…
マイケル・ジャクソンのBlack or Whiteの冒頭部で
少年がラジカセを大音量で聞いていて
父ちゃんにどやしつけられて…
カセットを入れ替えながら「Eat this!」と言うシーンがあるが
我々世代ならばカセットを入れ替える音と分かるが
今の若い人が初めてBlack or Whiteを聞いたら
きっとわからないのではないだろうか…?
プラスチックのケースに入った「カセット」を出し入れすれば
自然とカチャカチャと安っぽい音が出てしまうのだが
そんな音も、あるいは操作ボタンを「ガシャ」っと押す音も
懐かしさを通り越して、今となっては何故か妙に心地よい
ところで、このwe are rewindに似合う
ヘッドホンと言えばなんだろう…?
筐体はちょっと大きめながら
一応はポータブルカセットプレイヤーなので
余りゴッツいヘッドホンではなくて
ライトな感じのものが似合いそうだが
高音質のものの方が相応しい感じがする
例えばパナソニックRP-HTX7(生産終了品)
レトロ感のある見た目がwe are rewindに似合うだけでなく
音の良さもカセットテープを楽しむのに丁度いい
アシダ音響のST-90-07もレトロな外観が似合うし
カセットテープならではのもやっとした音も
割とくっきりと聞かせてくれるので良い
他にも手持ちではAKG K404などもあるが
SONY MDR-ZX110やJVC HA-S160のような
チープでライトなモデルも案外似合う感じだ
出張の移動時など時間がある時には
もっぱら音楽を聞いて過ごすのだが
最近はiPhoneでapple musicを
Bluetoothヘッドホンを介して聞く事が多い
しかし、飛行機の中だとストリーミング再生ができず
ダウンロード済の曲しか聞けない
appleも最近は殆どの曲がロスレスかハイレゾなので
全てダウンロードしてしまうとストレージを圧迫してしまう
なので余程気に入った曲以外はストリーミングにしているが
オンラインできない飛行機の中では…
最近の飛行機は機内専用WiFiなどもあるのだが
試しに接続してみたがストリーミングが上手く行かなかった
そんな時、きっとカセットテープが威力を発揮してくれるはずだ
問題は、たくさん持つと意外にかさばるその大きさ…
出張に行くのに音楽テープをゴロゴロ持って行くのもどうかと…
9月23日 追記
広島(福山)出張にwe are rewindを持って行ってみた
達郎のカセット5本と一緒に持っていったのだが
やはりちょっと荷物になる感は否めない
iPhone + BTイヤホンの身軽さに慣れていると
正直邪魔くさい感はある
新幹線の中で聞いていたが
20〜30分毎にテープをひっくり返すのは
やはり面倒臭い
オートリバースが欲しかった…
音にはもちろん不満はない
サーという僅かなノイズも気にならないレベルだ
このwe are rewind、やはり値段相応の価値があると思う
カセットを良い音で楽しみたいのであれば
確実にオススメできる
私は持っていないが、クロームやメタルテープにも
対応しているそうだから
昔そうした高音質テープに取った音源がたくさんある人は
迷いなく買い、ではないだろうか
10月9日 追記2
we are rewindに似合いそうなヘッドホン…
手持ちのいろいろなヘッドホンで聞きながら
カセットテープの音を楽しんでいるところ…
耳掛け式ヘッドホンの中でも安価で手に入れやすい
(定価1026円、現在のところAmazon価格764円)
PanaのHPを見ると発売は2006年7月とあるから
もうすぐ20年のロングセラーモデルとうことになる
このヘッドホンで聞くと、何故かカセットテープ特有の
サーというノイズが余り気にならない
特性上サー音の周波数域再現が苦手…?
なのが功を奏しているのか??
音はフラットでPanasonicらしく可も不可もない
低音も大して出ないしメリハリもイマイチだが
達郎の曲とは割と相性が良いように感じる
FOR YOUの収録曲SPARKLEや
LOVELNAD, ISLANDなどをライトに爽やかに
聞かせてくれるし
軽量で装着感が薄いのでイージーリスニングに良い
こちらは1984年発売というから
何と39年間も世界中で愛され続けている
アメリカKOSS社の代表的なヘッドホン
Amazonでは5-6千円程度で売られている
パンチのある音が特徴で
それこそアメリカンなロックやポップスとは
抜群に相性が良い
ビジュアル的にはwe are rewindと非常にマッチする
達郎の音との相性は…人によって感じ方が違うと思うが
ちょっとボンボンと低音が派手過ぎに聞こえてしまうので
私は上のPanaのRP-HZ47の方が合っている
のではないかと思う
同じドライバーユニットを使っているらしいが
音の聞こえ方がPORTAPROとは随分異なる
KOSS KSC75の方が音の相性という意味では
達郎の曲に合っていると思う
12月17日 追記3
3ヶ月ほど使ってみた感想
音は良いと思う
走行も安定しているしノイズも気にならない
バッテリーは結構持つが
オートストップしないことが結構あるので
寝ながら聞いていてエンドまで行っても
止まらないままだと電気を消耗してしまう
バッテリーが弱ってくると走行がやや不安定になる
(速度不安定に伴う音程不安定)
その時にバッテリーランプは点灯しない…
ランプはいよいよバッテリーが減らないと
点かないようだ
今の所テープが絡まるトラブルはない
Bluetoothはほとんど使っていなので評価できない
やはり持ち歩くには大きく重い
全体として点数をつけるならば80点
もう少し小さければ良かった −5点
個人的には録音・BTはいらなかった −5点
単三電池仕様だったら良かった −5点
やはりオートリバースが欲しかった −5点
1月28日 追記4
今の所まともなカセットプレーヤーはこの
we are rewindの一人勝ちのようだが
気になるものが発売される
それがFiio CP13
私はFiioの古いDAP X1を持っているが
2016年に買ったものながら今だに問題なく使えており
他にもBTレシーバーアンプBTR3Kも使っていて
中華メーカーながらFiioには信頼度も感じているので
そのFiioが出すカセットプレーヤーとなると
とても気になるのである
もっとも、ここでCP13を買ったしたら
we are rewindはどうするのだ、ということもある
しかしCP13には(私が思う)余計な機能
例えばBTとか録音機能はついておらず
再生に特化しているという点で魅力的だ
ただ、電源は同じく内蔵リチウム電池のようだ
長く使うなら乾電池型のほうが絶対良いのだが…
これからカセットプレーヤーを買おうと
考えている人には
間違いなくかなりの有力候補になるだろう