こんにちは、数学好きの独り言です。

整数シリーズ第五回は数学オリンピックの整数問題を扱います。

 

数学オリンピックとは、世界中の高校生以下の生徒が数学の才能を競う国際的な大会です。

日本では毎年11月に予選が行われ、その上位5%ほどが予選通過者として国の代表者を決める決勝に進みます。まさに数学好きの数学好きによる大会です。

今回はその数学オリンピックの初回である1990年の予選問題を扱いたいと思います。

 

(問題)

4^27 + 4^500 + 4^n が平方数となる最大の整数 n を求めよ。

 

では解いていきます。

とても面白そうな問題ですね。与えられた式が平方数となる条件を考えていきます。まずは実験からです。といっても 4^500 は到底計算できないので具体的な値は出せませんね。ただ、よく問題文をみると「最大の」整数 n と書いてあります。ということはこの式自体が平方数となる n はたくさんありそうですね。その中でも最大のものを探せばいいということです。まあいろいろ式変形して考えていきましょう。

 

まず、与えられた式 =平方数 と置きます。左辺は全部4の累乗なので簡単に因数分解できそうですね。とその前に簡単にするために左辺を 4^27 で括っておくとよさそう。n が27より小さいとくくれないですが、今回は最大の整数を求めるのでおそらく27より大きいでしょう。そしてくくると、4^27 = 2^54 なので平方数ですね。平方数は素因数分解してもすべて平方数になるので、括弧の中身が平方数になればよいです。よってこちらを = m^2 とかおいてやったほうが分かりやすい。さらに考えていきましょう。

 

先ほど言ったように因数分解は簡単にできそうですね。問題は因数分解のやり方です。左辺の項は全部二乗の形をしているので右辺に寄せてあげれば何でも因数分解できます。さて、どれを右辺に移項してあげれば良いでしょうか。これは整数力が問われます。

正解は 4^n です。なぜなら、因数分解した後の式は、定数=()×() のように定数が一つに固まっている方がうれしいからです。もしほかの項を因数分解してしまうと、左辺と右辺両方に文字が含まれてしまい手が動かなくなってしまいます。ここまでくればもう一息です。

 

さて因数分解された式に注目しましょう。左辺が定数ということは因数を配ることができますね。ほかの整数問題でも見たことがあると思います。しかし今回の問題を思い出してください。求めるべきは、最大の整数 n です。よく考えると、右辺の二つの因数の差が最大となるとき、n も最大になります。よって差が最大となるような n と m が存在するように因数を配ることを考えましょう。そして小さい方を1,大きい方を 1 + 4^473 とすると、見事に存在することがわかります。よってこの二つの式を解けば、972が最大の整数ということが分かります。

(解説終わり)



 

いかがでしたでしょうか。数学オリンピックと聞くと少し身構えてしまうかもしれませんが、整数の基礎を押さえておけば比較的すんなり解くことができたのではないでしょうか。これより難しい問題もまだまだ扱っていくのでぜひ楽しみにしておいてください。

次回は東進の東大模試の問題を扱いたいと思います。それでは!