こんにちは、数学好きの独り言です。
整数シリーズの第七回は京都大学の問題を扱います。
京都大学は誘基本的に誘導がなく、思考力を問われる問題が多く出題されます。整数問題は基本的な問題も多く、とっかかりさえ見つかれば速やかに解ける問題が多いです。
今回の問題も一歩目さえわかれば後はスムーズに解けますが、慣れていない人からすると難しい感じる問題だと思います。
ということで今回は京大数学2021の理系第六問を解いていきましょう。
(問題)
n を2以上の整数とする。3^n - 2^n が素数ならば、n も素数であることを示せ。
それでは解いていきましょう。
シンプルな問題ですね。さすが京大。実験しやすそうなのでまずは代入していきましょう。
3^n - 2^n が素数になるような n に規則性はないか探していきます。2,3,5などは該当しますね。これ以上計算するのは面倒くさいです。さてここから何かわかるでしょうか。数値は爆発的に増えていきますが、この式を変形することはできます。3^n = ( 2 + 1 )^n として二項定理で分解してあげましょう。
2^n がちょうど消えると思います。その他は二項係数がずらっと並んでいきます。これが素数になる条件を考えましょう。と言いたいところですが、ここまで手を動かした人ならわかると思います。「素数になる条件って厳しくない?」と感じたはずです。因数分解して積の形が素数になるとなれば簡単なのですが、今回はそうはいきません。そもそも変数が素数であることを示すのはとても難易度が高いです。よって方針を変えましょう。素数を扱いたくないので、対偶を考えます。
命題:3^n - 2^n が素数 → n が素数
対偶:n が合成数または1 → 3^n - 2^n が合成数または1
対偶と元の命題の真偽は一致するので、対偶を示します。これがこの問題の肝でした。
まずは n = 1 のときですが、これは当然成立します。次に n が合成数の時ですが、n = pq とおいて代入してあげましょう。
この時、(3^p)^q - (2^p)^q と捉えることで因数分解することができます。あとはこの二つの積がどちらも2以上であることを証明できれば終了です。p , q が2以上であるという事実を用いれば、簡単に示すことができます。以上より対偶が真なので、元の命題も真となり、無事証明することができました。
(解説終わり)
いかがでしょうか。対偶をとるというあまり見たことのない解法だったかもしれません。難関大ではたまに出題されることもあるので、ぜひ覚えておきましょう。
次回は一昔前の一橋大学の問題を解きたいと思います。それでは!
